衝撃の事実?
今回微エロ?
と言っても書きたかったネタなのですが、少し出すの早かったかなぁ←
って事でどうぞ←
「さて、話を元に戻そうかの」
一息入れてイロハがカノンに言います。
「お主、冒険者って言っておったの? と言うことはあれか? やっぱりギルドとかあるのか?」
巫女さんから貰ったラノベ。その中に出てくるギルドに興味を持っていたイロハは、鼻息を荒くしてカノンに詰め寄ります。
カノンは、さっきまでのイロハとはうって代わって目を輝かせている様子に若干引きながらもうんと頷き、その事実にイロハは小躍りします。神様であるイロハと言えど、興味があるものに近付く事が出来るのは嬉しい事なのです。
「でもギルドに行ってどうするの? 一応ボクが所属してるギルドは昼は定食屋、夜は酒場をやってるから町の人達もご飯食べに来てるけど」
「ハッ、そうじゃった! 私はお腹が空いてたんじゃ!」
「ええぇ……お腹減ったのを忘れるって一体どういう事なのさ……」
呆れた様子でカノンが呟きますが、実際のところ故意ではないとは言え原因の一端であるカノン。イロハはカノンがその事に気付くのはいつなのだろうかと心の中で一人ごちつつ、さっきから脱線しまくっている話を元に戻そうと必死に頭を回します。
「そ、そうだお主。おいなりさんはあるかの?」
「おいなりさん……? イロハ、自分で自分の事をおいなりさんって言うの? でもそれだとあるって言う言い方はおかしいよ?」
「違うのじゃ、おいなりさんは私の事を指してるのではなくこう……狐色でしわしわで、でも、ものによっては黒かったりして袋に――」
「まさか……!? ボクの一人称がボクで周りの女の子よりも肌が黒いと言っても男じゃないから生えてないよ!」
「おまっ……いきなりなにを言っておるんじゃ!?」
互いに顔を真っ赤に染めて叫び合います。イロハは人間換算で七百二十年生きていたとしても、人のそれを見たことはないですし、神様となって狐っ娘になる前も見たことはありませんでした。
なのでそう言った経験がないイロハは、生えている、生えていないと言うだけでも刺激が強かったようです。何せ読んでいる小説に出てくるキスにすら顔を赤くしてしまうのですから。
「とっ、とにかく! 私が言ってるのは食べ物のおいなりさんじゃ。油揚げにご飯がはいってるやつ。あるのか無いのか!」
「ボクが知る限りおいなりさんって食べ物は無いよ!」
「そ、そんな……!?」
両膝を地面に付け、そしてその勢いのまま両手も地面に付きます。四つん這いになって項垂れるイロハ。その目には大粒の涙が溢れていました。
そう、おいなりさんがこの世界に無かったからです。とは言えカノンが知る限りなので全ての可能性が潰えたと言うわけではありませんが、それでも認知度が低いと言うこと。最悪の場合は無いと言う可能性もあります。
「ええっと、何時までもここに居るとさっきみたいに魔物に襲われるからギルドに帰ろっか?」
「……うん」
まるで子供をあやすような優しい口調のカノンに、イロハは言葉を短く返し、ただ頷くだけでした。
明日から3日間、友達とディズニーや池袋のアニメイトに旅行として行くので先に予約更新を。
と、言っても5、6、7話を夜の7時投稿予定ですが←