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1話 復讐の誓い

基本的に主人公の発言は「」で書きます。

サブキャラの発言は「「」」鍵かっこを二重にして書きます。

目が覚めると馬車の荷台の中だった。


揺れはひどく、目の奥が熱くて気持ち悪い。


近くにはアレイス家の家宝の剣と大きな袋が一つある。


「「やっと起きられましたか、リル様。」」


馬車の操縦(そうじゅう)をしながら声をかけてきたのはアレイス家でメイドをしていたリントブルムだった。


「リントブルム、ここは?」


「「ケルタニア王国の外です。これからリル様は隣国のサルマン帝国の孤児院に預けられます。国からの追手から守るには最善の手かと。その後、リル様は途中で魔物に襲われ命を落としたことにして国に報告します。」」


「リントブルム、なぜそこまで…」


「「リル様、あなたは使用人である私たちにやさしくしてくださいました。その恩をここで返さずしていつ返せばよいのですか。孤児院では私の知り合いのものが院長をしております。どうか、そこで幸せになってください。」」


リントブルムは僕の問に食い気味に答えた。


リントブルムは優しく、僕たちアレイス家を支え見守ってくれた。


本当にいいメイドだ。


しかし、孤児院で幸せになるなど、今の僕には到底、納得することができない。


僕の瞳には復讐の炎が色濃く宿っている。


「リントブルム、本当にありがとう。そういえば、妹はあれからどうなった?」


「「ルプナス家に引き取られ変わらず生活しておられます。リン様には魔法の才能がありますのでひどい扱いを受けることはないかと。」」


「そうか。」


俺は短く返事をすると妹の無事に安堵(あんど)するとともにジークへの恨みの念が押し寄せた。


両親にとどまらず、妹まで俺から奪うやつが憎い。


目の奥が熱くなり、同時に涙が溢れてくる。


「「リル様、そろそろ孤児院につきますので、今身につけている衣服を脱ぎ、近くの袋に入っているお召し物にお着換えください。召し物に血をつけ、国に報告する証明にします。」」


僕は服を脱ぎ着替える。


そして、時は過ぎ、広大な平原にポツリとたたづむ孤児院につく。


「「到着しました。リル様。ここがサルマン帝国のランカ孤児院になります。」」


「リントブルム、今までありがとう。そして、もうリル・アレイスのことは忘れろ。

今日からはローフェンと名乗る。そして、時が来たら必ずケルタニアに復讐しに戻る。

その時は国から離れてくれ。これが、リル・アレイスの最後の命だ。」


「わかりました。リル様改めローフェン。どうかご無事で」


そう残し、リントブルムはケルタニアに向けて馬車を走らせた。


ここからだ、必ず戻るぞ、ケルタニア。


そして、ジーク、お前だけは絶対に許さない。


ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。

これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします。

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