ギルドの判断
「私は近くの村から来ただけだ」
「ホントか?」
村で事前に正体を明かさないと決めておいてよかった
「ふーむ、嘘ではないようだが、ならなぜそれほどの実力を?」
「村にいた魔術師に稽古をつけてもらっていた」
これは事実だ、稽古の前に「魔法の」と付くがな
「…嘘一つないとは、これは驚いたな」
「嘘を見抜くスキルでも持っているのか?」
「ああ、【見抜き】ってスキルでな、元々冒険者をしていた時は弱点を見抜くスキルだと思っていたが見方を変えると相手の嘘をも見抜く事がわかってな、それで町に潜んでいた大盗賊団を捕まえてギルドマスターになったんだ」
「なるほど、スキルの見方を変える、か」
スキルは見方を変えれば能力も増える、と
これはいい情報だな
「それで、私はギルドに登録できるのか?」
「ああ、本来FからだがDランクを一瞬で倒したんだ、特例でCから始められるようにしよう」
「それはありがたい」
登録はできたようだ、それにCから始められるなら魔術師の登録もすぐそこだ
「そうだ、そんな実力があるならこんな依頼を受けないか?」
そう言って渡されたのは一枚の依頼書だった
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魔石20個の納品
ランク:C
報酬:800i
詳細:魔術師の杖用の魔石が足りないので
早めの納品お願いします
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「少し多いがそれだけの実力があるなら楽勝だろ?」
「確かに、これくらいならすぐに終わる」
「そうか、ならこれをもってカウンターに行け、一応魔石だけでもいいが死体丸ごとなら肉と皮をギルドが買い取るからな」
「そうか、ならできるだけ死体をもってこよう」
そういってギルドマスターの部屋を出た
side フィルド
「…一体何者なんだ、あの娘は」
不思議な娘だった、外見は成人するかしないかくらいの子供なのに実力はAに達するほど
それに近くに立つだけで背筋が凍るような感覚だった
先ほど渡した依頼はランクを下げただけで本来Bランクの依頼だ
普通は自分と同ランクで成功率80%、一つ上で10%だ
だが、俺はこれを達成どころかそれ以上の成果を挙げて帰ってくる気がするんだよなぁ…
side ルル
ギルドマスターの部屋を出た後、私はカウンターにいた
そこでカードを受けっとていた
「これがルルさんのギルドカードになります、Cランクからですね」
そのカードには名前、ランク、依頼履歴の文字があった
「あとは利用規約ですねー」
利用規約
1.カードは個人情報が多く詰まっているカードです
2.カードをなくした場合は再発行に10000i必要です
3.カードの不正利用は罰則があります
4.カードの不正な複製・偽造は犯罪行為に当たります
「4では最高で死罪になったこともあるんですよ、去年死罪になった人がいるので気を付けてくださいね」
…こわい、わたしわるいことしない
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