中と外
「日本軍はギョルテに向かいました」
「なぜギョルテに?ここバンクルには我らたちがいるじゃないか?」
「もしかして我々の情報を掴んでないのでは?」
そう、交通都市バングルには本部とまでは大きくないが邪神教の拠点があった
ちなみに場所はスラムの中にあるストリップ劇場の隠された地下、さらに隠されたドアを潜った先にあった
中には神殿があり祭壇には生贄を捧げたのだろうか、赤黒い液体がまき散らされていた
そして、爆発の魔道具が並べられており、邪神様に選ばれた者が魔道具を持ち目標に自爆攻撃を行うのだ
ちなみに、信者は邪神の血と肉になると信じており、喜んで自分の子供を差し出していた
「オアシス・ギョルテか・・・あそこは商業ギルドの管理とだったな・・・ならば手を出しても問題ないな、異端審問戦闘団をだすぞ!信者どもも総動員だ!」
ーーー
509大隊 室井大佐
次の日、114普通科師団所属の509大隊1300人は邪神教捜索の為オアシス・ギョルテに入っていた
まぁ入ったのは半数以下500人、10分隊程度だ
入らなかった人員は後方支援員や砲撃支援のためオアシス全体を射程に入る場所に展開し砲の準備を行っている
そして、ギョルテに入り車両を走らせてると普通は住民は物珍しそうに見たりしてるのだが、今回物陰からこちらを伺ったていたり、家の屋上から覗き込んだりしている
不穏な空気が流れてるな・・・
『全車両、注意しろ、すごく不穏な空気が流れてる』
『『『『『了解』』』』』
『砲兵中隊、戦闘が起きそうだ攻撃準備はどうだ?』
『準備完了まで10分だ』
『急いでくれ』
『了解』
とりあえず今回の目標はドワーフの木工工房の所とギョルテを実質治めてる商業ギルド幹部のゲタルだ
まぁゲタルの所は正直、あいさつに行く程度なので2小隊を割り当てている、実際挨拶する小隊と建物の周りを護衛する小隊だ
だが、この不穏な空気に不安になったので、増員しきっちり半数に分け半分は工房へ半分はゲタルへと向か合わせる
俺は指揮官としてゲタルへ向かう部隊を率いる
そして分かれて十数分後3階立ての建物へ到着し
「第1、2小隊は俺についてこい!残りは建物周辺を警戒!」
車両が建物周辺に移動し、兵士を降ろすと周辺を警備し始める
相変わらず周辺の建物には人がこちらを覗き見ている・・・
そして不穏な空気を察したのか通行人や建物中に居た商人らしき人物がワラワラと逃げ出していく
「ヤバいかもな・・・」
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受付嬢にリ―デレ公国からの紹介状を見せ、ゲタルに挨拶がしたいと申し出たところ話がすでに通っていたのか直ぐに通してくれた
そして相変わらず最上階の豪華な部屋に通される、
(偉い人は最上階の部屋って決まりでもあるのか?)
ただ護衛は2人までとの事で残りは部屋の外と1階で警戒をしている
応接室にはすでにゲタルが待機しており、俺たちが部屋に入ると恐らく炭鉱族と人族のハーフであろう男が出迎えてくれた
ゲタルは少し緊張と覚悟がいりまじって結果顔色が悪くなっていた
「緊張しないでください、あいさつしに来ただけなのですから」
と、にっこり微笑むと
「・・・いえ・・・昔から緊張癖がついてまして・・・はい」
そんなこんなで挨拶やお土産などを渡し、お暇しようとするとゲタルが
「そういえばこれを見たことはありますか?」
と、机にペンダントを一つ置く
そのペンダントは邪神教の信者が付けていた物だった
「こ、これは何処で?」
入手先が解れば邪神教の尻尾を掴む事が出来るかもしれない
するとゲタルはニヤリと笑い
「こう言うことだよ」
と、ジャケット風の服をはだけると円柱の物体がいくつも括り付けられていた
「!?」
俺は咄嗟に椅子を後ろに倒しつつ倒れた椅子に隠れる、そして護衛の二人も執務机や重厚な本棚の影に隠れるのが見える
そして次の瞬間、爆発!
ーーー
場所は商業ギルドの外側で周辺警備をしてた509大隊所属の3個小隊だ
突然、最上階が爆発したと思ったら、周辺の家の屋上や2階部分から魔法や矢が飛んできたのだ
「!正当防衛射撃!魔術師を優先して殺せ!」
そして車両・・・ハンビーやストライカーに搭載されたM240機関銃やM2ブローニング重機関銃の火が吹き、歩兵もM268アサルトライフルを撃ちまくる
しかし相手も強力な魔法で反撃をしてくる
ここに日本軍と邪神教との真っ向勝負が始まったのだった
しかしやはり場所的に高所に居る邪神教の方が少し有利なのか、だんだんと押されてくる
「ッチ!総員商業ギルドの中に退避!」
すると順番にお互いを援護しながら建物の中に退避していく退避してないのは複合装甲に守られたストライカーのM2射撃手だけだ
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