敵の思いと旗兵の能力
初めに気付いたのは馬車の上で警戒してた黄であった
「軍曹!前方から豚野郎が50匹ほど接近中!」
「あいつらには6,8mmが通じたはずだ!防御陣形!横一列構築!近づけさせるな!」
すると旗を広げた旗隊の隊長が寄ってきて
「我々はどうしましょうか?」
「旗隊は遠距離攻撃に備えて迎撃準備をしてください、地上攻撃はreaatがどうにかします」
「わかった」
「reaat!ひきつけるぞ!合図を待って攻撃!無駄弾を使うな!」
「「「「「了解」」」」」」
・・・
・・
・
まず来たのは炎の弾だった
「火炎弾だ!よけr「そのままでいろ!」
と後ろを振り向くと旗兵が走り防御線を超え火炎弾が着弾する直前に旗をはためかせると旗で火炎弾を受け止めてしまう
「すげぇ・・・」
「こいつらただの旗持ちじゃねぇぞ」
すると隊長がこちらを向いて
「元王女様はしっているだろうが我らはパエリア王国唯一、剣を持たない兵だ、だがそれでも戦場に立たなければならない、そこで我らは防御を極める努力をしてきた、騎士団や兵が剣を振るい、槍で突く、魔法使いが魔力を高める精神修行してる間防御する訓練をしてきた、旗には火龍山脈に住む火吹熊の毛と金属蜘蛛の糸を編み込んだ特別性だ、耐火、耐刃の能力がある、ゆえに」
と後ろ手で旗を振るとポトポトと矢が落ちていく
「な?」
「すげぇな・・・」
「今度はお前らの番だぞ?」
「・・・・reaat、攻撃準備」
全員が銃口を豚野郎に向けるのを確認すると
「射撃開始!!!」
というと全員が単射撃か指切り射撃で攻撃して倒していくと援護なのか火炎弾や風刃や矢が飛んでくるが旗隊がすべて防いでくれる
「赤!キリがないぞ!このままでは押し切られる!」
「わかった!緑!50口径で敵を狙撃しろ!」
「了解」
「緑が動くぞ!全員援護射撃!!」
すると今まで単射撃や指切り射撃をしていたメンバーが連射で攻撃を加え、そのスキに緑が今まで使ってたМ14を背中に担ぎ馬車の荷台に乗り込み積み込んであったライフルケースからМ82(バレット)を取り出し馬車の上の見張り台に登り双眼鏡を覗き込むと
「・・・・見つけた、距離は700m・・・」
と呟き、ライフルを構え、ボルトを後退させると薄い金属を丸めたような音を立て弾をマガジンから送り出し、発射可能にした後、安全装置を解除しスコープを覗くと6倍に拡大され十字のレティクルに杖を持った敵が映ると
「さぁ銃声と共に安らかな眠りを・・・」
そして引き金を引くと12,7mmの弾が発射され約1秒後、最初に標的にされた司令官らしき人物は胸に銃弾を受け背中が爆発したような弾痕をみせる
緑は次々と敵の魔法兵を射殺していく、魔法兵は敵の魔力を感知し防御魔法を張ったり阻害魔法を事前に張ることができるのだが魔力を使わない「銃」と言う武器は初めてだった「弓と矢」なら経験はあったんだが矢は威力が弱く、初級魔法で防げるため魔法使いは風防壁で防御していたのだが流石に装甲車の装甲をぶち抜く威力の12,7mm弾には障子を指で穴をあけるが如く敵の腹に食らいついたのだった
「隊長!魔法兵は始末しました!」
「よくやった!そのまま弓兵を倒せ!」
「了解」
ーーー
「なんなんだ!あいつらは!?」
そこには木の上で先ほどまで弓を敵に撃っていた黒肌長耳族が木の陰に隠れていた
「隊長どうします!?魔法の兆候も無にあの威力の攻撃ありえません!」
「黙ってろ!」
(クソ!クソ!普通の攻撃じゃああの旗の奴らにふさがれてしまう、逃げるにしても我々にはもう行く所がないし、金もないこうなったら切り札を使うしかないのか)
「全員よく聞け!これより森の精霊と風の精霊の力を借り中距離戦を挑む」
「隊長!しかし!」
「だまれ!我らに退路はない、あるとしたら外交官の首を携え、パエリア王国に敵対してる所に行くしかないのだ!それに精霊魔法を使うの俺だけだ、皆は攻撃しろ!」
(風の精霊よ、森の精霊よ、裏切っていて申し訳ないがわが命と引き換えに1度だけ力を貸してくれないか?)
と隊長の男が青空を仰ぎ両手を天に伸ばすと
「行くぞ!精霊風魔法、精霊力武器付与!精霊森魔法、風景同化!お前ら行け!」
「「「ハッ!」」」
そして黒肌長耳族の一団は隊長を残し敵に向かって戦いを挑んでいく、そして残った隊長だが彼の前には、二人の男が立っていた、一人は優男で髪が青空のようなライトブルーで所々に雲のような白の髪が混じっていて、背中から燕のような羽が4枚生えている、もう一人は樹齢1000年の木を彷彿させるような太い体をしていて髪の毛が森のように色んな緑の色をしている
『風と森の精霊派閥にして、闇と力の精霊派閥に寝返った者よ、貴様の命をかけた最後の願いをかなえてやった』
『仲間の助けになるため、闇の契約を破り、命を張った気概は誉めてやろう、だが契約は契約』
『裏切者にはわが主にして精霊王の裁きを受けるがいい』
「ふん、うるせえ・・・さっさと殺せ・・・何が古い慣習だ・・・おかげで娘は熱病で死んじまったんだ」
『言うことは精霊王の御前でしゃべるがいい』
と言いうと手をかざすと、髪と一緒の色の魔法陣が現れ魔法陣の中に引きずり込んで行ってしまう
『ふむ・・・眷属が闇に落ちるのは悲しいな、風の』
『そうだな・・・だがな森の・・・そういう契約をしたのも古代長耳族だ、だから私らは力を貸すのだ』
『判っておるわ・・・だが頭では理解できても心で納得いかないのだよ』
『それは我も一緒だ、さぁ精霊界へ戻ろう』
『あぁ』
そして精霊王は消える・・・
ーーー
そして彼らは敵(パエリア王国側)から30m付近の森の中にいた
「いいか、隊長が残してくれた最後の切り札だ、我らに撤退の文字はない、全員首を切られても首だけで敵に嚙付け」
「「「「「オウ!」」」」
「第1班、弓で攻撃しろ、第2班、接近して近接戦に持ち込め力だけならこっちの方が上だ」
ーーー
そのころの魔法部隊
「豚魔獣部隊が全滅しました!」
「魔法攻撃も敵の旗兵に無効化されて敵に被害は無し!」
「くそ!クソ!クソッタレ!こうなったら例のキメラを出すぞ!!」
「隊長それは!」
「そうです!まだ制御不能なんです!」
「だまれ!後がないんだぞ!だったらここで解き放ってやる、魔法使いたちも最大魔法をぶちかましてやれ!小出しは終わりだ!」
と言うと部下の魔獣使いたちが詠唱に入り、魔法使い達も地面に魔法陣を書いてく