異世界のとあるヤバい出版社が発行するグルメ雑誌――
《D級グルメガイド:胃より先に理性が壊れる編》
特集:「視線で焼く新時代の料理人・百目」
◆ 表紙キャッチコピー
「調理器具:目。調理法:焼く。味の保証? 知らん。」
文明の火が泣いている!? 料理と呼ぶには早すぎた料理たち。
目玉企画:百目シェフの名(迷)物ベスト5
①《スライムプリン》
分類:デザート/魔物加工品
調理法:低温レーザー焼成(ぷるっと仕様)
説明:
スライムをとろ火でじっくり焼くと、ぷるんぷるんの魔素風味プリンになる。
生きているかどうかは、焼き上がり時に跳ねたかで判断可。
注意:「プリンなのに再生するな」などのクレーム多発。
②《ドラゴンステーキ ~中までレアで~》
分類:メインディッシュ/反倫理料理
調理法:遠距離瞬間焼成(神話級レーザー)
説明:
高空にいるアークドラゴンを撃ち落とし、落下地点でミディアムレアに。
※焼いた瞬間、ドラゴン保護団体が空から降ってきます。
読者の声:「保護団体よりこの焼き加減が怖い」
③《ケルベロスの丸焼き》
分類:肉料理/ペット不可
調理法:三方向からの集中照射/吠え声で焼き加減調整
説明:
三つ首の魔獣を「うるさい」という理由だけで焼いた料理。
片首ごとに味が異なるという地獄のバリエーションが売り。
味: 辛・激辛・会話不能
④《バジリスクの目玉オムレツ》
分類:視線系コラボ料理
調理法:睨み合いに勝利 → 即座に焼く → 殻ごと調理
説明:
百目が唯一、料理前に「にらめっこ勝負」を挑むことで知られる名物料理。
勝たなきゃ石像、勝てばオムレツ。
読者の声:「素材が怖い。あと視線が怖い。」
⑤《迷宮コウモリの煙燻タルト》
分類:スイーツ(?)/夜行性焼き菓子
調理法:天井ごと焼いて落ちてきたやつをその場で型に押し込む
説明:
ダンジョン探索中に「空から素材が降ってくる斬新な焼き方」として話題に。
パリパリ羽とスモーキーな香りが魅力。
百目シェフ語録抜粋:
「焼けば素材の真実が見える」
「目から出した火は、胃に届く」
「焼かれたくなければ、目を逸らすんだな」
「料理は愛と火力」