どうせ絶対愛されない──自己肯定感ギャン下がりの絶望旦那様が喚き散らすのを宥めていた結果ベッタリになりました──
愛されないことなんてとうに知っている。私は弁えている。だってあの人は愛した人がいるのだから──常に喪服のような黒ドレスを纏い忌み嫌われる令嬢、ハルミア。周囲から優秀だと認められ愛されていた姉を亡くした彼女は、複雑な想いを抱えながら生きていた。そんな彼女は国で有数の魔法士であるシリウスと幼少に接点を持ち密かに恋心を抱いていたが、彼は王族の末姫と婚約が決まっていた。私は見ているだけでいい。シリウスの幸せを祈るハルミアだが、彼の婚約者である末姫が彼との一方的に婚約を破棄し、彼への罰として「忌み嫌われているハルミア」との結婚を命じる。
これは国で契約された逃れられない結婚であり、シリウスにとっては災いのような婚約だと考え、せめて彼の心が癒えるよう努めるハルミアだが、一方的な婚約破棄の一件ですべてを失い絶望したシリウスはハルミアを拒絶し辛く当たるが、ある出来事をきっかけにシリウスは……
これは国で契約された逃れられない結婚であり、シリウスにとっては災いのような婚約だと考え、せめて彼の心が癒えるよう努めるハルミアだが、一方的な婚約破棄の一件ですべてを失い絶望したシリウスはハルミアを拒絶し辛く当たるが、ある出来事をきっかけにシリウスは……