ロンルーリ市と冒険者ギルド
暑い!!!!
ロンルーリ市 監視塔
「現れたぞ!あれが冒険者ギルドから報告のあった鉄の鳥の魔獣だ!」
そう言うと遠見の魔法を解除しローブを着た15人ほどの一団に指示をだす
「魔法隊!三人ごとに炎槍を時間差で撃て!相手の行動を先読みしろ!弩弓隊!いつでも撃てるように準備しておけ!」
そして鉄の鳥の魔獣が射程圏内に入り、15秒ほど経つと
「魔法隊!魔法発動用意!」
そう言うと魔法隊のメンバーが杖を胸の前に構え
「「「西から炎よ来たれ、全てを貫け」」」
すると杖の上あたりに火で出来た槍が現れる
「狙え!!!各班!順次、発動!!!!!」
そして三名ずつ杖の上の槍がオスプレイに向かって発射される
しかし、オスプレイは急減速し右側に曲がりながら火の槍をギリギリかわす
「次に備えろ!次は炎竜巻だ!」
ーーー
オスプレイ
回避するために機体を傾けたせいでマクザーさんの護衛が機体の中でゴロゴロと転がります
しっかしあぶねぇ!火の玉が飛んできましたよ、それ以上に驚愕なのは統率の取れた攻撃です、3発同時が5回、兵士の訓練が行き届いてるのでしょうね
「あれはロンルーリ市の護衛魔法隊だな、さすがオヤジ訓練が行き届いてる」
「関心してる場合か!如何にかして止めさせろ!」
と鉄中将が怒鳴りながら突っ込んでます、まぁそりゃそうだ、
「パイロット!この機体に外部スピーカーは付いてるか?」
「中井軍曹!付いてます」
「マクザー様、このマイクでロンルーリ市に呼びかけてもらえますか?」
そういいパイロットからマイクを受け取りマクザーさんに渡す
「うむ」『私はマイラ・マクザーの三男、ガルガド・マクザーだ、今すぐ攻撃をやめよ!繰り返す、上級騎士のガルガド・マクザーが空から来た!攻撃をやめよ!」
ーーー
監視塔
確かにあの声はマクザー様の息子のガルガド様だ
すると筒に向かって吼える
「地上の騎士隊!領主様の屋敷に早馬を出してマクザー様に報告して来い!!」
「了解」
すると地上の騎士隊の二人が馬に跨り駆け出す
「魔法隊!いつでも攻撃できる用に準備だけしておけ!」
他にも色々指示をだしてると先ほどの鉄の鳥が近づいて門のすぐ脇に下りようとしてきます
「騎士隊!門から出てあの鉄の鳥の前に集結しろ!魔法隊は合図があったら攻撃しろ!」
ーーー
オスプレイ
攻撃が止み、取り合えず安全が確保されたようです
「パイロット、すまないがあの門の外側に止まってくれないか?」
「了解です」
とマクザーさんが指示を出しパイロットが鉄中将に確認を取ると、山本中将が無言で頷き門から20mほど離れた所に着陸させようと垂直着陸の態勢になると
門から60名ほどの赤と黒の甲冑と赤色の盾を持った一団が出てきます、
「鉄中将さん、赤あれがロンルーリの誇る、鮮血騎士団ですよ、国の中でも恐れを知らないと有名な騎士団です」
「ほぉ、綺麗な甲冑ですね」
と鉄中将
そんな話をしてると騎士団が横4列に並び、その前に着陸し後部ハッチが開きます
まず、オスプレイの護衛兵士と鉄中将の護衛兵士がライフルを構えながら前方に回り騎士団にライフルを向け威嚇します、しかし騎士団も前列の騎士が身の丈ほどの大盾を構え、2列目の騎士が剣や槍を構えて一触即発の状態になります
しかしその後にマクザーさんと我々第2分隊と鉄中将が外に出て
「騎士団!ガルガド・マクザーの名において剣を収めろ!」
「護衛兵!ライフルを下ろせ!」
鉄中将とマクザー様が命令すると日本軍と騎士団が同時に武器を下ろします
そして門の中から厳つく騎士団の甲冑に金の装飾が施され顔には大きな切り傷と右目に眼帯をした大男が出てきます
「これはこれはガルガド様、お帰りなさい、この者達は?」
「ちょっとココでは話せないのだ、よければ親父の応接室で話したいから、取り合えず騎士団は解散してくれ」
「・・・・駄目です、この町の脅威になりそうなので、全員解散はこの街の治安維持の観点から駄目です、少なくともこの者たちの監視の人員だけでも残しておきます」
「鉄中将どの、監視の騎士団だけ残してもよろしいですか?、日本軍には絶対に危害を食わないことをマクザーの名において約束しますので」
「判りました、その代わり剣を抜き我々に危害を加えようとした場合は我々も反撃しますがよろしいですか?」
「問題ない、マルクススの英雄たちに剣を向ける方が悪いのだ」
「ベル!監視は良いが絶対に剣を向けるな、絶対にだ!この街の騎士団が束になっても敵わないむしろ殲滅されてしまう!冗談でもなんでもないからな」
「・・・判りました」
なんかめっちゃ不服っぽいです
「では、取り合えず屋敷に向かいましょう」
「ベル、騎士団から四名ほど人員を出して「おすぷれい」の中に入ってる「りあかー」を引いて屋敷まで持ってきてくれ」
「あ、マクザー様リアカーは第2分隊が運びます」
え?俺ら?運んでくれないのか、
「赤隊長、俺らが運ぶんですか?」
と黒
「しゃーないだろ、中将の命令なんだ」
「じゃあ俺はリアカーの護衛をします」
と蒼
こいつは・・・
ゴン!
