眷属友達ができました。
この話より1章が始まります。どうか飽きずにのほほんとした感じで見てあげてください笑
第1章 「学園騒乱編」
「それではこれで入学式を終わります。それぞれ生徒達は眷属と共に各クラスに戻るように。」
俺は早速入学式で自分の決意を打ち砕かれそうになっていた。だって入学式の校長の挨拶で「今年は死傷者が少なくなるように祈っています。」とか学園とは遠くかけ離れた事をいっていた。
とまぁ色々と不安の多いような事を聞いていた俺はシャルと共に俺達のクラスへと向かっていた。
「そういえばさっき入学式の時みんな偉い大層な服来てるやつばっかだったが入学式とはそんなに大切な事なのか?」
俺が移動中シャルに聞くとシャルは周りを気にするような素振りをしながら小声で俺に話してきた。
「ちょうどいい機会だからジュンヤにも話しておくわ。基本的に眷属とは人間から転生して生まれるものなよ。しかも眷属とは転生する時に主への忠誠心によって眷属の強さも変わるの。もちろん今は眷属への転生も禁止されてるわ。」
「なら何でまたこんな学園が今も存在してんだ?禁止されてるなら入学生がいるのは矛盾しているだろ。」
俺が疑問に思った事をそのまま聞いた。
そうすると「よくぞ聞いてくれたわね。」とめちゃくちゃ自信満々な顔でシャルが俺に言ってきた。
「よく聞きなさいジュンヤ。なぜ今でも学園に新入生が来ているかそれはね、前に眷属とは人間じゃないとういう話をしたわよね?なら人間ではない眷属達が人間である主と死ぬのも一緒だというのはおかしいと思わない?」
なるほどな。俺はこの時やっと理解したよ。俺の頭はある程度普通だと思ってたんだけどな。以外と頭悪いのかもしれないな俺。なんか自信なくしちゃったよ。
「という事は今ここにいる奴らはその使い魔の主の知り合いかなんかなのか?」
「もちろんよ。ただ知り合いというよりはその使い魔の主の子孫が引き継ぐのが基本的ね。元々眷属に転生できた時代も忠誠心がある程度なければ転生しても暴れてしまうだけなの。忠誠心があればあるだけ強い眷属ができやすいなら初めから忠誠心の強い人間を眷属にするわ。その面から言うと貴族達が1番都合がいいのよ。ある程度忠誠心を持っている貴族達の奴隷を転生させればそれなりに強い眷属ができるわ。私はそんな奴隷なんかの命を軽くしか見てない貴族達に反吐がでるけどね。ジュンヤは入学式の時にみんな豪華な服を来てると言ったけどあの人達にとってはあの服こそが普通なの。貴族達の子孫達は腐っても貴族ですもの。」
「おいおい待ってくれよ。転生しているとしたら俺は何なんだ?あれから転生もなにも人間のままなんだが?」
俺は転生した記憶は全くない。俺が寝ている間に転生させられていたとしたら話は別だが。ここに入学するまでの間は俺は風属性魔法の修得に励んでいたしな。
「あんたには眷属のフリをしてもらうわ。魔法も使える事だしある程度は誤魔化せると思うの。だから3年間はあなたには私の眷族として過ごしてもらうわ。」
「俺はどう見ても見た目は人間なんだぞ?そんなに3年間も誤魔化し通せるのか?」
「その点については心配いらないわ。眷属といっても基本的にはみんな人間の形をとっているものなの。普段から魔物の姿じゃモンスターと見分けがつかなくなってしまうもの。」
そういう事なら多分心配はいらないだろう。だが色々と他にも問題があるんじゃ……
「ちょっといいかい?おふたりさん?」
俺達に声をかけてきた男がいた。
「あんたら、俺と同じクラスだろ?よろしくな。ちょっと他の奴らはプライドが高そうでな。仲が良さそうなあんたらとは上手くいきそうな気がしたんだ。名前はなんて言うんだ?」
「普通人に名前を聞く時は自分から名乗るものではなくて?私はあなたと上手くいく気がしないけどね。」
シャルが威圧的に男に言った。
「悪い、悪い。俺の名前はロー・エゼルだ。エゼルでいい。そんなにツンツンしなくてもいいだろ?仲良くしてくれ。」
シャルが俺の方を見てくる。別にいいんじゃないか、とアイコンタクトで送るとシャルが仕方なそうに、
「しょうがないわね。名前くらいは覚えておくわ。私の名前は……まだあなたに教えたくはないわ。こいつの名前はジュンヤよ。私の眷族。」
エゼルは驚いたように俺を見て、
「あんた、眷属だったのか?その割にはよく喋ってるしなんか眷属というよりは友達みたいに見えたけどな。」
ぎくぎくっ。早速バレそうなんだけど3年とかマジで無理なんじゃないか?
「そ、そんな事ないぜ。俺はれっきとした眷属だぜ?」
そんな誤魔化しをしているとエゼルの横にいた銀髪をした可愛い女の子が「マスター」といって
「おっとすまない。俺は先に行くぜ。またあとで教室で会おうや。じゃあまたな。」
なんかよく分からないような奴だったな。
なんかこれから色々大変そうだ。こうして本格的に学園生活が始まり貴族の奴らと一緒にやっていくと思っと頭が痛くなる。
「ジュンヤとりあえず私たちも教室に向かうわよ。」
こうして俺達は教室に向かって学園生活に向かって歩き出していくのだった。
読んでいただきありがとうございます。感想等を募集しております。まだまだ書き始めたばかりですのでご意見等お願いします。