魔王様の幼少期その3
三日後早朝
ベリッハ辺境軍とある下っ端兵
俺たちはここ数日で町の木製の外側に土を塗っただけの簡素な外壁を破壊し町を丸裸にした
正直、対魔石の粉末を混ぜてあるだけあってある程度の魔法を防がれたが門を破り内側から魔法で攻撃したらあっけなく壊すことができた
そして昨日住民たちの町を破壊し残ってる財を強奪している、うまくいけば怒り狂って立て籠もってる奴らが屋敷から出てきてくれるかも知れない
出てきたらこっちのものだ、そこに付け込んで突撃、屋敷の中になだれ込んでやったのにアイツらはマルで危険を感じた亀のように引きこもって出てこないようだ
そして今日は屋敷の外壁・・・いや城壁と呼ぼう、あの屋敷は城と言っても過言ではないからな・・・、まぁ兎に角あの城壁の攻略戦だ、領地や工兵が作った攻城兵器で城壁を壊すのだ
魔法攻撃での攻撃も考えたのだがあの城壁は高価な対魔石を砕くのではなく、そのまま城壁に使ってる
そこまでタップリ使ってるのは魔王城や5大公爵の屋敷ぐらいしかみないのだが・・・この領は貴族だけしか知らないのだが対魔石を産出してるらしい、まぁ戦略理由は表向きは魔王の孫を人質にとるのが目的らしいが別動隊がそちらに行ってるらしい
友人の同僚はそちらに行ってしまってるからなぁ
さぁ今日もせっせこと働こうか・・・・
ん?なんだろう地面が揺れてる?
ーーー
早朝
執事近衛部隊からの早馬が届き準備ができたと連絡があったので
「工兵部隊!出番だ!!水止めを決壊させろ!!!!」
「「「おう!」」」
三日間ため込んだ水は地球のダムを彷彿とさせ異世界の住民から見たら大きな湖と間違えるだろう大きさがある、そして水にはこれでもかと言う量の丸太が浮かんでいた
そして工兵隊がダムを支えてる柱を土魔法を使い柱を壊すと
隙間から水がチョロチョロと出始めて少しずつ出てく水が多くなっていくと、文字通り堰を切ったように水が出始める
「総員!川から離れろ!!!!」
と言うが早いか危険を感じた工兵が川の周りから逃げていくと
爆発音!
と大きな音を立ててダムが吹き飛び丸太と共に川を下っていく
しかしよかった・・・インターネットの知識だけで作ったから上手くか解らなかったが、うまくいってよかった
工兵部隊というと皆泥だらけの顔で抱き合ったりヘルメットを上空に投げたりして喜んでいる
「20分後に町に出陣!!執事近衛隊の応援に行くぞ!」
「「「「「オウ」」」」」
ーーー
辺境爵 ビット伯爵
町の外壁は崩され領民の家や商店、穀倉地帯は略奪され壊され焼かれた・・・
不幸中の幸いだが領民は残さず避難させれたので非戦闘員には被害がなかったのはよかったが外壁での防衛戦で戦ってた約3000の兵は死んだか戦争奴隷になってしまった
そしてどうやら今日はこの屋敷に攻撃を加えるらしい、町の大通りから攻城兵器が運ばれてるのが見える
まぁこの屋敷は早々落ちはせぬぞ、この屋敷には領内でとれる対魔石をそのまま積み上げ、これまた砕いた対魔石を入れた漆喰で固めてありちょっとやそっとの攻撃じゃびくともしないからな
だが油断はいかんな、だが戦力差は顕著だ早く魔王様である父からの応援が来るまで気は抜けないな・・・
そして屋敷の最上階で敵の動きを見ていると川の上流から水煙が見えるが・・・
「なんだありゃ?」
ーーー
ベリッハ軍
町を囲むように出来ている丘の上にあるベリッハ軍の本部天幕で豪勢な朝ご飯を食べてる男がいた
リュートス・ベリッハの4男ガルマである、この男ライトス攻略部隊の総司令を任されてる
1週間正直な話上手くいってる、電撃的な作戦の結果抵抗らいしい抵抗も出来ずに外壁の攻略はうまく計画道理にいった
昨日の夜の作戦会議で今日は屋敷を攻略することが決まったのだ
まぁこの調子ならすぐに落ちるだろう、王都からの応援も別部隊が抑え込んでるから大丈夫だし、もう一つの目的地である対魔石の採掘場にも部隊が向かっている
まぁ俺はゆっくり飯でも食べようか
と思い高級品のゆで卵や白パンなどを食べるとコップがカタカタカタカタと音を立てるのに気づき
「なんだ?」
と外にでて周りを見渡すと、北側の川の上流から水煙がみえる
「なんだありゃ?」