勇者、緊急会議を開く2
気分転換に1話書けたので載せますね!
では私は勉強に戻りますが、皆様はゆっくりご覧あれ〜
「農業…民が餓死することで人手不足も相まって、今は全然機能していないな」
「若い者は皆外へ出稼ぎに出てて、労働力が足りないのもある」
2人の会話で、そう単純にはいかないことが伺える。
「他にも必要なものはあるか?」
「あとは土地だな。食事の回数が増えるなら、単純計算で量も増える」
国王陛下も頷いていて、とりあえず必要なのは土地と労働力のことがわかった。
となると議論は次のステップに進み、それらの問題をどう解決するか。
「1番良いのは、出稼ぎに出ている若者を連れ戻すこと」
「それは無理だろう」
「うん、俺もそう思う」
俺も国王陛下と同意見だった。そもそもお金がないから出稼ぎに行くのであって、帰れと言われてもそう易々と帰るわけにはいかないだろう。
「連れ戻したとしても、すぐに金が稼げるわけではない。ならば、外ですぐにでも稼いだほうが良いだろう」
お、ちょうど俺が思ってたことを言ってくれたな国王陛下。
オルの考えが没にになったことで、また一から考え直すことになる。
「…国王陛下」
「ベイジールで良い」
「…ベイジールさん、この国で農業に触れている地域はいくつある?」
「え?えーっと…」
「大きな括りで考えると8。北と西は触れていない」
西は海のある地域。触れていないのは、おそらく塩害の影響で土があまり良くないから。
「西は仕方ないが、北はなぜだ?」
「北は昔から育たないのだ。一応毎年王命で植えてはみるんだが、とても食べれるものじゃない」
「なるほど」
こっちにも連れてってもらう必要があるみたいだな。
トート国は東西に伸びた長方形の土地。
その北の部分を使えるのであれば、土地の問題はあっという間に解決するだろう。
「ベイジールさん、今度北の地域に連れてってもらうことは出来る?可能であれば西にある海の地域も」
「カノルは忙しいから、オルかフェルを同行させることになるが…」
「予定を空けておく」
と、いうことで、無事に視察に行けるようで一安心。
ここで土地の問題からは1回離れて、今度は労働力の問題に移る。
「労働力…」
しばらく3人で頭を突き合わせ、唸り込む。中々良い案が出てこない。
「…俺たち騎士団をそれぞれ数人ずつ、労働力として派遣するのは?」
なるほど、良い考えだ。しかし、それにも問題は生じるようだった。
「騎士団の中には貴族もいる。立場というものがあるだろう」
ベイジールさんの言うことにも一理ある。
騎士団には平民もいるが、ほとんどが貴族で出来上がっている。
でも、この国って皆仲良いんじゃなかったっけ?確かカノルがそう言ってたような気がするんだけど…。
「最近は貴族も平民もあまり変わらなくなってる。区別させてもらってるのは俺たちだけだ」
そんなこともカノルは言っていたな、確か。
「それに、俺たちが区別のある暮らしをさせてもらってるのは、国民皆の支持のお陰だ。皆慕ってくれて、自分たちと同じ暮らしはさせられないと言っているからだ」
「そ、そうなのか?」
え、ベイジールさん知らなかったのか?まあそうか、最近ずっと胃に優しいものしか食べてないしな。
「だから、そういうのは全然大丈夫だ」
「…色々と調整は必要だろうが、良いだろう。やってみろ」
「おしっ!」
ベイジールさんの言葉に、オルは小さくガッツポーズをしていた。
「そうだな、俺は出来れば小さな村に――…」
緊急会議はお開きになり、俺とオルは決定事項の報告にカノルの部屋へ向かっていた。
俺の隣には、それはそれはご機嫌なオルがいる。
いつもは無愛想なため、すれ違う人が皆2度見していた。
王子としてじゃなく行けることが、どうやら相当嬉しかったみたいだ。
「村の子たちに剣を教えるのもいいな、将来――…」
うん、ごめん。本っ当にごめん。
嬉しさのあまり忘れているようだが、オルは俺と視察に行くことになっていて、多分騎士団派遣の人数にはカウントされていないと思う。
カノルを地方へ引っ張り出すわけにはいかないから、絶対にオルは必要なんだが…。
これ、城から引っ張り出せるのか?
オルネース、仲が良くなるほど惹かれていくタイプ…
私の最推しはこれから出てくる人ですが…お楽しみに!
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