メモ5
メモ5
_お母様、わたし、やっと再会出来ました!わたしだけの、理想の王子様!
そこそこの美形で、ちょっと歪んだり、欠けたりしているけれど、とってもとっても清らかな人なんです!
「おかえり、リィ。今日も平和だった?」
「ただいま、クゥちゃん。今日も平和そのものです!サンドイッチ買ってきましたけど食べますか?」
「ああ。一緒に食べよう。とは言っても、自分で食べられないのはやっぱり申し訳ないな」
「いえいえ!気にしないでくださいっ。お世話するの楽しいですから!」
彼の名前はコウっていうみたいです。もうちょっと可愛く呼びたかったのでクゥちゃんって呼んでます。事情はあんまり分かりませんが、家もなければお金もない。おまけに五感の半分以上がない。みたいです。
路地裏でさまよってる姿(可愛い)を見てピンときちゃったんです!
この人が、あの日のサンタさんなんじゃないかって!
真っ白な髪に赤っぽい服!ほら!完璧!
何より何でも受け入れてくれそうなところがすばらしいですっ!
大掛かりな家出に、これでちゃんと成果がでました!
「そういえばリィ、家出中だって言ってたけど、帰らなくていいの?」
「ん〜、正直そろそろ帰りたいんですよねー。コンビニ弁当もおいしいけど、クゥちゃんの栄養バランスも心配だしー。やっぱり調理器具がないのは辛いです…」
「___。もしかして俺も連れて帰ろうとしてる?」
「え?もちろんですよ?来てくれますよね??」
「いや、えー……、あーー…。」
「…わかった。一緒に行くよ。」
「やったー!じゃあ明日の昼にお迎え呼んでおきますね!」
そういう訳でよろしく!です!! _______