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メモ3
メモ3
_ぱんっ。となにかが弾けた音がした。
ここまでの行動。その動機。全てが途端に分からなくなった。数多の同胞を失い、数多の脅威を滅ぼし、数多のヒトを管理してきた。
何故私はまだ続けるのか。
続けなければならないと、思い続けたのか。
全くもって訳が分からなくなった。
その代わりに、ヒトつだけ思い出した。
かえりたい。
私は、かえりたかったのだ。
どこに帰るのか覚えてはいないが、些事である。
あぁ。そうか。そうだったのだ。
ここまで長々と生き長らえてきたのは全てそのためだったのだ。
きっと。
多分。
そうに違いない。
どうして今まで忘れていたのだろう。
そうと決まれば話は早い。早いじゃないか。
全ての手駒をこのために使おう。
創り、輝き、壊し、解き、紡ぎ、滅ぼそう。
全ては我が悲願のために。
あのほしにかえるために。 ______
気が向き次第書いていきます。週一以上は書こうと思います。