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裏山異世界農業 〜伝説の剣? 要らないよ……。そんなのより伝説の肥料とかないの?〜  作者: 皐月彦之介


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第34話 君とコラボ(上)

 朝からお雑煮を食べて、りこのチャンネルとのコラボ動画を撮影する準備をする。予定通り露天風呂で撮影する予定だ。長めの動画を撮っておいて、前半はりこのチャンネルで、後半は良太朗のチャンネルで後悔するという形にする予定だ。


 良太朗とほのかはスマートフォンと三脚程度だから、準備はすぐおわる。比べてりこはカメラも一眼タイプだし、アバターの処理もあるからノートパソコンなども使うし荷物が多い。


「良太朗さん、ルーター触っても良いですか?」


「構わないけどどうするの?」


「昨日届いた荷物を試したくて」


「ああ、通販の荷物ね。構わないけどなにを買ったの?」


「えっと五〇メートルのLANケーブルと、Wifiルーターです」


「もしかして、向こうででWifi使うつもり?」


「はい、試してみようかなって。うまくいけば動画じゃなくて生配信できますし」


「Wifiの電波ってどうなんだろ? 到達距離はそうでもないけど、マナ的に問題無いのかなあ?」


「リュカちゃんに見てもらったほうが良いかもしれませんね」


「ケーブル通ったとこで、それでネットが使えるかも分からないし、試してみてから確認すればいいかな」


 りこと良太朗は、ルーターに接続したLANケーブルを鳥居へと引きまわしていく。なにもない鳥居の空間からケーブルが生えてる様子は、なかなかにシュールだ。


 良太朗はケーブルを物置のそばまで引いてきたところで、モバイルバッテリーで使うことが出来るトラベルルーターに接続する。


 りこがトラベルルーターにモバイルバッテリーを接続すると一分ほどで起動が終わって、接続可能になったことを示すLEDランプが点灯する。


「じゃあ、試してみますね」


「どう?」


「普通にネット使えました!」


「リュカ、電波はどう? 大丈夫そう?」


「このくらいなら全然へーきだよ♡」


「大丈夫そうなら、前半パートは生配信って事でもいいですか?」


「いいけど、僕は配信慣れしてるわけじゃないから、あんまり期待しないでね」


「ん。おやじ化しなければ平気」


 Wifiが使えるようになったことで、りこはSNSでライブ配信の告知する。ある程度拡散されるのを待つために、ライブ配信の開始時間は正午からだ。


「じゃあ、私達はさきに着替えてきますね」


「僕は家で着替えてくるよ」


 良太朗は家に帰って、湯浴み着に着替える。前回水着での温泉動画は、なぜか良太朗の乳首が問題とされて、泣く泣く削除することになった。今回はりこが良太朗の分も湯浴み着を用意してくれたから安心だ。着替えの入ったトートバッグと、食べ物と飲み物が入ったクーラーボックスを持って鳥居をくぐる。


 ちょうどいいタイミングで着替え終わったみんなが物置から出てきた。湯浴み着はりこは空色で、ほのかは黄色、リュカが赤で、良太朗は紺色になっている。良太朗のものは袖の無い甚平(じんべい)のようなデザインだけど、みんなのものはワンショルダーで、露出は少なめの可愛い系になっている。


「良太朗。どう?」


「良いでしょ〜? 気に入っちゃった♡」


「おお、なかなかいい感じだね」


「でしょう? 市販のものはちょっとアレだったので、デザインやってる子に頑張ってもらいました」


「通販サイトで見たのよりずっといいよ。僕からもお礼を言ってたって伝えておいてよ」


「配信見てるはずですから、自分で言ってくださいね」


「ん。お礼言う」


 良太朗は、手に持ったクーラーボックスを軽く持ち上げて言う。


「食べ物と飲み物も持ってきたよ」


「じゃあ、飲みながら配信ですね。私やったことがないので楽しみです」


「あんまり酔うと失敗しそうだから量はないよ」


「分かってます」


「良太朗。料理なに?」


「おせちを持ってきたよ。プラ重箱に移したから気を使わなくていいし、正月配信ならこれがいいでしょ」


「え〜……。おせち、あんまり美味しくない……」


「スナック菓子も持ってきてるよ。手では食べにくいだろうからお箸は使うことになるけどね」


 湯船の近くに土魔法で台をつくり、おせちやお菓子に配信用のノートパソコンなどを設置していく。村人たちにも配信のことは伝えてある。すでに動作しているカメラの映像にはりこのアバターの顔と、ほのかの顔を隠す丸にほのアイコンが上手く合成されている。


「あと一分ですね」


「配信を始める前って独特の緊張感があるよね」


「ん。私はそんなでもない」


「お菓子まだ食べちゃだめなの〜?」


 などと話していると、配信をモニターするためのタブレットに映る画面が、りこぽん通信を待っていますという表示に切り替わった。コメント欄にはすでに配信を待つ視聴者たちのコメントが流れている。りこが配信ソフトを操作すると、しばらくしてタブレットに映像が映し出される。


「こんにちはー! 正月二日目、本年最初の配信は〝良太朗の田舎暮らし〟さんとのコラボ配信になります!」


 コメントの読み上げ機能が、〘こんにちは〙を連呼する。やっぱりりこは凄い人気だ。最近は登録者がふえてきたとはいえ、良太朗の配信ではこうはいかない。


「こんにちは、〝良太朗の田舎暮らし〟の良太朗です」


〚りこぽんと温泉羨ましい〛


「ほのかです」


〚顔わからないけどかわいい雰囲気ある〛〚わかるわかる〛


「リュカ!」


〚この子もかわいい〛〚というかハーレム状態?〛〚裏山けしからん〛


「今入っているのが、良太朗さんが作ってた露天温泉です。この温泉の成分とか効能とか教えて貰えますか?」


「えっ? 成分とか検査してないからわからないよ……。効能なんてなおさら」


〚効能わからない温泉とか草〛


「ん! 効能はリラックスできる」


「おやつ、うまうま♡」


〚リラックスできるのは効能じゃないのでは?〛


 急に成分とか効能とか聞かれて焦ったけど、配信はいい感じでスタートできたと良太朗は思う。


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