内部魔力と外部魔力
この話は作者の考察などが大量に含まれております、ご注意を
場所は移り王都メイン通りから離れた裏通り
スラムとまでは言わないが観光客や貴族の通らないどちらかと言うと住民が利用する日本でいう所の地元密着型の商店街と言った所だ
エクレアこと太田瞳は一軒の定食屋に入る、見た目は酒場なのだが住民相手に料理をふるまう、ファミレス的な所だった
「ここよ、ここ!タキュに来たらここの名物海鮮フライ定食を食べなきゃね!」
と言い知った顔で大型のテーブルに着く
しばらく食事を楽しみ落ち着くと先ほどから、そわそわしてた桃が切り出す
「それで魔力と東洋医学、生理学の関係性を教えてもらえませんか??」
とテーブルに手を置き食い気味に教えて欲しいと歎願しだす
「ぷわー!慌てない、アルコールは逃げても私は逃げないわよ」
と泡髭を作りながらエールの入った木製ジョッキを置くと
「このチームのトップは赤だったわね?ちょっと手を上げてくれる?」
「?かまわんが・・・これでいいのか?」
右手を上げる
「うん、じゃあ一つ質問、どうやって手を上げた?」
????
「どうってこうやって?」
と左手もあげる
「じゃあ、医療担当の桃だっけ?どう?」
桃も俺と同じ答えらしい、エクレアは他のメンバーも見渡すが答えは同じようだ
「普通はそうね、だけど医学的に説明すると?桃」
「医学的に・・・脳で電気信号を作り神経を通って筋肉に刺激を与えて手をあげる?」
「そうね・・・それが正解、これは魔力を使わない普通の意志行動」
?????それがどう魔力と関係あるんだ?
「じゃあその時、心臓は?内蔵の消化行動はどう?意志行動とは違うけど動いてない?」
すると桃が質問を質問で返す
「それは医学的に言うところの遺伝プログラム行動じゃないんですか?」
「そういう学者もいるわね、でもそれじゃあ説明できない事象も確認できるわ、例えば事故にあった患者が治るスピード、生きたいと思う患者と思わない患者じゃ生存率が段違いとかね」
うーん、話を聞くだけなら理解できるんだが・・・ちなみに桃は心あたりでもあるのか椅子に座り直しうつむいてしまってる
「ちなみにあなた達、陸軍の強行偵察部隊でしょ?と言うことは偵察部隊選考キャンプを突破してるわけよね?」
「そうだが?それかなにか?」
「わかりやすく言うと、キャンプを突破でる人間と出来ない人間は根性・・・ガッツが違うと言えば判りやすいかしら?」
納得してしまった・・・
ウェンディも含め、reaatのメンバーは全員少なくも2か月の地獄の選考キャンプを突破してる
内容は座学を含め、対拷問訓練や現役reaatが鬼役を務める1週間の課題付き鬼ごっこ、など根性が無ければ到底卒業できない
「と言うことは魔力=意志と言うことか?」
「一概には言えないけど概ね正解よ、まぁ私は「裏の心」と理解してるけどね、見えないところで動いている意志、心って意味で」
「なんとなく判ったが、どうすればソレを使えるように出来るんだ?」
「まぁ慌てないまずは、基本的な魔力使い方を知識として覚えてもらうわ」
・・・
・・
・
講義は、閉店間際まで続いた
そこで分かったのは魔力は2種類あり、内部的魔力、主に体の中に流れてて基本意志とは関係ない所で働く内蔵を動かしたりしてる、そして外部魔力自然界に存在し星を維持する為や精霊や妖精などが食事代わりに使われたりしてる
そして重要なのは地球で魔法が使えない理由だ、地球には外部魔力が最小限しかなく、一部の訓練された人間しか感じる事ができなく、できたとしても内部魔力に還元し、自己治癒力を上げる事ぐらいにしか使われてないということだ
「ちょっとまて!と言うことは地球で治療魔法が使われてるってことなのか?」
「大まかに言うとだけどね、中国人が気功治療としてやってるのがそれね、ツボを刺激して気、魔力の通りを良くして自己治癒力を上げてるの、そして本物の気功師はそこに外部魔力を送り込み治癒能力を上げる、これが東洋医学的な理由」
確かに、ケガした人間が湯治・・・「自然に触れる事で治癒能力を上げる」で実際に回復時間を短縮させる話はよく聞くからな
「で?ここまでは理解できたかしら?」
「わかった・・・」
ブックマーク、ポイント評価お願いします