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麗の実力

「じゃあ、留守番頼んだよ。」

師匠は、出来上がった薬品を売りに街に出る、九璃達も同行、二葉と三葉が馬サイズで馬車を引き、残ったのは僕とヨーコだけ。チョット緊張したけど、ヨーコはいつものミニの着物の上にモンペ穿いていた。

「これなら怖くないっしょ!」

畑仕事をして1日が過ぎ、皆んなが帰ってきた。ヨーコとの入浴も問題なかったので、久しぶりに自分の部屋でヨーコと同衾してみる。

 ヨーコは、気を使って距離をキープしてくれていたが、思い切って固くならない部分に魔法を強請った。

「うん、いいよ。ゾロが嫌だったら、直ぐに止めるから言ってね。」

ブリーフ越しに何か幸せな感覚が伝わってきたが、カタチも固さも変化はなかった。

「直で触ってもいい?」

返事は恥ずかしいので、自分でブリーフを脱いだ。

 色々試してくれたけど、フニャフニャのままで、エネルギー充填して最高の一瞬を迎えるようなことはなく、途中からジワジワとシーツを白濁に汚していた。

 不発のまま眠り、朝の反応もなく食事に降りた。


 久しぶりに皆んなでギルドの依頼を請ける。麓までは小さな馬車でギチギチ。密着しても恐怖感は無かった。

 Aランク指定の依頼を請けて、1泊2日で移動、初日は移動だけで、キャンプ場に着いた。貸し切りのようだっだけど後から、4台の馬車が到着、面倒なヤツラじゃ無いことを祈った。

 馬車は僕達を囲う様に止まり、降りて来たのは、芽衣の一派の冒険者達。どう見ても、友好的な関係は望めなった。

(アイン)とか言ったな?芽衣さんの焼印解除しなさいよ、それかアンタを消しちゃいます?」

揃ってメチャ強そうな(=メチャ高額な)武器を構えた。

「儂の弟子に何か用かな?」

「お嬢ちゃんは引っ込んでなさい!」

「儂の問に答えよ!」

パチンと指を鳴らすと馬車が1台、煤の様になり、風に散って行った。

「儂の弟子に何か用かな?」

「ふざけたマネしてんじゃないわよ!」

半歩間を詰めると、師匠は両手で指を鳴らす。今度は馬車2台が風に消えて行った。師匠はこの中ではリーダーらしい女にテクテクと歩み寄ると、

「帰れ。」

一言で戻って来た。

「ガキたがらって容赦しないわよ!」

斬りかかった剣は煤になって散って行き、身につけていた防具や衣類も散って行き、足ともに財布だけが落ちていた。

「なぜ、そんな大声で宣言するのじゃ?黙ってに斬り掛かれば、もう少し確率上がるんじゃないか?」

全裸になった女が距離を取ると、遠隔系の魔力攻撃が師匠を包囲し・・・た筈?何事も無かった様に、消えて行き、攻撃したと思われる数人が全裸になっていた。

「畜生!これでも喰らえ!」

まだ服を着ている数人が師匠を囲んだが最初の女と同様に、全てが風に散ってしまった。

まだ諦めない女達は、目配せして、一斉に右手の人差し指を握った。

「「「「「「?」」」」」」

一斉に『?』が湧き上がる。奥の手の指環で起死回生の一手を狙ったようだが、

既に武器や防具と一緒に塵になっていた。それぞれ、他の指環やピアス、ネックレスも無くなっているのに気付きヘタリ込んでいた。

 それでもまだ諦めないヤツが石を投げつける。当たり前のように師匠に到達することはなく、代わりに最後の馬車が塵になっていた。

「1台位は残してやるつもりだったんじゃがのう。」

馬具も塵になった裸馬にムチを入れ森に逃がしてしまった。

 やっと大人しくなった女達に、

「それで街に戻るのは流石に辛かろう。」

スリッパとシャツをポケットから出した、僕のポーチみたいに大容量らしい。

「あ、有難う。」

手が伸びると師匠は引っ込めて、

「それと交換じゃ、中身は不問にしてやろう。」

器用に財布だけ残していたのはコレがやりたかったようだ。全員、財布と交換にシャツとスリッパを入手、

「お主に用が有るようじゃがどうする?」

「あ、ええ、話しますよ、サッサと諦めて貰いたいですから。」


 芽衣に掛かっている隷属の魔法を解けっていうのが目的なのは解りきっているが、押されそうになった焼印をカウンターで相手に飛ばしたので、自分では解呪出来なかった。その事を本人にも話しているが、信じて貰えてない事も解説した。簡単な実験で納得してもらい、【僕の命令以外は今まで通りの魔法が使える】か、【魔力を全て放棄して、隷属も無効にする】の2択を選ばせた。全員前者を選んだので、何もすることはなく、徒歩で帰る皆さんのお見送り。

