プロローグ
第1作目から連載小説かよってツッコミたい
短編小説などから先に書いて、自身の腕を伸ばす方を優先すべきかなとは思いますが、連載小説の方が自分の成長が見えそうなので…カンですが…
文法や単語のミスはたぶんあるだろうなぁ
直していきたいと常々感じます。
内容が結構シリアスものなので、苦手な方はお気をつけて
不定期ですが、最新話をこれから投稿していきたいと思います。
――加倉井 奏太は浅い眠りの中、夢を見ていた。
こことは違う世界に浸っていた。
澄んだ空、小鳥のようにさざめく草や木々、西洋風の街並みには異界の者達が行き交っていた。
エルフ、ドワーフ、リザードマンはもちろん、獣人やゴブリン達が、街に溢れている。
何を売っているか分からない店を開き、一方でそれを求め、店に寄った者もいれば、街の中であるにもかかわらず、白昼堂々と力試しに剣を交えている者もいる。
全てが美しく目に映った――欲しかった世界がそこにはあった。
この目に焼き付けようと、辺りの景色を見渡していたが、建物の陰に隠れるそれに目が止まった。
それはあまりにみすぼらしい格好をしていた。
髪はパサつき、頬は痩せこけ、身体はあざと切り傷だらけで、見てて痛々しい。
もはや性別も分からないそれは、うずくまって膝を抱え、怯え、白く濁ってしまった目はどこか遠い世界を望んでいるように感じた。
――似ている――
どこで、どのように、どんな姿で、どんなことを、どこまで、どれくらい、どうしてその考えに至ったのか。
頭の中で駆け巡る記憶が、一つの答えを導き出したとき、驚きと困惑の中、無意識に彼のもとへ歩み寄っている自分がいた。
しかし、話しかける間も無く、視界の端から影が入り込み、周り全てが闇に包まれた。
真っ暗だ。
このまま溶け込んでしまうのではないかと感じてしまうくらい、深い深い闇。
むしろ自分という存在自体、この世界に在ってはいけなかったのだろうか。
思考が溶けていき、闇に滲み、混ざり、消えて、空っぽになった器が空間にぽつんと浮足立っていた。
しかし、その時は来た。
瞬間。一点に輝く、淡い小さな光が目の前に現れた。
次第に光は強く、太くなり、空間から闇は消えていき、やがて元の世界に引きずり込まれていった――。
また、加倉井 奏太は消え損なった。
この小説を読んでくださり、ありがとうございます。