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捏造の王国

捏造の王国 その97 大変な年明けになったニホン国、どうするんですキジダダ総理

作者: 天城冴

目出度いはずの年初に災害続きのニホン国。災害対策しつつも自党の不正に捜査の手が及びわが身が危ういことに気もそぞろなキジダダ総理のもとにきたのは…

新年だあ、なんたら歌合戦だあ、年越しそばだあ、カウントダウンだあ、と浮かれていたニホン国。しかし、年が明けれてみれば、大地震に飛行機事故に大火災。年頭から、この大災害の連続、トップがしっかりしてもらわないとねえというときなのだが

「ああ、くそそおお、なんでジコウ党の大変な時に次々と災害が起こるんだ。いや、このおかげで、ジコウ党アベノ派のあの大汚職事件から目をそらせるかも…」

と、不埒なことをのたまうのはニホン国与党ジコウ党のトップであり首相でもあるキジダダ総理。長年続いた政治資金、パーティ不正がついにバレバレ、主に検察が目をつけたのは故アベノ総理の派閥で、年末から年を越しても続く大捜査に戦々恐々。下がり続ける支持率どころか、いつ引きずりおろされるか、いやいつ身内まで捜査の手が及ぶかに気が気でないキジダダ総理。そのためか、年初の挨拶まで、その言い訳に終始して、国民ばかりかあの世の方まで呆れさせていて

“あのう、いくらなんでもそれは不謹慎すぎますよ、キジダダさん。まあ、これに乗じてガイコクジンガーとか、デマをとばすネトキョクウさんとかよりはマシですけどお。三が日続けて、この災害、一体明日は何が起こるのか、今年は大丈夫かと心配している国民の皆さんをもう少し気遣ったらいかがですかあ”

と、口をはさんできたのは地獄の書記官。本来なら地獄は正月三が日、めでたいときはお静かにしているべきなのだが、あまりの災害の多さにやってきたらしい。

「お、お前かあ。め、めでたい年明けに出てくるとは、いや、お前が出てくるから、こんなことに…」

“違いますよお、自然災害とそれに伴う人災です。まあ、亡くなる方がいるので本来年中無休です、メンテナンス期間とか新装開店などないんで、コンビニより働いてるんですよ、私たち。まあ、休息とか必要ないですけど、ほとんど。それにしても、この災害続きのなか、国民の安否より自党と自分らの安否とは、まったくジコウ党の党首らしいというか”

「い、いや、そのちゃんと災害救助もやってるし、その。だいたい正月から休みなくこれなんて、ちっとは同情してくれえ」

“同情するなら地震被災地の方々とか事故の関係者に対してでしょうよ。だいたい、こんなに災害多いのは、与党ジコウ党の長年の不正に国民イジメ、野党への誹謗中傷、財界癒着にメイジの党を筆頭とする衛星野党を乱立させるわ、マスコミを操作するわで健全な民主主義の成立を阻害しまくりについにニホン国自然神のお怒りを買ったという話まででてるんですけどお”

「え、ま、まさかそんな…。い、いや、コイツは地獄であって、仏教の方だし、畑違いだし」

“あのお、ニホン国ってつい150年前ぐらいまで神仏融合とか言ってませんでした、ニホン国の神様も仏も一緒くたにしてたような感じだったんですけどねえ。ホント、ニホンの語って忘れっぽいですねえ。12-3年前の震災時の教訓を忘れたかのような振舞いされて被害拡大したという話もありますし。まあ、何より政府が自然災害大国って忘れて原発うごかそうとしてますしねえ。今回もかなり危なかったですよねえ、動いてたら”

「い、いや、それは。え、エネルギー問題が…」

”何度も言ってるかもしれませんけどお、きちんと自然エネルギーとかバイオディーゼルとかにお金かけてないからでしょ、基礎研究疎かにして。研究分野の金減らして、石油会社の赤字補填目当ての補助金みたいな政策やってるから、ホントのエネルギー政策にならないって言ってた学者さんいましたよねえ、故人ですけど“

「そ、そういえば。し、しかし地震対策は大変…」

“それミンミン党政権の時の震災でさんざ、アベノさんたちがあーだこーだいってましたが、ジコウ党で効果のある対策ロクにしてませんよねえ。ミサイルとか防衛とかいってますけどお、パイロット不足で戦闘機買うより、全国で一つしかない災害対策車をたくさん買ったほうがよかったですよねえ”

「いや、各国で戦争もあるし」

“あ、そういえばまた外国に支援ですかあ、この災害時に。ジコウ党が長年ため込んだウン億円を使ってほしい、残された家族の生活がって、死んだばかりなのに遺族の心配しまくってた死者の方までいるんですよお。本人たち、これから地獄の裁きを受けるっていうのに残された家族が云々なんて、なんて現世になったんだろうって、これじゃ数百年前の封建時代に逆戻りかよって地獄の亡者たちが嘆いてましたよ。ホントにニホン国って先進国?バカ殿が民から搾り取って好きに使う独裁国じゃないのって”

「い、いや、民主的国家でちゃんと」

“あのー、それじゃ、ほとんど開催反対、予算が倍付けで工期遅れまくりの国際博覧会やめたらどうですかあ。その予算分、今回の災害に回せば、死者も減って、こちらも助かります、なんせ年初から大忙しなんて勘弁してほしいと奪衣婆さんも嘆いてましたし”

「そ、それはあの府が決めたことだし…」

“そのう、あの府のメイジの党のお偉いさんや財界のトップさんは国の事業だああ、国がだすんだみたいなこといってますけど。違うなら、国は余計な金を出さない、府の方で全部負えってちゃんと言わなきゃダメですよお。違わないなら、閣議決定で中止すればいいでしょお、なんでも大切なことは閣議決定で決めてしまいますしねえ。ああ、いっそ災害なんでそういうの中止、適格請求書もマイマイナンバーカード移行も政党助成金も政党パーティー開催も税金がかかること全部禁止にすればいいですよ。あ、会社とかからの寄付には税金を逆にかけるとか、税収上がりますよおお”

「な、なんだか、い、いつもより饒舌のような気が」

“それは、もう閻魔様だけでなく、ニホン国の神様がたからもいろいろ言われてますしねえ。何なら、大戦で大負けした後に作り出そうとした滅びの神をやっぱり復活させてニホン国に送り込み、ジコウ党やら衛星与党メイジの党らと支援者、御用学者、芸人、マスコミもろとも滅ぼして、スッキリさっぱりしてしまおうかといってるんですよ、神様たち。いくらかマトモなレイワンとか共産ニッポンとかのこしゃなんとかなるだろうと。それをなんとかなだめてるんですからね。私らの苦労も少しは考えてちゃんと忠告をきいてくださいよおお…”

と延々と説教を続ける地獄の書記官。地震の被災者も飛行機事故の遺族もさぞかし辛いことだろうが、いつ果てることない、しかも耳をふさごうとも頭にひびくお説教を聞き続けるのもまさに地獄…と思ってしまうキジダダ総理であった。


天災が起こるのは仕方ないのかもしれませんが、被害を少なくするための努力は最大限にしたほうがいいですよねえ、国防とかいうなら。ましてや、電源無ければ暴走メルトダウンする原発建設なんてもってのほかだし、予算倍額の国際イベントなんぞはやめて災害救助の方が先ですよね、普通の国なら。一番高確率で起こるのが地震、津波、噴火なんですうという国では特に金をかけるのは防災と国民生活の安定だと思いますが。

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