『空飛ぶ城が焼き鳥になった』
それは、空に浮かぶ伝説の遺構――「浮遊城アエリス」の真上で起きた悲劇だった。
「ほう……羽根が生えて、空を飛ぶ……」
百目が見上げていた。
そこには、巨大な翼を模した金属板で空を滑空する空中要塞があった。
「鳥だな……焼こう」
「おい待て百目!!!今のは城!!!しかも人乗ってる!!!」
隣で絶叫するのは獣骨鬼・ゴン太。いつものストッパーである。が、今回も失敗する。
「中火、スモークモード。いざ……焼き鳥の宴。」
ビイイイイイイイイイイイイイム!!
浮遊城の下部に直撃する超高温レーザー。煙が立ちのぼり、装甲がジュウウと音を立てて蒸し焼きにされていく。
「敵襲か!?」「いや、下から……光線だと!?」「香ばしい匂いがするううう!!」
城内の貴族たちが阿鼻叫喚する中、城はゆっくりと墜落コースへ。
「本日の焼き鳥、完成だな……」
「それ城やああああああ!!!」
城は地面に激突する寸前、ふわりと煙を残して蒸発した。
被害:城1、貴族68、鳥っぽさ:100点。
こうしてまた、百目の視線が新たな獲物を探して宙を彷徨うのであった。
百目がレーザーで遊んでいる間に、
本編では、神すら恐れる力が覚醒し、世界が静かに、そして確実に崩れ始めていた。
嘘のように思えるかもしれない。
だがこの世界は、“ふざけた余興”の裏で、誰にも見えない絶望に支配されている。
異端と呼ばれ、神に堕とされた少年。
異界にて目覚め、陰陽術をもって運命を書き換える。
笑いの向こう側にある、もう一つの真実。
本当の物語は、ここから始まる――
『神の余興により堕とされた異端の翼、その者、異界にて覚醒し神すら恐れる陰陽術を操る』
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もし、心の準備ができているのなら。
おふざけの終焉と、本気の地獄を見届けてほしい。