「そこはレディーファーストで私が護衛をしますよ」
と緑
「ですよね~」
と桃
「あれ?この班に女の子はいないぞ、女戦士なら居るけどな」
と黄
「メスゴリラの間違いじゃないのか?」
と黒
ベシッ!ゴス!
黄が緑に綺麗なミドルキックでケツを蹴られ、黒には桃が肩パンで殴ってます
まぁあんまりダメージの少ない場所を殴ってる所が優しいですね
ただ軍用グローブのプロテクターが尖ってるので結構痛そうですが
「監視は隊長の役目だ、緑と黄、蒼と黒でリアカーを引け、桃はマクザー様の護衛につけ」
「へ~い」「うっす」「「はい」」「うぃっす」
と気の無い返事を三者三様に返してきます
ーーー
マクザー屋敷
「鉄中将どの、赤、ココで待っていてくれ、親父と話してくる」
そう言って部屋を出て行き、代わりに猫耳メイドさんがお茶を持ってきて我々の前に置いて出て行く
「リアル猫耳メイドさん来たー!」
と黒と蒼と黄
「これだから男どもは・・・・」
と桃と緑と鉄中将
正直男全員がメイドさんスキーでは無いのだがな、
「なぁ赤井軍曹、先ほど攻撃してきた火の玉なんだがな、あれがオスプレイに当たった場合どれくらいの被害が出ると思う?」
「そうですね、今の所、攻撃用の魔法らしいのでRPG(対戦車砲)と同じぐらいじゃないんでしょうか?」
「うーむ」
「今度、基地に招待して威力測定したらどうですか?」
「そうなんだが、今回の任務であの魔法が何処で脅威になるか心配でな」
そりゃそうだ
「まぁなんとかなるんじゃないですか?最悪上空にA-10と攻撃用オスプレイも待機してますし
ーーー
ガルガド・マクザー
「親父、実はマルクスス村で魔獣の大量発生があった」
「なに!?すぐに王都と冒険者ギルドに連絡をせんと!」
「いや、もう解決したんだ」
「なに!?どうやったんじゃ?マルクスス村の兵力は自警団レベルで精々レベル3ぐらいじゃろ?」
「それの話なんだが、さっきつれて来た緑の斑模様の服を着た一団を見ただろ?」
「あぁ」
「実はな、あいつら異世界の軍隊らしいんだ」
「なに?それは本当か?」
「あぁあいつらは魔法は使わず、約1万の魔物を倒して、空から鉄の雨や馬を使わない馬車、先ほど乗って来た羽ばたかない鉄の鳥、実際見て、乗ってこの世界には無いものだと感じた、俺はあいつら日本軍は異世界からきて嘘は一切言ってないと思う」
「うーむ、ちなみにあいつら、日本軍といったかの?脅威はどれくらいじゃ?」
「正直に言うと判らない、日本軍は今まで魔法を使わなかった、「おすぷれい」を魔法で飛ばしてるのかと聞いたら「かがく」と言ったんだ、「かがく」が何かわからないが我々の魔法が何処まで通用して何処まで耐えれるかまったく持ってわからない、ただ言える事はある、彼らはスパイスや食料を豊富に持っていて、不可視の攻撃を加えることが出来る、その点では味方につけたほうが得策だと思う」
「なるほど・・・」
「他にも金属や木材の加工技術も凄い、あいつらが持って来た「りあかー」を見たんだが、木材を平らに削る技術や金属の棒を寸分の狂いも無く、丸く加工する技術、どれを取っても私達の技術では無理だ、魔法使いの加工で出来る奴は宮廷魔術師やランク10の冒険者魔法使いなら出来るかもしれないが日本軍はソレが当たり前のように使ってる」
「う、うむ・・・・」
「と言うことは俺は脅威にもなるし、上手く取引できれば莫大な利益を生み出すことが出来る」
「取引?」
「あぁ、言ってなかったか?貿易協定を国と結びたいらしく、この街で魔石を換金、討伐報酬の支払いをした後、王都で王様と謁見して貿易協定の交渉って流れになってる」
「なるほど、確かにスパイスとかだと貴族や王族に目を付けられないからの」
「あぁ、そうなんだ」
ーーーー
ドアがノックされます
今回はドアの外に中将の護衛と騎士団が居るので警戒はしてません(表向きは)
「どうぞ」
すると先ほどの眼帯の男と老齢の男性が入ってくる
