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鋼の記憶-メモリー・オブ・メタル  作者: 風光Maybe
リミッターズ編
37/53

第37章:戦火の外側

──乾いた風が吹き抜ける。


三人は、廃墟となった街の片隅に立っていた。

瓦礫に覆われたビル、歪んだ鉄骨、そして焦げ跡の残る道路。


だが、空は青い。

そして確かに“現実”の匂いがした。


「……ここは、どこなんだ?」


カイが周囲を見渡す。


ナナが通信機らしき端末を操作するが、反応はない。


「信号……全部死んでる。電波、完全に遮断されてるわ」


リンは空を仰いでいた。


「“帰ってきた”んじゃない。

 私たちは、“どこかに戻された”だけ」


足元の砂利が音を立てる。


ふと、遠くで何かが閃いた。


──煙。

──光。

──銃声。


「……誰かが戦ってる?」


カイが構える。


その瞬間、背後の廃ビルが爆発した。


「下がって!!」


ナナが叫ぶ。

崩れ落ちた瓦礫の向こうから、何かがゆっくりと姿を現した。


──黒いフルボディの強化装甲。

──二本の金属製の脚。

──そして背中に伸びる、まるで“刃”のような骨格。


「……あれ、人間じゃない……」


リンが言った。


それは、“人の形をした武器”。

まるで人間の限界を超えるように設計された、異質な存在。


《確認──適合者反応》


機械の瞳が三人を捉えた。


《排除対象、確定。指令コード:G-V1》


そして、動いた。


「構えろ!!来るぞ!」


カイが咄嗟に前へ出る。


瞬間、ビルの上から何かが飛び降り、黒い強化兵を弾き飛ばした。


「……ああもう、先走るなって言っただろ」


鈍い声とともに、白いコートの人物が現れる。


男は、片手に大太刀のような武器を担ぎ、

鋭い視線で三人を一瞥した。


「お前ら──“元リミッターズ”か?」


「……誰?」


ナナが警戒を強める。


「答える前に、お前らが“味方か敵か”確かめる」


男がニヤリと笑った。


「ようこそ、“外側”へ。ここは、リミッターズたちの戦場だ」

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