初めての森
お久しぶりです:(´◦ω◦`):
TRPGとかサバゲーとか色々手を出しすぎて投稿できてませんでした(´๐_๐)…
最近はネタ提供するから誰か書いてくれないかなぁとか思う日々です(笑)
こんな感じでゆるゆる更新してますがよければ見てやってください(笑)
森の中は手入れが入ってないせいか木漏れ日を感じる爽やかな感じではなく薄暗く鬱蒼とした雰囲気だ。
「はぐれゴブリン、つまり一匹だけのゴブリンを探すんだ。ただ、通常は群れで生活する。はぐれは群れから追われたもの、討伐の生き残り、ただのアホの3パターンだ。ノーマルはアホの事だな。あいつらは追い詰められると仲間を呼ぶからな。まぁ、増援が来るかどうかは運次第だな。」
「ただのアホって・・・」
「元々知識がなくて原始的かつ本能的にしか動けない奴らなのにも関わらず本能すら忘れてはぐれるやつはただのアホだろ。まぁ、アホが1番倒しやすく、生き残りが1番面倒だ。なんでかわかるか?」
ただのアホだけ聞くと少し呆れたが本能を忘れるぐらいに抜けたやつだと考えればいいのか。生き残りが1番面倒な理由は・・・
「討伐を逃げ切れる実力があるやつ、つまりボスかそれに準ずるやつが生き残りで俺みたいな初心者が訓練で相手するには荷が重いって事か」
「そういうこった。もし手におえなさそうなら手助けはしてやるから探して倒してみろ。」
探してみろと言われたが探す方法なんてわからんしとりあえず歩くことにした。ところが歩いてると俺が見つけるよりも早く横から影が迫ってきた。とっさに両腕で頭を庇うと腕を軽く殴られたような衝撃が来る。
「そうやって目を塞いでると次がどこから来るのかがわからないぞ!相手をしっかり見ろ!」
そう言われて改めて前を向くと、尖った耳に俺の腰より少し大きい位の小さな赤褐色の身体、鋭い牙に申し訳程度の腰蓑、やせ細った手足にぽっこりとお腹だけが膨れている典型的なゴブリンが棍棒を持って立っていた。
つまり、俺はゴブリンに先手を取られて棍棒で思いっきり叩かれたはずなんだが腕には軽い衝撃しか来ていない。
「そいつらの棍棒は所詮飾りだ。頭にがっつり当たらない限り子供でも大丈夫だ。だけどな、それで隙を作ってから襲ってくる牙は中々いてーぞ?」
そんなふうに後ろから気楽に言うナイルの話を聞いてたのを隙と見たのかゴブリンが頭からロケットのように飛んでくる。
「んなこと言われたってどーしろって言うんだよ!」
漫画の見様見真似で身体を横にずらし、ゴブリンの進行方向に貰った剣を置くように構えるが、ゴブリンはその程度と言うように剣にそのまま噛み付くと勢いのまま俺から剣を奪ってく。
「剣を盗られてどーすんだよ」
ため息まじりにナイルの声が聞こえたと思ったらゴブリンの首は地面を転がっていた。
「察知もなってないし歩き方もなってない。その上握力すらなってねーのか。」
「今まで平和な世界で過ごしてたからな。そんなもん身につく環境じゃない。」
愚痴のようにこぼすとため息を吐いたナイルは呆れたように話し出す。
「どんなとこで過ごしてきたかは知らないが死ぬ気で覚えるしかないだろ。今はもう死は隣り合わせだ。てか、なんでさっき教えた魔法を使わないんだ?」
「うぐっ、元々無いものだからすっかり選択肢から消えてた。」
「最初に魔法位しかまともに使えるのはねぇって言ったよな?お前は馬鹿なのか?いいか?お前にとっての剣はゴブリンにとっての棍棒で、覚えたての魔法はゴブリンにとっての牙だ。つまり、お前が相手に致命傷を与えられる可能性があるのは今は魔法だけだってことだ。使えねぇって聞いたときからお前に剣は期待してねぇよ。」
「わかった。」
これに関しては俺のミスだ。このために習ったものをすっかり頭から消し去っていたのだから。
「あっ、そうそう。さっきのはただのアホのタイプだからな?」
「へっ?」
「耳が両方綺麗だ。この状態ならどこの群れでも受け入れられる。追い出されたやつは耳に傷をつけられて追い出されるし、逃げ延びたやつは耳が綺麗ならどっかの群れに混ざるからな。」
「つまり俺はただのアホに負けたのか」
その事実が1番ショックだった。
見ていただきありがとうございましたm(_ _)m
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