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『ペット、焼かれすぎて禁書図書館に入る』 ~「知識は燃え、そして燃え広がる」~

 ある日、焦げた本をくわえて帰ってきたコロッポ。


 ユラン「なにそれ。料理本?」


 コロッポ「ちげぇ。禁書だ。…《業火のアルカナ》ってやつだ」


 セリナ「物騒なタイトルね」




 本によると――

 “業火の魔導書は焼かれるほどに開示される”


 その仕組みが気になったコロッポは、試しにページを炙ってみた。


 すると……




 \ビッカァアアア!!/


 ページが焼けながらも、内容が浮かび上がる。




 コロッポ「これは……焼けば焼くほど読む価値がある本!!」


 セリナ「燃やすな!ページ数には限界があるのよ!」




 さらに読み進めると、次の章にこう書かれていた。


『この書を開きし者、やがて“知の火”に堕ちるべし。

 知識とは、焼かれるほど深くなる。』



 コロッポの目がギラつき始める。


 コロッポ「……知識、欲しい。俺、もっと喋りたい」


 ユラン「え、動機そこ?」




 ついに禁書図書館、通称「バーニング・ライブラリ」への扉を開く。

 扉の前にはこう書かれていた。


 《火傷してでも読みたい本があります》



 中は煙だらけ、そこかしこからパチパチと本が炎上し続ける。


 コロッポ「最高の図書館だなここ!!」


 セリナ「この図書館、閲覧=自動的に延焼なの!?」




 本棚の一角で、コロッポはついに見つけた。


『焼かれし者の哲学書:炎上する思考』

(著:アチチ・デ・コンガリーナ)

 それを開いた瞬間――

 脳が直接、燃えた。




 コロッポ「……あ……ああああ……」


 セリナ「どうしたの!?本当に燃えてるわよ!?」




 立ち上がったコロッポの瞳は、燃えていた。


 コロッポ「――わかった。知識とは、焼かれながら進む旅路なのだ」


 ユラン「またおかしなモード入った!!」




 こうして、燃える本の知識を宿したコロッポは、

 **「話がやたら難しくなってうざいペット」**として新たな進化を遂げた。




 炎の中で彼は吠える。


「つまり、百目の焼きは“問答”だったんだ……!俺は、焼かれて哲学者になったッ!」


 百目「いや、ただのスパルタだったけどな」




 そしてまた一冊、本が炎に包まれる。

 今日もどこかで、知識の火が燃えていた。

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