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現状確認






名前:リューク=シルヴァーナ

年齢:13

性別:男

種族:ヒューマン

身長:165.3cm

体重:98.6kg


基本能力

筋力:E-

体力:G+

敏捷:G-

技術:F

知力:C

精神:B-

保有魔力:A+


戦闘スキル

体術:Ⅹ

剣術:Ⅹ

魔術:Ⅴ

気術:Ⅷ

氷魔法:Ⅰ

雷魔法:Ⅶ


特殊スキル

高速思考

並列思考

二刀流

(立体機動)

(縮地)

(空歩)

気配察知

気配遮断

見切り

超直感

魔眼



 この世界にはゲームの様なステータスがある。リュークの記憶の中にはあったけど実際に見てみると本当にゲームみたいなウィンドウに細かな情報が記載されている。修行のメニューを考えるために、今の体の状態をチェックしようとステータスを出してみると、リュークの記憶にあるステータスと大きく変わっていた。


「体重98kgって……」


 何よりも先に目がいった体重の項目をみて改めて自分の体のだらしなさを実感する。


 次に目が止まったのは基本能力の項目だ。以外に筋力あるな。それにやっぱり魔法の才能だけならかなりのものだ。保有魔力A+って人族の歴代最高レベルだぞ。まあ、精神と知力が達人クラスだけど。それにしても敏捷と体力、低!そこらへんのガキにも負けるぞこれ!

 戦闘スキルに関しては俺が憑依したことによって剣術、体術が跳ね上がって気術が追加された。元々剣術も体術もⅠだったのにⅩって……

 スキルのランクはこんな感じになる。

 Ⅰ:駆け出し

 Ⅱ:見習い

 Ⅲ:いっぱし

 Ⅳ:初級者

 Ⅴ:中級者

 Ⅵ:上級者

 Ⅶ:達人

 Ⅷ:マスター

 Ⅸ:英雄

 Ⅹ:伝説

 白銀流は伝説クラスの剣術と体術らしい。なんでだろう……素直に喜べない。前世の地獄のような修行が次々と蘇ってきそうだったので、気を取り直して次に行こう。

 次は魔法に関してだ。元々リュークが持っていたのは雷魔法の適性だけだったので、俺はどうやら氷魔法に適性があるようだ。多くの人は火、水、風、土の四大属性の内のどれかに適性を持っている。希に四大属性の派生属性にあたる爆、氷、雷、鋼の適性を持っている人間もいるがこれはかなり珍しいことだ。魔法に適性がある人自体が少ないこともあり1万人に一人いればいいほうだ。それを考えると俺とリュークは共に才能に恵まれたようだ。しかし世の中には上には上がいる。派生属性よりさらに珍しい二極属性と呼ばれる属性がある。これは光と闇の2つの属性を指し、100万人に一人の確率と言われている。

 続いて特殊スキルがずらりと並んでいる。ちなみに前の体の主が持っていたのは魔眼だけだ。どれも白銀流の技術を別の言い方に言い換えたものだのだろう。()がついているのは技術はあるけど使えない状態だろう。この体で縮地や空歩なんてできるわけがないし。後は魔眼だけど、効果に関してはほとんどわかってない。リュークはあんまり使いこなせていなかったみたいで、今わかっているのは他人のステータスを見れるってだけだ。


「――――リューク様」


 不意に部屋のドアがノックされ抑揚のない声が俺を呼んだ。


「夕飯が御用意できました」


 必要最低限の言葉のみしか話さないドアの向こうの彼女はリュークのお気に入りの一人、マリア=ルーシア。


「わかったすぐ行く」


 ドアを開けるとマリアが立っていた。艶やかな青い髪、白雪のような白い肌、豊かな曲線を描く体、まるで人形のように整った顔。しかし、その表情に感情はない。リュークの記憶の中の彼女は、感情のないロボットのように言われたことのみを忠実にこなす優秀なメイド奴隷だ。


名前:マリア=ルーシア

年齢:17

性別:女

種族:ハーフディアブロス

身長:167.8cm

体重:48.8kg


基本能力

筋力:E-

体力:E-

敏捷:D

技術:C-

知力:A-

精神:B+

保有魔力:B+


戦闘スキル

体術:Ⅰ

魔術:Ⅳ

氷魔法:Ⅵ


特殊スキル

魔人化



 魔眼でステータスを確認してわかるとおり彼女は人間ではない。ディアブロスと呼ばれる元の世界では悪魔や魔族と呼ばれている種族と人間のハーフだ。ディアブロスは種族の特徴として高い魔術への素養を持っている。彼女もその例に漏れず非常に優秀な魔術師をしていた。しかし、ある事情によりこうして俺のメイドとして無理やり働かされている。






 彼女を後ろに引き連れ俺は食卓へ向かった。そして現実を思い知ることになる。

 食卓を囲むように6人の美少女が立っている。ついさきほどいた赤髪の美少女もその中に含まれている。それにマリアを含めた7人がこちらをじっと見つめている。その瞳には間違いなく憎悪の色が宿っていた。

 リュークの記憶から覚悟しているつもりだった。しかし、予想をはるかに上回る憎悪に思わず俺は動きを止めてしまった。

 あっちでも何度も向けられたことのある明確な憎悪や殺意。だが、そのレベルはあっちの比ではない。それぞれが優秀なこともあり、もし俺がここで奴隷を開放すれば、今の俺ならばまさに一瞬で欠片も残さず消されてしまうだろう。こんな殺意を向けられて平然としていたリュークが信じられない。いや、奴隷を開放する気がないからできたのだろう。

 彼女たちを奴隷から開放しようと思っていたが、それは俺の命が保証されるまでは延期しよう。自分のせいでもないのに殺されるのはごめんこうむる。

 


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