「甘いもの」
紅葉&紫
桃壱紅葉視点
「一緒に駅前にできたカフェに行きませんか?!」
ボクが甘いものが好きだって言ったら彼はこう言う。目を光らせる彼の目は小学生にも見える。
そんな彼にボクはいつもこう言う。
「気が向いたらね」
なのにいつも誘ってくる。まぁ甘いものは好きなため行ってやらなくもない、そう思っては何度目かのお誘いにようやく乗った。
集合場所に早く着いてしまったためスマホでトレンドのものを見てたりして待っていると、彼が笑顔で走ってこちらに来る。とても可愛らしかった。
何もしなくても誰からにも愛される紫の事がちょっと羨ましかったのかも…なんて思っては彼の方を見て
「それじゃあ、行こっか」
そう作り笑いで述べる。彼が純粋な笑顔で嬉しそうに
「行きましょ行きましょ!!」
と言ってボクの手を引く。
カフェに着けばケーキやら沢山美味しそうなものがあり甘いもの好きにはたまらない場所だと思って早く誘いに乗っておけばよかったなんて後悔もした。
中に入ると紫もボクも好きそうな可愛らしい雑貨が並べてある。
席に座れば彼が
「僕行きたかったんですよね…紅葉くんと来れて本当に嬉しいです!!何頼みますか?」
本当にずっと嬉しそうな表情をする彼に嘘も何も無くただ単純に嬉しいんだな、そう読み取れた。紫は迷って何にしようかと呟いていた。ボクはモンブランが1番大好きだからすぐに決まった。それと紅茶。
「ボクは決まったけど…決まった?」
そう言えば苦笑いで
「全部美味しそうで悩んじゃって…」
そう述べる。それならボクの頼んだケーキも少しぐらいなら分けてあげる。
そう述べると嬉しそうに「いいんですか?!」
と言ってきた。純粋に喜ぶ彼を見るとこちらまで嬉しくなる。
徐々に警戒心がなくなってきた__
紫はショートケーキとカフェモカを頼んだ。
天使みたいだった。
注文したものが来ればとても美味しそうでまずはTwitterにあげる。もちろん紫と一緒に撮ればみんなが喜ぶんだし一緒に撮った。いつもの営業スマイルが彼と撮ったものは本当の笑顔で少し気持ち悪いとも思った。こんなに自分が喜んでいるなんておかしかったのかもしれない。
ケーキを口に運ぶと今まで食べてきた中で1番美味しかった。
彼にも少し分けた。自分はショートケーキも食べたかったため少し貰った。その後は沢山お話をした。
言いたくないけど…
すっごく幸せ
リクエストありがとうございました。




