死霊術士とメリー
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「よう、元気か?」
「糞国王じゃない、何しに来たのよ?」
中谷はゴーレムの手足を切られ、魔毒蛾の鱗粉から作られた魔力を封印する魔法薬を振りかけられ再生も脱出も出来ないで地面に横たわっていた
「なに、喧嘩を止めに来ただけさ」
「喧嘩も何も原因はアッチじゃない、私は羊耳族の遺体を「安息の地」に帰してこの土地を守ろうとしただけよ」
「そもそもその考えが間違ってるんだよ、確かにここは羊耳族の安息の地かもしれないが、冒険者になった時点で彼女は自由人だ、どこで死のうがどこに遺体が埋められようが、それは当事者と仲間の責任だ」
「ふん」
そして林国王は自らのゲロの中で気絶してる赤をみる
「メリーは幸せじゃないか、死んでもなお仲間に愛されてる、そして埋葬も丁寧にされてたぞ」
「・・・・」
「わかってんだろ?冒険者は子供じゃない、自分で自分の死に場所は決めれるんだ」
「ぺッ」
地面に唾を吐く・・・
「はっはっは、頭では理解できてても心が拒否してるって顔だな・・・お、ちょうどいい彼らも来たようだ」
横を向くと黄達が銃を構え、こっちに向かってくるのが見える
「よ!」
手を上げて挨拶する、直接の面識はないのだが冒険者ギルドや冒険者からの情報を手にしてる、そしてreaatの面々も国王会議で取られた各国王の写真を確認してて元日本人である林国王の事は把握していた
桃と蒼がゲロの中で気絶してる赤を引っ張りだし、水をぶっかけて介抱している、そしてしばらくして赤が目を覚ますと
ー説明中ー
「と言うことで解決させるために私が来たのだよ」
「どうするんですか?」
まだゲロ臭い赤が代表している
「お~い、シャルル」
すると、一緒に来た冒険者の中の一人がこっちに来る
彼女は140cmぐらいの身長で、黒色の魔石が埋め込まれた禍々しい杖を持っていてポニーテールの赤髪だった
「彼女は冒険者の中でも珍しい死霊術士でな、死者を操ったり、死んだ者の魂を自分自身に憑依して言葉を聞くことができる」
そしてゴーレムの中から出てきた全裸の中谷が服を着たので全員で墓地に向い、メリーが安置してある墓に着く
シャルルが禍々しい杖をメリーが眠る土の上に刺すとブツブツと呪文を唱える
そして、土から白い煙が噴き出てシャルルの体に吸い込まれると彼女が目を見開き
「赤井様、ウェンディ姫様、皆さんお久しぶりです」
おおぉ、ウェンディが姫様と知ってるのはパエリア王国と日本軍だけなので多分本人だろうな
「そして中谷様、取り敢えずはお元気そうでなによりです」
「メリーも元気・・・死んでるから元気ではないわね、私はさっきこの糞国王にぼこぼこにされたところよ」
「ふふふ、見てましたよ、でですね、私は仲間の所で眠ろうと思います」
「・・・そう、それがあなたの答えなのね?」
「はい、短い間でしたが彼らとは死地を歩き、同じたき火を囲んだ中なので」
「好きにしなさい」
「申し訳ございません」
どうやら話が付いたみたいだな
「赤と言ったわね?話が付いたわ遺体は本人の意思をくみ取ってあなた方に預ける、ただし2つ条件があるわ」
「なんでしょ?」
「1つ、遺体を無下に扱ったら今度は本気で潰しに行くわ」
「元から無下に扱う気はサラサラ無い、もう一つは?」
「墓参りを何時でも受け入れる許可が欲しいわ、もちろん私も他の羊耳族の獣人も」
「多分非常事態宣言が出てない限り大丈夫だ」
「ならいいわ、今回はメリーの顔を立てて私が引くわ」
後ろでメリーが苦笑している
そして俺たちは棺ごとメリーの遺体を魔法鞄に入れ夜に紛れ国境を越えたのだった
数日後中谷が各部族の羊耳族の部族長を連れ墓参りに来たのだった、ちなみにヤマト公都日本軍直轄レストランで出された洋菓子や和菓子が出される事に驚き、毎月1回は墓参りと洋菓子を食べに来るのは別の話
そして林国王も和菓子をお土産に帰国した
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reaat第2分隊 雑談室
「今回、だいぶ課題の残る任務だったな・・・」
「そうですね、武器の性能だけじゃ限界が見えてきました」
「根本的な・・・そう身体能力や技術的な感じね」
「いや、武器自体の性能も同時に上げないと行けないのでは?」
などなど、正直な話だいぶテンションの下がる話だった、確かに彼らreaat事態の肉体的能力はランク6程度、銃の性能によってランク8ほどに引き上げられていた
これ以上強くなるには、基本的能力を上げるしかなかった・・・