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狐ロリ神様はおいなりさんがたべたい。  作者: 凪狐
一章 狐ロリ神様、異世界へ
5/54

ギルドの食堂にて

感想もらってた!

ありがとうございます!

 イロハがカノンを助けたリングラスの森のすぐ近くの町。

 豊かな緑と水で栄えているグラムリンデの都。その名もグラステラ。

 イロハ達はその中でもほぼ中央に存在するギルドの食堂に来ています。

 ギルドの食堂は大きい。その一言につきました。

 木で建てられた食堂全体は綺麗に磨きあげられ、丸いテーブルや四角いテーブル。更にはカウンター等もあり、奥には厨房で汗を流しながらフライパンを振るう女性も見えます。


「ほう……この世界にも中々の種類のメニューがあるのじゃな」


 活気に溢れる食堂の中でイロハは、店員に手渡されたメニュー表をペラペラと捲り、その中で何を食べようかと探しています。一方カノンはと言うと、もう食べるものが決まっているようで特にメニュー表を見ることなくイロハを待っています。


「しかし……これ何枚あるんじゃ?」

「ざっと百枚近くはあるんじゃないかな。ここの店長、ギルドマスターの奥さんがやってるんだけど、新しいもの好きで好奇心旺盛だからちょっと目を離したら新しいメニューが出来てるなんてよくある事なんだよね」

「な、なるほど。確かに一つの食べ物に対して分かりやすいようにイメージ図が載っているのじゃから、そりゃ百枚はいくな」


 イロハが言ったとおり、メニューの一つ一つには手描きの絵が載っていました。

 イロハはグラムリンデの他の食堂等を知りませんが、実はこの絵を載せたのはグラムリンデで世界初。文字が読めない人の為にと言う事で始めたものが、これは親切で新しいと反響を呼び、今ではリングラスだけでなくグラムリンデでもかなり有名となっています。

 イロハ達はたまたま時間が大きくズレ、他の人達が仕事をしている時間に訪れた事ですぐに店に入れましたが、本来食べようとすると一時間の順番待ちは覚悟しなくてはいけません。

 つまり今回は運が良かっただけなのです。それでも賑わっていて満席近くなのですが。


「しかしこれほどまでにメニューがあると目移りするものじゃな。お主のオススメとかはあるかの?」

「私のオススメなら……これかな」


 イロハがメニュー表を手渡すと、カノンはそこからパラパラとページを捲り、そして絵がシンプルながらも色とりどりな野菜が描かれた――野菜炒めでした。


「野菜炒め……この世界にもあるんじゃな」


 イロハは口許を少し緩めて呟きます。店員を探していたカノンには聞こえていなかったようですが。

 そして店員にそれぞれ野菜炒めを注文します。

 イロハはカノンに対して、お主も頼むのかと言いたくなりましたが、それ自体は自分の好きかと口をつぐみました。


「そう言えばカノン。お主は何故私に野菜炒めをオススメしたんじゃ? それにお主が冒険者をやってる理由も気になるしな」

「そう……だね。イロハに野菜炒めを勧めた理解は、私の家が農家だからだよ」


 カノンは懐かしいものを思い出すような顔で、ゆっくりゆっくりと言葉を紡ぎはじめました。


明日も夜の7時更新です

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