広場の戦闘
ラカン
1魔法の羽根 10本ほど羽根を束に形成し投げることでダメージを与える。
2華麗なる登場 魔法の羽根を広げて空中に舞い上がり範囲内の敵を浮かせてダメージを与える
3バトルダンス 味方に向かってリープしシールドをつける
4みんな俺に夢中高速で移動しながら敵にチャームを付与。
付与された敵は1.5秒間ほど行動が取れなくなる
ザヤ
1トリプルダガー 羽を3本生成投げて攻撃する生成された羽根は6秒間その場に留まる。
2デッドリープリーム アタックスピードが上昇。
3プレードコーラー 形成され残っている羽根を全て手の中に呼び戻す。
4フェザーストーム 無数の羽根を形成。対象に向かって放つ。
アーリ
1幻影のオーブ 指定方向に貫通するオーブを放つ。行きと帰り両方ともダメージが乗る。
2フォックスファイア 周囲を回る3つの狐火を身に纏う。狐火はアーリの攻撃範囲内のものに自動的に突撃していく。
3チャーム 指定方向に投げキッスを投げる。当たった人は2秒間自制が取れなくなり行動が不能となる
4スピリットラッシュ(ウルト)指定方向に3回リープすることができ、その間魔法ダメージを対象に与える。
「やっとついたか。」ため息を吐きながら疲れた声を出す翔也
一行はうずめく岩近郊の街クリネックスに来ていた。
高層マンションみたく大木に何層もの部屋がくり抜かれその周囲には木造建築の家々が立ち並んでいる。そこからアイオニア独自の自然と人口が調和している様子が見れる。
街中はとても明るく、カシューリ村とは比べてものにならない人の多さであった。
特に翔也はその街並み圧倒され田舎から都会に出てきた少年状態で辺りを見渡す。
歩いていると一際盛り上がっている広場にたどり着いた。
「やーれやーれ!!」300人以上の人々が円卓状に中心を囲んでいる。
「うるさいわね。黙りな。」女性が群衆の声をかき消すほど叫んでいる。
翔也とアカリは群衆の合間を縫って一際大きな声がする方向に足を運ぶと、その輪の中央で3人が言い争っていた。
「ラカンはあなたのものじゃないわ。汚い狐」いまさっきの女性の声がする。
身長は160cmほどでフードをかぶりその左右から長い耳が飛び出している。赤紫色の髪の毛、真紅の唇、鼻にピアスをしておりその背中には髪の毛と同色な羽根が幾つも連なっているマントをつけている。
「アーリって名前があるわ。貸してくれてもいいじゃないの。私といた方がずっといいことできるわ。」
その対面に位置しているのが長い9本の尻尾を身にまとい黒色の長い耳、そして腰まで流れるような綺麗な黒髪。手には青色のオーブをまとっている。
「ザヤ!俺はどうすればいいんだー!」
ザヤの隣に位置している男はザヤと見た目がほとんど同じであった。
違う点としては身長はザヤより頭一個分ほど大きく白色の髪の毛に金色の羽根マントをしている。
「いい加減にして。」ザヤがラカンを見ながら怒る。
「ザヤ。こんなにも綺麗なお姉さんがいことできるって言ってるんだぜ。いいことしてほしいじゃねーか。」ラカンが調子づいた口調で話す。
「一晩だけだらいいでしょう。ホントの楽しみ方を教えてあげる。」
妖艶な微笑みで迫るアーリに対してザヤは手に羽根を生成。アーリに放った。
「私と釣り合うと思うなら…..おいで」
それを軽く尻尾でいなすアーリ。
「えぇ喋れなくしてあげるわ。」
ザヤは羽を連続で形成しアーリめがけて放つ。
それに対してアーリは軽やかなステップで交わしザヤに急接近、手に収めてあったオーブをザヤめがけて放つ。
ザヤは瞬時にアーリの頭上を回りながら飛び越えそれを避ける。
避ける瞬間ザヤは右手に持っていた羽を回転の勢いで突き刺しにいくもアーリは体を反らせ避ける。
「遊びはおしまいよ。」
そう言うとアーリは体制を低くしスピリットラッシュ(ウルト)を発動ザヤにリープする。
最初のリープでザヤの目の前まで距離を詰める。一方アーリの攻撃にザヤは後ろに飛び下がり距離をとる。
その瞬間アーリは2回目のリープを発動ザヤの着地地点に合わせて飛んでいく。さらにその着地地点に合わせて幻惑のオーブを放つ。
「間に合うわ。」
ザヤは空中でフェザーストーム(ウルト)を発動。地面に着く前に再び空中に舞い上がる。そして何枚もの羽根を形成しアーリに放つ。
他方アーリは9本の尻尾を体に纏わせ回避する。羽根が地面に突き刺さる。
ザヤもフェザーストームで回避したはずだったが・・・
「そのオーブ戻ってくるわよ」
「ぐっ」
帰りのオーブについて頭が回ってなかったザヤはオーブのダメージをまともに受けた。そしてそのままアーリは3回目のウルトを発動ザヤに近づきチャームを放つ。
「もう私の虜よ。」
「ハニー!!」
突如隣で見ていたラカンがバトルダンスを発動。ザヤの目の前に高速でリープしシールドをつける。
「ラカン!!危ない!!」
アーリのチャームがラカンに当たる。その瞬間ラカンの自由が奪われた。
「ありがとう。ラカン。」
ザヤの手が光る。次の瞬間ブレードコーラーを発動。地面に突き刺さっていた羽根がブルブルと動き出しザヤの手元に高速で戻ってくる。その直線状にはアーリがいた。
「残念ね。私の羽根も戻るわ。」
「そうと思ったわ。それに来るのが遅いわね。」
アーリは高くジャンプし羽根を避ける。
「ラカン!!」ザヤが叫ぶ。
直線状にはもう一人ラカンもいた。しかしラカンの体の自由はまだ取れない。
「シュンシュン」
ラカンの体にザヤの羽根が突き刺さる。
ラカンの表情は一変。苦しそうな顔をする。
「ザヤのために死ねるなら本望だよ。」
やっと自由に動けるようになったラカンは後ろを向きザヤ倒れこみ耳元で囁く。
「何バカなこと言ってるのよ。かすり傷じゃないの!」ザヤは怒鳴りながら倒れこんできたラカンを押し戻す。
ラカンに刺さった羽根は力を失い消えていた。
「でも痛いところあるんだけど」
「えぇそれはいまさっきの罰よ!本気で突き刺したわ。全く馬鹿馬鹿しい。」
ザヤはそう言うと反転。人を押しのけ広場から去っていった、
「マイハニー!待ってくれよ!」
その後をラカンが踊るようについていく。
「あらあらもうおしまいなの?」
戦闘中舞い上がっていた九尾が下に垂れアーリは不満気に彼らを見つめていた。