夢の中の登場人物よ。
夢の中はふわふわで気持ちが良い。
特に昼寝は現実と夢の中との狭間のような
この独特の感じが凄く好き。
「おい、、!」
誰かの声がする、、
でもまだこのふわふわ感を味わいた、、「おい!!!」
味わいたいのに、、、「おいって!!!」
「うるっっっっっさい!!!!」
このやろうと言わんばかりに起きると
そこには赤髪のイケメンがいた。
やっと起きたかとため息をつき
赤髪は口を開く。
「おい黒髪。」
黒髪って、、私のこと?
っていうか、、夢なんだよね?
えらいリアルな声の通りかただな、、
「お前、言葉分かんねぇのか?」
返答をしない彩に問いながら
頭を掻く。
「いや、分かるけど、、」
夢だし。私の。
なにこのシチュエーション。私ってばあらいやだ。
この間見たアニメの影響受けて
こんな夢まで見ちゃってるの?
28歳、田中彩。
まだ心の中は少女だったのね。
そんな彩の気持ちとは裏腹に
赤髪は少し苛立ちを見せながら質問をしてくる。
「お前、なんでこんなところに寝てるんだ?その服装はなんだ?なぜそんな肌着のようなものを着てるんだ。」
ちょっと待て
夢の中の登場人物よ。
なんか失礼じゃないか?
「はー?ただ家で寝てて起きたら今の現状だっただけなんですけど?しかも肌着じゃないし!Tシャツにジャージじゃん。」
「てぃしゃつ?、、じゃあじ?」
なにを言ってるんだと言わんばかりの困惑顔の赤髪のイケメンに
彩は立ち上がって仁王立ちをして
声を大きくして
「私の普段着だよ!!!!」
効果音は
どーん!!が良いだろうか。
ばーん!!が良いだろうか。
それほどの威勢の良さだ。