伝説の○○
ガシャン、、、
重たい鉄の扉が閉まる音が響き渡る。
「これが牢屋っていうんだなぁ、、」
28歳田中彩。
恥ずかしながら只今牢屋に入れられました。
って
待ってー!!!
待って待って待って待って!!!ちょ、待てよー!!!
なにこの状況!なにも理解できてない私!!
いやそれよりなによりも理解できなかったことがある!!!!
ー遡ること20分前ー
「え、なに?ドリフ好きなの?みんな」
予想外の周りの反応に困惑する。
「やはり黒髪だからか」
「あの伝説は本当だったのか」
「おお、神よ、、」
周りの兵隊たちは口々に話し出したり神に祈り出したりしている。
銀髪の男は彩をジロリと睨んで離さない。
「ちょっと!なに!?本当に意味が分からない!!」
もし、もし仮にこの和風だか洋風だかごっちゃまぜのお城が
異世界と思わせるこの現状が
夢じゃなくて
現実なんだとしたら、、
本当に私は、、異世界転移したってこと、、、?
ベタな流れだけど
気付いたら異世界に来てましたってことー!??
っちょっと待って、このざわつき方に兵隊たちが言ってる
黒髪、伝説、神って
私のことよね?
ってことは
私ってこの世界で特別な存在ってこと?
ベタにベタでベタベタだけど
これから冒険が始まりますよテレッテッテテー♪
みたいな流れもしくは私はこの世界の、、、
困惑しながらも頭の整理をしようとしている彩に
銀髪の男が口を開いた。
「お前の言うことはよく分からないが、、この世界に伝説があってな」
きたー!!!!!
伝説!!!ほら!!!これ!!きた!!!
「突如として現れる黒髪の者が現れる。それはこの世界の天災」
「この国に災いをもたらすであろう」
ん?
「そして神にも等しいその存在の名は、、」
ん?
「ヘンタイ」
ん?
「お前がそのヘンタイであると、状況的にも見慣れぬ服装でも発言でも、、一致する。」
「はぁぁぁぁ!??だぁー!???変態じゃねぇし!!!!」
拝啓、お母さん
私、産まれて初めて変態って呼ばれたよ。
そんな子に育った覚えはないのにな、なんでだろ、ちょっぴり殺意がうまれちゃった。
彩より。