手投げ弾と機銃掃射
商業ギルドの中に移動した俺たちは室井大佐の護衛で建物に入った第2小隊と取り敢えず合流、そして正面で敵を受け止める班を残し商業ギルドの中に敵が居ないが確認していく
が、商業の中には職員はおらず何処かの脱出ルートから逃げたか隠し部屋に退避してるのだろう
そして、3階の最上階はと言うと通路に居た室井大佐の第1小隊の護衛は気絶していたが、壁を挟んだおかげで命に別状はなかった
しかし応接室兼執務室に居た室井大佐は死亡、護衛の二人は重症、そこで取り敢えず医療兵を呼び手当をさせ窓からから外をのぞくと通りを挟んだ建物の屋上に邪神教の魔法使いが杖を持ち次々に魔法を打ち出してる
『本部!室井大佐が死亡、第2小隊の東雲軍曹が指揮を引き継ぐ』
『こちら本部、了解、状況は?』
『かなりまずい!、商業ギルドに立て籠もっている、このままじゃジリ貧でやられる、砲撃支援を求む!』
『一般市民が巻き添えを喰らうから出来ない、リトルバード(ヘリ)による機銃掃射を行う、5分後だ』
『了解、迎えは来られるか?』
『可能だが1時間はかかるぞ、自力では無理か?』
『無理だ、攻撃が激しすぎる』
『了解』
ッチ!長い1時間になりそうだ・・・それに遠くでも爆発音が聞こえる、職人の方に向かった方もヤバそうだな
「5分後に機銃掃射が来るぞ!それまで持たせる!手榴弾!ありったけ投げろ!」
そして安全ピンとレバーを取り外し、向こうの屋根に投げると爆発!爆発し十数人の魔法使いを行動不能に陥れ、そのまま銃撃を行う
「誰か!下に行って機関銃手を呼んで来い!」
「何人ですか!」
「全員だ!」
そして、一番下っ端の1等兵が走り、6人の機銃手を連れてくる
「ここから敵を狙え!」
すると、無線に連絡が入る
『ヘリ部隊だ、どの建物か解らん、立て籠もってるギルドの屋根にスモークを』
『了解』
そして、機関銃手の援護下、スモークグレネードを投げると黄色の煙を吹き出す
『黄色の煙を確認した、周辺の建物屋上に掃射を加える』
掃射!
7.62mm弾が1分間に3000発と言う驚異の連射速度、しかもリトルバートの両脇に2門搭載され装甲車程度なら木端微塵に出来る威力が生身の人間に襲い掛かる
しかし、発射速度が早いと言うことは弾切れも早いという事で
『弾が切れた、拠点に戻る』
『了解』
『お前ら!気合入れろ!』
『『『『おぉう!』』』』
『よし!弾は節約しろ!無駄弾は撃つな!』
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約50分後
オアシス・ギョルテ 邪神教神殿
「異端審問戦士団はどうしたのですか?まだ着かないのですか?」
そこそこ良い神官の服を着た年配の司祭が吠える、実は現在交戦してるは、拠点に常駐してる少し訓練した信者で戦闘特化ではない
「本殿から出撃したのは判っているのですが・・・時間的にすでに到着してもおかしくないのですが・・・」
しばらくすると、門が勢いよく開けられボロボロの異端審問戦士団の1人が入ってくる
「全滅です」
そう、短くも決定的な言葉を伝えると彼は満足したように、邪神の元に旅立ったのだった
「「「「「「「・・・・」」」」」」
神殿内で作業してた神官たちに悲痛な無音が広がる
「こうなったら私たちも出ますよ?総員儀礼服に着替えなさい」
ちなみに儀礼服と言うのは魔力を増幅する魔道具の一種であり、外見的な美もさることながら機能美も兼ね備えたものだ
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「お、監視衛星に怪しい影が出たぞ」
始めに気付いたのは薄暗い車内で衛星から送られてくる映像監視モニターも見ていた情報分析官だった
「柏木大佐!新しい敵の一団です!」
「本当か?勢力は?」
「馬での移動速度で移動中の集団で数は約100!」
「ふむ・・・」
柏木大佐は地図情報を確認しながら考えると、おもむろに車内上部のハッチから上半身を出し無線マイクを手に取ると
『各車両へ通達、現時刻より10分後、敵集団と交戦する、各車両戦闘準備、左右に広がれ』
すると各車両は左右に展開し緊張感が広がる
「よし、景気づけに音楽を掛けろ」
「ハッ!」
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