欲望と突っ込み
眠い
「初めまして多民族国家パエリアの筆頭政務文官をしておりますカズラと申します、この度は遥々おいでいただき感謝を申し上げます」
「これはご丁寧に、、、改めて日本陸軍、第4艦隊所属、鉄山茶花中将と申し上げます、この度は全権委任大使として貿易協定ならびに安全保障か同盟を結びたく参上しました」
「マルルクスス村の英雄に会えるとは嬉しく思います」
「正確には、マルクスス村の防衛戦の指揮をしたのは、後ろにいる日本陸軍所属の赤井翔太軍曹です」
「初めまして日本陸軍偵察強襲部隊所属、赤井翔太と申します、階級は上級軍曹です」
「これはどうも、ご丁寧に・・・外ではなんですから、よければ懇親も兼ねてお昼でも食べませんか?パエリア国自慢の料理を用意してます」
「それはどうも・・・ではお言葉に甘させてもらいます」
「なぁなぁ!この鉄の箱は羽ばたかないのにどうやって飛ぶんだ!!!!」
と言いながらオスプレイの側面をガンガンと叩いてます
「・・・あの、馬鹿王!」
「・・・・心中お察しします」
「ありがとうございます・・・・馬鹿!昼ごはんにしますよ!」
「せめて王を付けて!!!」
ーーー
でっかい長方形の机にこれほどがと言う量のご飯がならんでます
「この国では、客人をもてなす時、質より量が多いほど歓迎してるとされてるのですよ、この量はだいぶ歓迎されてますね」
とガルガド様が教えてくれます
「赤殿!そなた達はどうやって魔獣1万を撃破したのだ?」
ご飯が終わりの頃に王様が質問してきます、そこでM468を取り出し
「これは我々が使っているM468と言う武器です、これを使って撃退したのです、他にも地雷や爆薬も使ったり有利な場所に誘い込んだりしましたがね」
「なるほど・・・自分のテリトリーに誘い込み、罠を使って仕留める・・・狩の常套手段だな。うーむ」
何か考え込んでしまう
「さて、お昼も終わりになってきましたので、そろそろ本題に移りましょうか?」
「そうですね」
と鉄中将
「では・・・」
パンパンと手を叩くとメイドさんが現れ、食事を片付け、紅茶を用意してくれる、そしてドアから12人の男女が現れ席に着く
「紹介しようか、私の左側を納めるのが、人数の多い部族の族長達だ、右側を収めるのが国の各部門の責任者、この国の政治はこのメンバーで決めているのだ、私はこの者たちに絶対の信頼を置いておる」
そこには、先ほどの子供のような顔をした王ではなく国を治める一国の王がいた
「まずは日本軍の事を教えてくれないか?まずはソコからはじめないとな」
・・・
・・
・
「なるほど、判った、君たちの置かれた立場、求める物、武力、知識・・・・では、各族長、各部署の責任者に決議を取りたい、日本軍がこの国パエリアに駐屯する事を許可するものは手を上げてくれ」
そう言うと、各部族長、人族・ドワーフ・エルフ・兎耳・狐耳・犬耳の手が上がる、部族的には歓迎をしてくれるらしい、しかし部門責任者の6人のうち2人は手を上げてない
「手を上げなかった者、意見を聞かせて欲しい」
「はい、外交部門責任者ゲーと申します、話を聞かせてもらっただけですが外交的には難民という扱いになると思います、この国の国民として扱うのならば、武力は国に譲渡し、一般市民として生活してもらうのがいいと思うので反対です」
「軍事部門責任者のマー私の場合はどちらかと言うと中立と言う所ですかね?敵意は無いようだが1万の魔獣を撃破できる武力、それが内部から我々に牙が向けられた場合どうにも出来ません、ただそれだけの武力を明け渡せと言っても反抗されるでしょう、どうにも出来ません」
「なるほどな、話はわかった、ワシも少し考えたい、続きは明日でどうだ?」
「わかりました、では明日お昼すぎと言うことで今日はお開きにしましょう」
ーーーー
王城 客室
