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1話 出会い
私は今、北海道で保育士として働いている23歳だ。
これまで恋をしたことがなく、初恋は中学3年生のときだった。
その恋は、今でも忘れられない。
受験の真っ最中で、勉強に集中しなければならないことは分かっていた……。
だが、小瀬はあまりにも可愛すぎた。
普通の女性にはない何かがあったのだろうか。
正直なところ、いわゆる「女子っぽさ」はあまり感じなかった。
教室ではいつも男子と会話していて、
髪は長いけれど少しぼさっとしていて、
手やジャージはいつも絵の具まみれだった。
同じクラスになったのはそのときが初めてで、
最初は正直「なんだこいつ」という印象だった。
けれど話してみると、小瀬は普通にいい人で、とても優しかった。
後から知人に聞いた話では、
小瀬はどうやら美術部の部長らしい。
だからあんなにジャージや手が汚れていたんだと、後になって納得した。
小瀬は恥ずかしさを知らないのか、
普通に男子と話していて、私にもよく声をかけてくれた。
女性経験ゼロの私にとって、
こんなことをされたら好きになってしまうに決まっている。
小瀬はコミュニケーション能力がとても高く、
新しいクラスでもすぐに友達を作っていた。
こんなこと、私には絶対にできない。




