勇者
side ???
ギルドで報酬を渡されたルルは悩んでいた
「貰ったはいいが、何に使うべきだろうか」
いままでほぼ人の来ない村で暮らすか森で暮らす生活だったためお金の使い道がわからなかった
「そういえば村長が町で宿に泊まるにはお金がいるって言ってたな」
宿に泊まらずとも神狼なのでそこらへんの森で野宿することもできるのだが
ルルはしばらく元の姿に戻っていなかったため、忘れていた
「…宿ってどこにあるんだ?」
そう、ここは町なので広い!宿がどこにあるかなんてわからん!
そんな時
「おや、迷子かな?」
一人の男が現れた
その男は普通の男に見えたが、装備がただもので無い事を語っていた
鎧は金や魔銀で出来ており、腰にある剣は煌びやかな装飾が施されていた
ルルは知らないが、この男はベイト神聖国から来た勇者だった
「いや、迷子じゃない、ただ宿の場所がわからなくて困っているんだ」
「あー、この町って複雑だからね」
余談だがこの町は住んでいる住民でも時々迷子になるため騎士団は地図を常備しているほど複雑であった
「僕が使っている宿なら教えられるけど、どうする?」
「それでいい、宿に変なこだわりはないからな」
勇者は口調など違和感を覚えたが、個性だと割り切って気にしていなかった
後に勇者はこの少女を大規模捜索することになるのだが、そのことは誰も知らない
──────数分後
ルルと勇者は、宿にやってきた
「フィードおかえり、ってアンタ、ついに子供まで…」
「誤解だ!そんなこと言わないでくれ!」
…見知らぬ小さな子供を連れてきたら誘拐と間違われても仕方ないだろう
「これはお仕置きが必要なようね…」
「だから誤解だって!ちょ、ここ宿だよ!?魔法打つのはやめて!」
その後、数分間の格闘の上、誤解を解いた勇者であった
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更新は不定期ですが頑張っていきます