クエスト
サブタイトル短いとか言わないで(え
「ユウキ、いきなりCランクってスゴいよ!」
「ええ、どんな人でもFランクからのスタートですので、ユウキさんは特例ですね。おめでとうございます」
「いえいえ、それほどでも。ありがとうございます」
カノンとシアから称賛されて、悠葵は少し頬を赤らめながらもにこやかに応えます。
「さて、じゃあ早速クエストに行くとするかの。悠葵、まずは様子見としてDランクのクエストで適当なのを見繕って来てはくれんかの?」
「了解です、神様。で、クエストボードとかはどこに?」
「それでしたらこちらに」
シアが悠葵を案内し、イロハとカノンはそれを見送ります。
実はこのギルドのクエストボードはA~Cランク。D~Fランクとクエストボードが分けられており、混雑解消と遠くからでも一目で分かるようにする工夫です。
また、気性が荒い冒険者達の対策として効果的だったと言う事もあります。
「そう言えばさ」
カノンがおもむろに口を開きます。
「イロハがFランクなんて、ボクびっくりしたよ」
「あー……それはなんと言うか、やむにやまれぬ事情があっての」
「そう言えばさっきシアも、測定出来なかったとか言ってたもんね」
気まずげに話すイロハに、カノンはほんのついさっきシアが言っていた言葉を思い出し納得しました。微妙そうな顔をしながらも、まあよいか、とイロハはしぶしぶその話題を流しました。自分の不出来な結果は、他の楽しい事で忘れられるまでは根に持つタイプなのです。
「お待たせしましたー!」
二人の間に沈黙が流れそうなところに、見計らったかのように悠葵が走ってきました。手にはついさっきも見たような羊皮紙が握られています。
それをイロハ達に見せると、むっ、と訝しげな表情を見せます。
「悠葵よ。何故こんなにも討伐クエストばかりなのじゃ?」
「何言ってるんですか、神様。クエストといったら冒険。つまりギリギリの戦いに冒険してみましょうよ。レッツ、一夏のアバンチュール!」
無駄にハイテンションな悠葵です。理由は単純。クエストボードを見て気分が舞い上がっているからです。
まるで観光客のような悠葵ですが、それでもイロハの言う通りDランクのクエストから選んで来てはいるので、なんとも言えないイロハでした。
「まあ夏ではないが良しとするかの。で、どんなクエストがあるんじゃ?」
イロハは羊皮紙に書かれた内容を読み込んでいきます。不思議なもので、グラムリンデの言葉は書けないものの、見聞きすることは出来るのです。
数枚ある中の一枚にイロハの目が止まりました。
「ゴブリンの討伐、か」
ゴブリンと言えば、ファンタジーとして出てくる敵の定番中の定番。レギュラーで人気者で気色悪い人型の魔物です。
当然、悠葵から勧められた小説にも出てきており、イロハもその存在は知っていました。
「やっぱり神様もそれが気になりましたか」
イロハは少しニヤけた顔で囁きますが、イロハは違う意味で気になったのです。
「何故ゴブリンの討伐で、Dランク相当なのじゃ?」