「贈り物の感触もよかったし何とかなりそうだな」
と鉄中将
「そうですね、むしろ心配なのはあの軍事部門のマーと言う奴が心配ですね」
「なぜだ?中立だから逆にこちらに傾く可能性が高いんじゃないのか?」
「反対なら意思が決まってる分だけ問題さえ解決できればこっちに着きます、でも中立はどちらともつかなく別の意見が出てくる可能性があります」
「別の可能性?」
「これは最悪の事態なんですが・・・戦争・・・とか?」
「うぅむ・・・そう言われるとその可能性も見えてくるな」
「まぁ最終決定権はザットン国王によるらしいから今は考えても無駄ですよ」
ーーー
「皆、正直に言おうワシは日本軍と安全条約と貿易同盟を結ぼうと思う」
「外務責任者としてはやはり反対です」
「軍事部門は判断が付きませんが、首輪をしていた方がいいと判断します」
「ほう・・・ワシもその意見も吟味した結果、この同盟の意見に決めたのだ」
「理由を聞いても?」
「まずはそもそもこの国の成り立ちだ、この国は戦争に追われ逃げた色々な民族が集まった国だ、聞けば日本軍も戦争ではないが遭難した集まりだ、困ってる組織を見逃し放任したらこの国の存在意義すらなくなってしまう、そして貿易の話だ彼らは相当数の香辛料を輸出してくれるではないか、これは国の財政的にも凄く助かる、そして軍事面的にもココで恩を売っておけば何かあった時助けてくれるだろう」
「なるほど、王の言うことも一理ありますな」
「そして、彼らの贈り物だ、たとえばこの紙、我々の使う羊皮紙とは違い、真っ白でペラペラだ、聞いた所彼らはこの紙を木さえあれば作れるらしい、他にもガルガドから聞いたのだが、寸分の狂いも無く真っ直ぐに加工された木の板や、薪を必要としないカマド、800mも届く矢、香り高い火酒・・・これらを他国に輸出したらどうなると思う?」
「「「「!」」」」
「軍事部門の言っていた首輪にも心当たりがある。まぁ武力=強さではないのだよ」
「さすが王様色々考えておられる」
「なによりも!」
「「「「(ゴクリ)」」」」
「おすぷれいに乗ってみたい!!!」
すぱこーん!
カズラの本による突込みが綺麗に入りました
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「鉄中将どの少し一緒に散歩しないか?」
「かまいませんがどうかしたのですか?」
「いやな、同盟の事についてちょっと内密な話があるのだ」
「・・・・判りました、護衛も外したほうがよさそうですか?」
「無理にとは言わないが外してもらえると助かる、一応正式な場所で話す前に話を煮詰めたいのでな」
「そう言うことなら外しましょう、ただ仲間に連絡は入れておきます」
「かまわない」
ーーー
『了解』
「緑、狙撃による援護を頼む、桃はスポッターを、そのほかは連絡があるまで待機」
「「「「「「「了解」」」」」」」
・・・
・・
・
そして城の中庭を二人が散歩してる風景をM14ライフルに付けてあるスコープ越しに監視してます、どうも歩きながら会話をしてるようで、まるで年の離れたカップルみたいです、うらやましい・・・
「緑さん、前方40m付近に人影らしきものが10」
そう言われスコープを走らせると草むらに10人の人影が居ます、
「王の護衛かもしれない、そのまま待機」
「了解」
そして中将にレンズを向けしばらく監視してると・・・中将が携帯してるリボルバーを抜き、前方に撃ちます
「!?桃!隊長に連絡!」
「了解」
そして愛銃の引き金を引きます
銃声×20
しかし、あらゆる所から騎士とは違う革鎧を着た、人族や動物の耳を生やした男達が現れ狙撃が間に合いません、そして弾が無くなりリロードをしてる間に、王様と中将に黒い霧が纏わりつき二人を覆うと何処かに消えてしまいます
「クソ!」
次話「近衛騎士と防弾チョッキ」