眷属魔法つかえました。
2話目になります。まだまだ序章です。
しばらくの序章にご付き合いください笑
「なら、1回死んでね?」
うわー早速死にそうですよ俺。母さん今までありがとう。
「……なに死を覚悟したような顔してんのよ。嘘に決まってるじゃない。さすがの私でもそこまで外道じゃないわ。」
なんだ嘘なのか、最初からわかっていたよ、うん
「まぁそれは置いといて眷属って具体的に何をするんだ?」
「そんな事も知らないの……眷属っていうのは別名使い魔とも呼ばれるくらい戦闘能力に秀でているものの事を指すの。そしてそれを従えるのがマスターと言われる私達であるわけ。」
「待て待て。俺には戦闘能力なんてものは微塵もないぞ……。それに使い魔っていうからには人間じゃないじゃないか。俺は立派な人間だぞ?」
「それを今から確かめるんじゃない。」そう少女が言うと俺を引っ張りながら小屋の外へと引きずり出した。
「あんた……そういえばあんた名前何ていうの?聞いてなかったわね。記憶喪失でも名前くらいわかるでしょ。」
「佐藤純也だ。」
名前まで隠す必要はないだろう俺の名前を知っているヤツなどこの世界にはいないだろうし
「ジュンヤ?珍しい名前ね。私の名前はシャルテリア・ブリヒュランデ、シャルでいいわ。」
シャルテリアなんちゃらかんちゃら……もといシャルは俺を引っ張りながらそう答えた。
「ところでどこに行くんだ?」
「あんたの実力を試すって言ったでしょ」そういうと目の前に大きいアリが通りかかった。
「ちょうどいいのが来たわね。ジュンヤこれを倒してみなさい。」
いやいや待て待てなんだこのキモイアリさんはなんか「キシャー!!」とか訳の分からない鳴き声あげてるし。
「こいつどうやって倒すの?」
「どうやって倒してもいいわよ。」
なんと為にならない回答だろうか。
とりあえず殴れば死ぬのだろか。いやいや触りたくないよ。なんか体緑色だし絶対毒とか持ってるよ。
「キシャー!!!」
そうこう考えてる間にアリが俺めがけて飛びかかってきた。
……はい、俺死にました〜神様今までありがとう
死ぬ前にシャルのスカートの中のパンツくらいがみれる位の幸運がないかと現実逃避してたところなんとアリさんがいきなり吹き飛ばされてしまったのである。
あれ?アリさんどっかにいってしまったぞ?
以外に体重軽い生物だったのだろうか?
「……驚いた。」
シャルが関心したように俺を見てきた。
「あなた今風属性魔法使ったわよね?人間で魔法が使える者なんて数えられるくらいの魔術師しかいないのに……あなた一体何者?」
いや、待て、俺が魔法使った?そんな事ある訳がない。第一そんなものがあるのかも知らないのに使えるもくそもないだろう。
「なんだか分からないが、俺は何もしてないぞ?死を覚悟していたら勝手にあのアリさんが吹き飛んでいってしまったし。」
ありのままの事実を伝える。……アリだけに
「あれはあなたが風属性魔法を使ったからよ。確かにあなたから魔力が感知できたし。」
結論、俺は風魔法が使えるらしい。
どうやるのかは知らない。「一旦戻りましょ。」とシャルが言うので俺はシャルと共に元の小屋に引き返すことになった。
「まさか森で見つけた貴方が魔法を使えるなんて思っても見なかったわ。貴方の事とても気に入ったわ。」
シャルは相当驚いていた。帰り道色々話を聞いたが魔法は代々魔術師の家系が子にしか伝えないものであり一般的には魔術師以外の人間は使えないらしい。使い魔である魔物達は別であるらしい。
そして魔法を発動させるには魔法に近い現象をイメージする事にあるという事だ。どんなイメージをしたのかと聞かれたのでシャルのスカートが捲れるイメージをしたと言ったら殴られた。
先程の小屋に戻ったところで、
「ところでさっきのアリさんは魔物的なあれなんだろうが何なんだ?めちゃくちゃ弱いのか?」
試験だなんだで使うくらいだから相当雑魚いのだろう。見た目もゲームの序盤出ててくるモンスターみたいな外見してたし。
「あれはポイズンアントといってここら辺の森の中では1番強い魔物よ。」
あ、この人俺を殺す気だったんだね。もはや逆に清々しささえ感じてきたよ。
「まぁあなたみたいな逸材が私の眷属になってくれたんですもの、これから頑張りましょう?」
「これから何をするんだ?」
「もちろん」とシャルが言うとこれ程にない笑顔で、
「楽しい学園生活に決まってるじゃない!」
なるほど結局訳が分からない。しかしシャルの笑顔が最初よりも可愛く見えてきただけ俺もこいつの事を気に入って来てしまってるのかもしれない
…………少しだけな?
しかしこの学園生活が俺の思っていた学園とは大きく異なっていた事を俺はまだこの時思いもしなかった。
読んでいただきありがとうございます。
まだまだシャルとジュンヤの物語は始まったばかりです!
次回の投稿は7月20日だと思います。
是非また読んでみて下さいね笑
それでは