エクレアの過去その6と城
どうやら内装と揺れから馬車の中、しかも貴族が乗るような豪華な奴だ
「だれか今の状況を説明してくれない?」
すると、私を見ていた四人が
「おぉ幼児なのに流暢にしゃべったぞ」
「これは興味深いですね」
「ケガはないみたいね」
「なんでしゃべれるんだ?」
すると白銀の部分鎧を付けひげを蓄えた40代後半でオジサマという言葉が似合う男性が代表して
「ゴッホン、私は王直属の第1騎士団、団長ヤット・エネルフェフェ男爵だ、まずは礼を、今回の戦闘で我が騎士団の命がいくつも救われた、貴女に我が主と同等の感謝を」
「そして現在は貴女が戦闘が終わって約1日たって王城に帰路の最中だ」
(王直属の騎士団の主と同等の感謝・・・・相当重いわね・・・素直に受け取っておくのが無難かしら・・・)
「礼はありがたく受け取っておきます」
で、次にしゃべったのは皮鎧に身長よりでかい木の杖、そして魔法使いがつける帽子の女性
「ねぇねぇ!あの最後の魔法はなに?いやいや、あの大魔法の連発!どんな修練を積んだらそんな魔力量を得れるの????」
と、詰め寄ってくる・・・そして横から口を挟んで来たのは皮鎧にバスターソードを装備しオデコに魔獣に噛まれた痕のある20歳後半の男性
「落ち着け、とりあえずは自己紹介からだ、俺は冒険者ギルド所属の実行部隊、リーダーをやってるガリータ、こっちの魔法使いは魔法ギルド所属の実行部隊で魔導士の称号を持つナルル、今回の冒険者ギルドと魔法使いギルド混成調査団の団長をしている」
「本来、冒険者や魔法使いに限らず他人のスキル、技術の詮索は暗黙の了解としてダメなのだが、正直君の魔法の技術は異常だ、しゃべれる範囲でいいから教えてもらえると嬉しいのだが?」
(そりゃまぁこの前までベビーベットに寝てた幼児が空飛んだり魔法を使ってゴリラを殲滅したら異常に感じるよね・・・)
「私は転生者よ、地球という星の日本という国で生まれ、そこの軍人、空軍所属の兵士だったわ、そして命を落とし、神様の導きでこの世界に転生したの、で今は神様をぶっ殺そうと思ってる」
「神の使者!?なのに神をぶっ殺す!?恐れ多い」
「神を恐れないのか??」
「「・・・・」」
「私は元々軍人、無神論者の上に現実主義者、そして疫病は神のウッカリで起こされた事件、そしてそれを収束させるために天使を派遣して生物を殲滅・・・この世界での両親を殺されたのよ、神を恨まない理由はないわよね?」
そして口を挟んだのは神官服に眼鏡をかけた若い男性・・・おそらくまだ20代前半だろうか?
「そ、それはそうかもしれんが・・・神はこの世界を作りし父たる存在ですよ」
「信仰は自由だと思うけど押し付けはモテないわよ、ところであなたは?」
「・・・私は王立技術研究所の第4席ハロルドです、今回の調査団の研究員代表です、しかし信仰はとにかく転生者の貴女に興味がありますね」
「・・・レディを調べるとか、あなた絶対にモテないわよ・・・」
とバチバチとやってると、騎士団のヤットさんが
「お互いそこまでにしておけ、しかしいろいろ重要なワードがでて来たな、今回の事件が神の起こした事件だったり、転生者だったり、もう何が何だか・・・」
頭を抱えるが、助け船を出したのは冒険者のガリータ
「どっちにしろ、我々は調査団、お互いの頭に報告すすしかあるまい」
「そうだな・・・」
「で、一つ問題があるのだけど?」
「なんだ?」
質問を投げかけたのは魔導士のナルルさんだ
「このお嬢ちゃん、えーと?」
「ごめんごめん、エクレアよ、地球の名前は内緒」
「エクレアちゃんの受け入れ先はどうするの?魔法使いなんだから魔法使いギルドで預かるわよ?ちょうど私も赤子がいるし」
すると四人で話し合いが始まり、結局ナルルさんの意見が通った、しかし一度王城で王様との謁見するのが条件となったのだ
・・・
・・
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そしてこの世界の情報を聞いたり、魔法談義をしつつい馬車に揺られるのと野営を繰り返し三日目、堅牢な城壁んい囲まれた王都、シャルルファーバに到着
私は魔導士ナルルさんの家でお世話になり、昼間は魔法使いギルドと冒険者ギルドを往復し今回の事件の情報を報告したり、魔力の高率的な運用方法や戦術、戦略方法をレクチャーしたりして過ごしていた
そして十日目騎士団からの使者が明日王様との謁見が決まったと連絡を貰ったのだ
急だな!おい!
そして王城、外壁は白色の漆喰で塗り固められ屋根は青の瓦、実質堅固な城壁に比べ、美しさにこだわった作りだ、私としては変な彫刻とかがないシンプルな作りが好感が持てる