「失礼するよ、あぁ座ってくれ、私はこの街の領主をやってるマイラ・マクザーと申す、こっちの厳ついのが熊族でマクザー領、防衛隊総大将のベル」
「これは丁寧に、私は日本軍第4艦隊副司令官、鉄山茶花中将で此方が第2分隊所属の赤井、黒部、黄泉、蒼田、緑川、桃智」
「今回は魔獣の大量発生を殲滅して下さったと聞いております、マグルー領全領民を代表して御礼を言わせて貰います」
そういい立ってお辞儀をする
「いやいやいや、顔を上げてください、我々も打算があっての行動ですので」
「打算?」
「あぁ、ガルガド様にも言ったのだが、我々は陸地、いや拠点を建設する土地を探していまして、現在マルクスス村の村長の下ですが、許可をもらって浜に拠点を建設中です」
「そうなのか、まぁ魔獣の発生を殲滅してもらった報酬として認めるのじゃ、正直息子にはそこまでの権限はないんじゃがな」
と、笑う、と言うかソレって下手したら不法占拠になるんじゃ?
「まぁ、ガルガドもワシが駄目と言わないと計算して認めたのだろうな、まぁ2、3日はココでゆっくりして行くのじゃ、王都には明日行けばいいのじゃ、どうせ魔石の換金には3日ほどかかると思うからの」
すると、ドアがノックされガルガドさんが入ってくる
「鉄中将どの、赤、冒険者ギルドに行く準備が出来たので一緒に行きませんか?」
「んー、私はここでマクザー様とお話をするので、赤井軍曹達と行ってくれ」
「では、赤、こっちに来てくれ」
「はいよ」
そして、鉄中将の護衛の内1名が中に入り、入れ替わるように出て行く
ーーーー
冒険者ギルド
重かった!何百kあるんだ!?
そんなこんなで冒険者ギルドに付くがギルドの中にサイズ的な意味でリアカーが入らないので入り口横に置く
「蒼、黒、緑、桃はリアカーの護衛に付け、黄は俺と一緒に中に来い」
「「「了解」」」
すると中にはカウンターに受付嬢さんが7人ほど座っていて、冒険者が30人ぐらい居る
「あれ?おかしいなこの時間帯は閑古鳥が鳴いてるのに」
「ん?そうなのか?冒険者だからいっぱい居るイメージだったんだが」
「いや、冒険者は朝早くに依頼を受け夕方に戻って依頼の達成報告をするんだ、だから昼は基本的にすいてるんだ」
「なるほど」
すると後ろから声が掛けられます
「実は防衛隊から緊急依頼がありましてね、それで朝受けた依頼をキャンセルして呼び戻したんですよ、ガルガド様」
「おぉ、イイルクじゃないか、久しぶりだな!」
「何時以来でしたかな?確か去年のマクザー様の誕生日のパーティーでしたかな?」
「そうだな、帰ってきたのがソレしかないからな」
「では今日はどうしたのですか?何か依頼ですか?」
「いや、魔石を売りに来たのだ、あぁその前に紹介しよう、こちら私の友人の赤井軍曹と部下の黄さんだ」
「これはどうも、冒険者ギルド、ロンルーリ市支部、支部長のイイルクです」
と、人族の男が挨拶をしてくる
「赤井翔太軍曹です、此方は部下の黄泉健太郎です」
そして、握手をして離すと
「では、早速買い取りをしましょう、どうぞ此方へ」
と応接室に案内をしてくれるがガルガドさんが
「イイルク、今回は魔石の量が半端無くてな、外に置いてあるのだよ」
「外に?」
・・・
・・
・
「なんですか!?この量は!!」
「いやな、魔獣の大量発生があってな、この赤達が殲滅してくれたのだよ」
イイルクさんがこっちを見る
「6名でこの量を・・・」
「まぁ詳しいことは中で話せないか?」
「そうですね」
と言うと、中にいるギルド職員に声を掛けリアカーを裏の方に運んでいく
「赤、悪いんだがギルドの1階の酒場で待っていてくれ、私はイイルクと魔石の買いとかの話をしてくる」
そう言いながら酒場を指差す
「料金は私にツケて置いてくれ、」
「判りました」
最近疲れてるのか朝起きると冷蔵庫の中にメガネがあったりします
ちなみに作者はメイドさんは趣味じゃありません、メイドバーには行きますよ?
主にメイドをからかいに
次話「冒険者ギルドとテンプレ回収」