表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/33

能力の確認

音楽に関して素人なんで間違ってたらごめんなさい。

教えてくれたら直します。

「もうしばらく行ったら野営しますよ」


「はーい」


 そうだ。今のうちに能力の確認でもしておこう。

 さっき説明書読んだ時に万能楽器って書かれてたところを読む。

 そこが一番文量が少ないからだ。


 んーっと……万能楽器とは、使用者の想像した楽器に変化するのか。

 試しに俺がヴァイオリンを想像すると、ギターケースがヴァイオリンケースに変わった。もちろん中身もヴァイオリンだ。


 丁度いい。地球の音楽を完璧に演奏できる力も試そう。曲は………ヴィヴァルディの四季でいいか。ヴァイオリンは何年も触ってないから正直春もちゃんと弾けるか怪しい。


 しかし、弾き始めると全身が鳥肌が立つくらいゾワッと何かが通り抜けたような気分になった。

 この音、俺が出したのか。


 き、気持ちええ。こんな音色聞いたことがない。女神パワー凄い。これが俺の音色か。

 正直ここまで上手くしてもらえるとは思っていなかった。ろくな練習も無くこんな音出せたら演奏が楽しくてしょうがなくなってしまう。


 それと俺一人しか弾いてないはずなのに、どこからか他の楽器の音も聞こえてくる。一人オーケストラができるってことか。


 他の音も今の俺くらいの技量で、どの音を拾っても脳がとろけてしまいそうになる。

 気づけば俺は弾き終わっていた。


 40分以上あって長いはずなのに、一瞬のようだった。そして何故か全く疲れを感じない。これも女神が追加した力なのか。


「リ、リオンさん、今のは」


「俺が女神様から頂いた力です。なんの断りもなしにすみません」


「い、いえ、素晴らしい演奏でした。私も馬も聞き惚れてしまいましたよ」


 馬もか……事故らなくてよかったぁ。もう馬車内で演奏するのはやめよう。


「それとですね」


「はい?」


「あなたの音に惚れたのがもう一匹」


「なっ…………!?」


 エニシが指した方を見るため幌から頭を出した俺の目に飛び込んできたのは、大空を優雅に駆ける翼の生えた白馬だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