初依頼
カードを受けっとった後、依頼書を受付嬢に渡した
「はい、魔石20個の依頼ですね、魔石は近場の森に出る小型の魔物などから出ます、頑張ってください」
「これ、魔石はいくつ納品してもいいのか?」
「えーと、はい、個数の制限はありません、多くてもギルドが買い取りますので」
「あと、すでに狩った魔物の魔石は納品できるのか?」
「できますけど、魔石があるんですか?」
村でもらった袋は次元魔術という希少魔術を付与した袋で100000iとかいう驚きの値段だったらしい
そんな希少な物を譲ってもらえたことに感謝しながら、村の近くで狩った魔物の魔石を出す
「っと、これくらいか?」
ざっと500個くらいだろう、なかなか大きい物もある
「…え?」
あ、受付嬢が真っ白になった、どうしたんだ?
「えーと、じゃ、じゃあ魔石とってくる」
逃げよう
───森にて
さて、久しぶりの森だ
さっき魔石を大量に渡してきたがもしかすると足りないかもしれん
あと500個くらい持っていけば足りるだろうか
「さて、人の体も練習せねば」
しばらく人として生活してきたから普通の動きには慣れたがまだ狩りなどは行っていない
村で渡されたダガーを袋から出し、構える
村の狩人に教えられた歩き方で音を立てず、近づき
一撃で首を断つ
「…少々力が強すぎたか」
太刀筋がぶれていた、もう少しきれいに切れただろう
「やはり練習せねばな」
その後、その森は三日ほど獣がおびえて狩りができなかったとかなんとか
───その後
町に戻ったルルはギルドへと向かおうとしていた
しかし、ある問題が起こった
「君がルル君かい?ギルドが今すぐ連れて来いと言ってるんだが…」
「私がルルだが、何があったんだ?」
「なんでも、異常な数の魔石についてとかなんとか」
あ…
「何か心当たりは…ありそうだな」
一年間狩り続けた魔石を住処に集め、村へ行くときに持って行ったんだが
多すぎたか
「まあ、これからギルドに行くからな」
「そうか…ギルドマスターに気をつけろよ」
なんか嫌な予感がする
───ギルド───
ギルドについて入ろうとした
その時、背後から声がした
「る~る~さ~ん~?」
「へっ?」
「ちょ~っとこっちきましょうねぇ?」
こわいこわいこわい
恐怖でなすすべなくギルドマスターの部屋へ連れて(連行されて)いかれた
「…さすがにこれは予想外だな」
「…すまん」
ギルドマスターの部屋にて、机に置かれた大きな魔石
普通の魔石は欠片ほどのサイズだが目の前の魔石は握りこぶし三つ分以上
確かにこの魔石はめっちゃでかいトカゲみたいなやつから取ったけど
「それで、この魔石はどうやって手に入れたんだ?」
「えーと、遠くにある森で狩ったでっかいトカゲみたいなのから…」
「それは少なくとも上級の竜種じゃないか?色はどうだった?」
「えーと、鮮やかな赤色だったな」
「うん、超上級くらいのレッドドラゴンじゃねえか」
へー、あのトカゲレットドラゴンなんて名前だったのか
「…お前が住んでた村では何も言われなかったのか?」
「とくには何も」
「村長の名前は?」
「えっと、でぃがすだったかな?」
「わかった、もういい」
「お、おう…」
何だったんだ…
そのあとは依頼達成と追加報酬をもらった
大体50000iくらい、たくさんのお金だぁ(^^)
side フィルド
「……ハァ~~~」
ルルが部屋から出て行ったあと、俺はため息をついた
まさかとは思ったが、あのお方が関わっていたとは
ディガス・イリル
先代の国王だ
そして魔術師もいたと言っていたが
おそらく先代の王宮魔術師のブロル様だろう
ブロル様ならドラゴンをポンと狩ってきたから驚きもしなかったのだろう
あのお方は希少なSSランクの冒険者だったからな
そんなお方々がいる村にいれば基準が狂うのも仕方があるまい
あとさっきさらに魔物の死体が渡されて処理班が悲鳴を上げていた
少し手伝ってきたが、これがなんとも不思議なもので
太刀筋が剣豪のように鋭いのに、力業のような痕跡で…
元冒険者の処理班は「筋力のある初心者が、とてもいい武器で切った」とのことだ
いくつかのパターンを考えたが私もそれに至った
一体あの少女は何者なのだろうか…
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更新は不定期ですが頑張っていきます