『進化しすぎたペット、ついに上司になる』 ~「ワンとは言わせねえ。俺はお前の上司だ」~
百目の旅路に同行する進化ペット、コロッポ。
喋る・推理する・焼かれる・また喋る、を繰り返していたある日――
コロッポ「今日の俺は一味違うぞ……昨夜、ビームを3回浴びたからな」
ユラン「おい、それ絶対どっか壊れてるやつだろ」
セリナ「最近、火を噴きながら税制改革の話してるんだけど大丈夫?」
――その夜。
突如、コロッポの全身がメラメラ発光しはじめた。
コロッポ「俺は……焼かれて、焼かれて、焼かれてぇぇぇぇ……!ついに理解した!!!」
レオ「何を!?」
コロッポ「この世界の運営体制の欠陥を!!!」
翌朝。
百目の陣営にて。
コロッポ(スーツを着て現れる)
「皆さん、おはようございます。今日から私は【炎上戦略顧問部長】として皆さんをマネジメントします」
ユラン「誰の許可で就任した!?」
コロッポ「焼かれた者は、焼く側に立たねばならない。それが成長の証だ」
セリナ「自己啓発本みたいなこと言い出した!?」
こうしてパーティ内に発足した謎の部署:
■【百目特別戦略部】
部長:バーニン=コロッポ
活動内容:炎上による地域改革、敵の心理撹乱、焼却の正当化など
ある村では――
コロッポ「この村、税率高すぎ。焼け」
村長「焼くのか!?」
コロッポ「焼け。炎の経済学、通称“インフレ”だ」
ユラン「それ違う“インフレ”」
ついには、コロッポは**「焼却行政顧問」として王国からスカウト**される。
王様「おぬしのようなペットを、国にひとつ欲しいのじゃが……」
コロッポ「王様、火の取り扱いには注意しろ。火は照らすが、焼くこともある」
王様「かっこいいこと言ってるけど、お前犬だよね?」
最終的に、百目が口元をピクリと上げ――
黙ってコロッポに超ビームをぶち当てた。
……
……
焼け跡から、また立ち上がる黒焦げの犬。
コロッポ「……部長職、いったん返上で。初心に戻って“しゃべるだけのペット”やるわ」
こうして、また元のポジションに戻った彼は言う。
「焼かれて学ぶ。だから俺は、焼かれ続けるんだ……!」
勇者パーティは今日も、ひとつのペットが焼かれる音とともに進んでいく。