 ちょっと遅くなって、夕食は携帯食で簡単に済ませて早目にテントに入った。寝袋なので、特に緊張することも無く朝日に起こされるまで熟睡出来た。


 朝も簡単に済ませて、目的地のダンジョンに向かった。予定通り昼過ぎについて、テントを張って、久しぶりにしっかり食事の支度。のんびりと旅の疲れを癒やし、明日から潜る予定。


 翌朝も朝日に起こされ、早々に出発。かなり強力だが、完璧に分析出来ている魔物ばかりなので、危なげなく倒し続けた。魔法の連携を確かめたりしながら、ターゲットの双頭熊が出没する最下層付近まで潜った。

 怪力と、鎧並みの剛毛でなかなかの難敵だが、動きが緩慢なので、攻め続けて消耗させて行けばなんとかなる。情報よりかなり小さいので、若い個体なのか、深層で情報不足なのか、初めて情報に齟齬があった。油断禁物でしっかり倒し、肝臓を取り出す為に解体する。群れる習性は無いので、他の魔物がよってくる前に片付ける。防御を緩めて解体に集中した。師匠が解体のレクチャーをしてくれるので、経験の少ない九璃達に任せ、周囲の警戒にあたった。

 探索能力を駆使すると、今倒した熊と同じ位のヤツが1頭、それよりかなりデカいのが1頭近付いていた。

「子育て中の母子かね?いっぺんに2頭は厳しいだろう、仔熊は儂が見るから、お主ら、さっきの戦い方をよく考えて母熊を倒せ。」

師匠は、ササッと駆け出すと直ぐに見えなくなって、程なく魔物の雄叫び?悲鳴?大きな声が響いた。スキップするように戻ってきた師匠は、

「デカいのが来るよ、魔法もそうだけと、頭を良く使うんだね!」

 地響きと共に現れた母熊は、資料通りの大きさだった。仔熊の時と同様にヒットアンドアウェイで体力を削る。が、あまり効いた感じがしない。なんとか無傷で済んでいるが、一発喰らったら即戦闘不能だろう、手詰まり感で、師匠をみると、頭を指差していた。弱点?頭を狙って魔力弾を撃ち込んだが、特に反応はなく、師匠のボディランゲージを読むと、【頭を狙え】じゃなく【頭を使え】らしい。

「解体のとき、脇の下から割いたのが一番ラクだったわ!」

九璃が思い出し、前脚を振り上げたタイミングで脇の下を狙った。上手いタイミングで魔力刃が1発命中、母熊は一瞬動かなくなった。再度動きだしたが動きが鈍く、脇の下を狙い易くなっていた。剣も魔法も弾く剛毛は、それだけの強さではなく、自らの魔力で補強していたようだった、何発か入ると魔法刃が毛皮を貫けるようになった。あとは、集中砲火でトドメを刺した。

 師匠が倒した一頭も含め、魔石と肝臓を取り出し、子熊からは睾丸も取った。こちらも薬の材料との事。肉は臭くて不味く、毛皮は固すぎて使い物にならない。残りを焼却処分して、最下層を目指した。

 最下層の手前に到達。

「どうする?戦ってみるか?」

猛毒の大蛇が生息するらしい。想定外の熊とのダブルヘッダーでの消耗を心配してくれたようだ。

「最下層のお宝だけチェックしましょう。」

「そんな都合の良い話は有るか?」

師匠は呆れた様子だったが、探索能力を駆使して、最下層への降り口と、安全なルートを洗い出した。サクサクと進んで、スロープを降りた。


 最下層は、人工的な空間で、魔物は居なかった。ランダムでお宝があるらしいが、今回は、それらしきモノは無かった。一通り調べると、地面というか、床の模様が巨大な魔法陣になっていて、その中で自己ヒールを掛けると、毒耐性が大幅向上するそうだ。早速試してみると、何か手応えを感じた。効いたかな?

「毒耐性が上がったから、帰りは上の大蛇?」

「まあ、お主等なら勝てるじゃろうが、苦労の割に報酬は薄いぞ。毒耐性も、アヤツが相手なら、【即死】が【後遺症付きの重体】になった位じゃろ、今日はムリせんで良い。」

登りも、大蛇は回避、そこから上も、稼げそうな魔物以外はスルーして地上に戻った。

 結界で隠しておいたテントと竈を出して、晩ごはん、いや夜食の支度。浅層で狩った山羊か羊っぽい魔物で焼き肉。携行食でとりあえず胃袋は落ち着いていたが、焼き肉の香りで食欲は完全復活していた。

「ねぇ、皆んなも飲まない?」

ヨーコがワインを持ち出した。赤四と一緒のとき何度か飲んだけど、メチャ弱なのが判ったので、舐める位付き合った。九璃達はテーブルマナーを習って、その時にワインの選び方とかも身に付けたそうだ。

「ウチはね、赤でもキンキンに冷やすのが好きなのさぁ、皆んなも試したらいいっしょ!八絵ちゃんお願いね!」

八絵は氷でバケツを作って、ワインを急速冷却、ヨーコ好みのワインで乾杯した。

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