フィルターとぼふん
「コーヒーのフィルター?」
「そう、イメージを魔法を発動したい場所に展開」
そういうとエクレアは手をかざし
「そこに体の中で練り上げた内部魔力と外部魔力を通すと・・・」
どひゅん
手をかざした先から火の玉が発射、25mほど先にある等身大の藁人形に命中、燃え上がる
「「「「「おー」」」」」
「これが炎系初級魔術、ファイアーボールよ」
ここで疑問を挙げたのが一人、この世界で仲間になった元姫であるウェンディだ
「ちょっとまて、私はそんなことしないでも魔術を使えるぞ」
「それは私たち異世界人とこの世界の人で魔力の接し方が違うからよ」
「私たちは外部魔力のない世界で育ったの、この世界で生まれると産声を上げると同時に外部魔力を取り込んで、この世界になじむの、だから現地住民のあなた達と魔力の使い方は違うのよ」
「じゃあ私はこれ以上強くなれないのか!?」
「そういうわけじゃないわよ、知識を蓄え、理を理解することで魔術の幅は広がるわ」
「理?」
「水は何で出来ていて、風はどこから何処に向かっていて、火はどうやって燃えるのか、土は何処からやってくるのか」
「それを理解しなさい」
と、手のひらに水の渦を発生させながらウェンディに語りかける
「わかった!!!」
そういうとウェンディは魔術ギルドの訓練場を飛び出してどこかに行ってしまう
「で、あなたたちにはコレから一番簡単であろうファイヤーボールを使ってもらうわ」
「できなかったら、できるまでご飯抜きね」
「「「「「え~~Boooo!」」」」」
「文句あるなら出来てから言え!この「ピー」ども!」
日本兵時代の地が出てるエクレアだった
・・・
・・
・
三時間後
「「「「「「ぼふん」」」」」」
「・・・むきーーー!!!!なんででないんだー!」
「意味がわからないーーー!」
ちなみに前者は赤の魔法の不発音で後者はウェンディの頭の思考がオーバーヒートした音である
「ウェンディは別としてなんで魔法が発動しないのかしら?」
「「「「「ぼふん」」」」」
「じゃあ一度魔力を放出しないで体の中で練るだけにしてみて」
「こうか?」
「それを体中に巡らせて自分でよいと思った所でジャンプしてみて」
・・・・ドン!
赤は3mほどジャンプして軍隊式の着地法である三点着地を決める
「う~ん、体の中での魔力の循環は問題ないようね・・・なにが原因かしら?」
そこでエクレアはアイテムボックスの中から羊皮紙を取り出し
「じゃあ今度はこの紙に手を当てて魔力を出してみて」
「ん?こうか?」
すると、羊皮紙を中心として地面に霜が降り始める
「マジックアイテムの発動も問題ないってことは、魔力は放出されてるっとことね・・・」
「結論から言うと、魔力は放出されてるのに魔法が出ないって事は・・・・」
「「「「「ことは?」」」」」
「あなたたちに魔法は使えないってことよ」
「・・・・・(´・ω・`)」
「でも悲観しないでマジックアイテムが使えるってことはマジックアイテムを使えば魔法と同じ事ができるし、魔力による身体能力の向上は銃火器が使える日本兵にとってはこの世界において十分なアドバンテージになるわ」
「悲しい慰めありがとう」
「本当のことよ」
実は神様に正規ルートで送って貰えた転生者、転移者は魔法の使える内包機関が自然と備わってるが、別ルート(非正規ルート)で異世界に来た赤たちにはその内包機関が備わっておらず体内で魔力を練り上げ、体内に循環させる事は出来ても魔法発動にはアイテムによるアシストが必要だった
「そ、それは残念だったな・・・で、でだ!私の勉強を教えてくれないか???」
赤たちの様子をおとなしく見てたウェンディの手に持ってたのは「小学校6年生 理科の教科書」だった
「なんなんだ!?物が燃えるには熱と可燃性ガスが必要って!?!?」
「・・・・」