主砲と最強たる所以
「「「西から炎よ来たれ、全てを貫け」」」
「「「炎槍」」」
ヒューン!
どーん!
「良し!炎弾は効かなかったが炎槍は効果ありだ!」
堀の外には数台炎上してる軽装甲機動車やハンヴィーなどがいて、見たことも無い斑模様の兵士が負傷者を運び出している
「隊長!流石は王城の魔法防御結界ですね」
「あぁ、30枚の結界は流石に伝説の黒髪の魔法使いや剣者「カトーン」じゃなければ破られんわ」
そんな話をしてると斑模様の兵士が引いていく
「ほらみろ!手が出ないと判って撤退して行くわ!これを勝機に打って出るぞ!機動魔法団は城門前に集まれ!」
「御意に」
・・・
・・
・
「機動魔法団500!集結しました!」
「これよりパエリア王国の兵を聖王都より追い出す!総員覚悟を決めろ!」
「「「おぉぉぉぉ」」」
ずどーん!×30
「なにが起きた!?」
「兵舎や竜舎を破壊した光の矢です!」
「城壁は無事か!?」
「3発ほど城壁に当たりました!ですが魔法結界は健在!」
「作戦変更!土魔法が使えるものはすぐに城壁の修復に行け!他のものは待機!」
15分後
ずどーーーーーん!
ーーー
戦艦富士 艦橋内
「艦長!現場指揮官より主砲発射要請あり!」
と若い20代の通信士の女性が咆えながら後ろを振り向くと、そこには白髪で長い髪をポニーテールにし、キャップを被った70代の男性が中央3段目の一番高い席に座ってる
「発射を許可する、主砲発射シークエンス開始」
「了解、1級火気管制官へ引き継ぐ」
「引継ぎ確認!発射シークエンス開始!核融合炉最大出力!」
「核融合炉最大出力!最大出力まで15秒!」
「補助用ガスタービン最大出力!」
「ガスタービン!最大出力!」
「蒸気発電ジェネレーター稼動!」
「ジェネレーター正常稼働中!」
「主砲、各機関冷却システム稼動!」
「冷却システム稼動!現在メーターは許容範囲内」
「大容量コンデンサーへ充電開始!」
「1番から3番までの大容量コンデンサーへ受電開始!充電完了まで残り1分」
「主砲、リニア式浮遊システム稼動」
「主砲、浮遊システム稼動開始!」
「主砲、照準開始!」
「主砲、照準開始、砲塔回転開始、方位040、仰角04!」
「砲種、460mm徹甲弾!」
「砲種、460mm徹甲弾、装填開始!」
「発射最終確認」
すると各担当オペレーターが報告する
「大容量コンデンサー充電完了」
「主砲、各システム冷却システム正常稼働中」
「照準システム目標を補足中」
「防爆シャッター閉めろ!」
艦橋のガラスの外のシャッターが閉まり、代わりに外の様子が映像として映し出される
「甲板にいる兵員は避難!」
するとアラームが鳴り響き、兵員が慌てて艦内に避難する
「艦長、いつでも撃てます」
「うむ、主砲砲塔長の合図で発射を許可する」
ーーーー
主砲、コントロールルーム
主砲砲塔長 鈴元弦
日々長かった!異世界に転移して数ヶ月!あのイカの化け物を退治して以来部品を磨く毎日だった!
俺はもうこの主砲、通称「カナデ」が無用の長物になるのでは?と日々悶々としたもんだ
だが、その悶々とした日々は杞憂に終わった
この大和型戦艦が世界最大、最強で言わしめる理由を見せ付ける時が来た
「やろーども!艦長の発射許可が出たぞ!」
「「「「へい!」」」
「最終確認だ!冷却システム!」
「グリーン!」
「コンデンサー!」
「グリーン!」
「リニア浮遊システム!」
「グリーン」
「照準システム!」
「アナログシステムはグリーン!、AIによる標準はギリギリまで重力修正を補正中、条件付でグリーン」
「では、コンデンサーから電力を回転収束機へ」
「回転収束機始動!グリーン!」
「発射カウントダウン!5、4安全カバー外せ!3、2、1発射!」
そしてアナログの昔からある黄と黒のカバーを外し、赤色のボタンを押す」
ずどん!
ーーー
城壁近く 作戦指示車 金谷少将
「了解」
『総員へ通達!戦艦富士より入電!主砲がくるぞ!退避急げ!』
その無線を聞いた全員が我先にと逃げる、もちろんパエリア王国正規軍の面々にもすぐに逃げるように話、一斉に逃げる
「金谷少将、なにが起きたのですかな?」
とゴルド将軍
「いまから日本軍が最強と呼ばれる所以をお見せします、ですがこの位置では巻き添えを食うので移動します」
次話「海坊主と2000kg」