勇者、魔法を使う2
「ティオー!ちょっと確認してくれ!」
「おいおい…ほんとに魔法使うの初めてなんだよな?」
「おう!」
「とんでもない奴だ…」
結界が崩れないように、魔法陣に一定の魔力を流し続ける。流す速さも同じにしなければならないため、安定させるのに少し時間がかかってしまった。
「…撃つぞ?」
ティオーがベルトに挟んでいた杖を取り出し、魔法を撃つ体勢を取る。
「灯火」
「うおっ」
ティオーが放った火魔法は、勢い良く結界にぶつかって消えた。しかし、結界にはひび1つ入っていなかった。
「これは凄いね。僕よりも出来てるんじゃないか?」
「今の魔法、ドラナに撃った魔法と同じ威力なんだが」
ゴンゴン。
「うん、物理も申し分ない」
俺の結界は、ユヴァトが思い切り叩いても壊れることがなかった。
「そうだ。ドラナ、ちょっとこっち来て」
「え、私!?」
俺は結界魔法を1度解除し、新人兵のドラナを傍に呼び立てた。
「結界」
パキパキパキ。
そして再び結界をつくったが、形を少し変えて、本物の盾のように前面だけになるようにした。
「ティオーが結界つくって、ユヴァトは魔法撃って来て!ドラナもティオーに撃ってね」
「え、私がティオー副隊長に撃つんですか!?」
「うん。ティオーの結界壊しちゃって!」
「おーおー、俺を舐めてもらっちゃ困るなぁ!攻撃もしてやるよ」
え、結界張りながらの攻撃も出来るの?結構難しいことだけど…カノルの言う通り、優秀なんだな。
俺がこのようなことをしている理由は、もし俺も戦場に駆り出された時、結界でどれくらいの防御が出来るか知りたかったから。
「ティオー、僕の結界はまだ不十分だから、今回は全力で攻撃に回らせてもらうね」
「おう」
「ん?ユヴァト…?」
ちょっと待って、何か2人とも凄い悪い顔してるんですけど!?
「結界」
パキパキパキパキ!
「先に撃たせてもらうよ。上風!」
「あ!俺も!灯火!」
「え、ちょ、ちょっと待って!」
始まりの合図もなく、ユヴァトとティオーは攻撃を仕掛けてくる。
その攻撃は何とか凌ぐも、2人からは容赦のない攻撃が次々と飛んできた。
「ドラナ、反撃だ!」
「はい!ユヴァト隊長、ティオー副隊長!私だって負けませんからね!」
こっちは魔法初心者の俺とドラナで、向こうは魔法兵の隊長と副隊長。
いくら結界が強くても、ドラナの攻撃だけでは勝ち目はないため、杖なしでも出来る魔法を俺も使ってみることにした。
えーっと、結界の魔力を保ちながら、頭の中で初級の土魔法の魔法陣を描いて魔力を流す。
「隆起」
…ボコボコボコボコ!
魔法の発動は成功したようで、2人の元に向かって地面がどんどん隆起していく。
バリンッ!
「おわっ!」
魔法はそのままティオーの結界にあたり、結界を壊して2人を攻撃した。
「お前っ!魔法の同時使用も出来んの!?」
「今初めてやったけど出来た」
「…普通は出来ないんだけどなぁ」
魔法の同時使用は結構な技術が必要とされ、出来る人が少ないらしい。
この国の魔法兵士団には何人かいるらしいが。本当に優秀だ。
「ていうか、今の土魔法だろ?魔法陣はどうしたんだよ」
「さっきの本に書いてあったから覚えてた」
「シンは本当に凄いよ…」
ティオーにはそんなの無理だと言われたが、俺は小さい頃から記憶力が良かった。そのため、1度読んだ本や教科書の内容は全て覚えている。
「ほんと、なんて奴だよ…」
ティオーが項垂れながら何か呟いていたが、俺にはよく聞き取れなかった。
《今回の話に登場した魔法を紹介します♬.*゜》
・灯火
初級の火魔法。対象の目の前で突然火が起こる。
応用すれば色々使えるので、1番初めに覚える魔法です。
今回はティオーが使用してました!
ちなみにドラナの使用魔法もこれです!!
・上風
初級の風魔法。対象目掛けて吹く風。
風は扱いが難しいため、全体的に難易度の高い魔法です。
今回はユヴァトが使用してました!
・隆起
初級の土魔法。対象の足元へ向かって隆起していく。
地面に魔力を伝えるため、杖がなくても使用できます。
今回はシンが使用してました!
・結界
結界魔法。物理攻撃も魔法攻撃も防ぐことが可能。
杖なしで使えて、形を自由に変えることが出来ます。
現在魔法兵の皆が習得しようとしている魔法です!
全て私のオリジナル魔法ですので、この文章だけでご理解していただくのは難しいかもしれません(.. )꜆꜄
そのような場合は気軽にお尋ねください!私の語彙力をフル活用して出来る限りですがお答えさせていただきます!!
最後に!
数多い作品の中、お読みくださりありがとうございました!
いいねや感想など、一言でも良いので寄せてもらえると嬉しいです!!




