チョコっと「好き」って言えたら
伝えたはずの想いを
気まずくなってまでもう一度
ねえもう一度言っていい?
甘いスイートと共に
鞄に潜ませたチョコを
そっと取り出して溜息
渡せないだろうなって思いながら
渡したいんだ
気持ちだけ受け取って
そんなカッコいいことは
私なんかじゃ言えないよ
握りつぶした手のひら
甘い匂いが漂って
笑顔が弾ける中で
ずるいなって思う反面
まだまだだって泣く
ちょっとでもいいほんのちょっと
一瞬だけ言うのは一瞬だけで
チョコっと好きって言いたいんだ
「好きだから」チョコを
さっさと渡せばいいものを
機会を逃して言い訳探して
隅っこに吐く白い息を
呆然と見送った毎年
走馬灯のように駆ける
甘く嬉しかった恋の思い出が
今年は上手く行けばいいのに
上手く行かないな
声をかけることさえ
何一つ出来ずにウジウジ虫
ああ今日も敗北
バレンタインの賭け事に
ちょっとでもいいほんのちょっと
一瞬だけ渡すのは一瞬だけで
チョコっと好きって言いたいんだ
「好きだから」ねえ
言えずにいる渡せずにいる
吐息がかかったチョコは
私の涙に濡れてしまって
私の中に溶けた。
みなさん〜明日は一年に一度の乙女の日!
✨バレンタインデー!✨
今回は少し悲しめの詩を書いてみました。
悲しいスローテンポのリズムを流しながら読み直すといいかも。
リアルには一切関係ありません!(テンション瀑上がり中)