黄と蒼
貴と蒼
一斉攻撃をした後3体のうち1体がこっちに向かってきた、
ゴーレムは「アースマシンガン」と言う直径1cmほどの石を連続して飛ばしてくる
ちなみに殺傷能力はと言うと現在隠れている大きな岩の端っこが削れていることから十分・・・いや、一発でも喰らえば致命傷になるだろう
さて・・・どうするか・・・・俺(黄)は電子機器のプロ、そして蒼は車両のプロ・・・いやまぁ特殊部隊だから普通の一般陸軍兵士よりかは戦闘能力はあるだろうけどさ・・・一人も戦闘特化のの資格は持ってないとか・・・どないすんねん
とりあえず、蒼と相談してビッグクリスで牽制してトリモチ弾で動きを止め、止まった所でC4で破壊と言う手はずになった
と言うかソレしかないのだが・・・
・・・
・・
・
「アースウォール」
爆発!
・・・お、終わった・・・足止めのトリモチ弾がゴーレムの放った土の障壁に当たり爆発、障壁で止められてしまった・・・
「て、撤退!!!!」
「どこにだよ!岩陰から出た瞬間にお陀仏だよ!」
クソ!
『軍曹(赤)至急援護を!』
『無理だ!こっちも手いっぱいだ!』
こ、断られてしまった・・・俺たち終わったかもな・・・
「黄・・・今までお世話になったな・・・」
「いや、まだだから!なんか手があるはずだから!」
何かないかと周りを見てると左腕に付けてるウェアブルPCのモニターに味方の位置情報が示されてた俺たちの後方500mに
そこで俺は、すぐさまモニターを操作し、無線のチャンネルを近づいて来ているreaat第7分隊に連絡を入れる
『2分隊の黄泉だ!第7分隊!応答してくれ!』
『おう、第7分隊の八雲だ』
『援護を!敵にくぎ付けにされて身動きが取れん!』
『判った、すぐに向かう・・・がこっちはAT-4もトリモチ弾も使い切ってるぞ』
マジでか!?
『何かないのか?』
『軽装甲車両タイプのピックアップトラックが1台、魔法鞄あるだけだ』
・・・!!頭の上にLEDの電球が光った!!
『トラックを出して待機してくれ!』
『了解』
「蒼!これ持って第7分隊と合流して!」
と、手持ちのC4爆薬を渡して逆に蒼からAT-4、2発分を受け取る
「じゃあ行くわ、援護よろしく」
と、拳を重ねる
「コレでも喰らえ!」
銃声!銃声!銃声!
ほかにも煙幕やら手りゅう弾など出し惜しみをせずにどんどん撃ち込んでいく、ただし虎の子のAT-4は温存させてるが
・・・
・・
・
NO-!
援護してくれるとは言え、ピュンピュンと石の弾丸が飛んでくるぅぅぅ!
俺(蒼)は弾丸を避ける為に左右にジグザグ、反復横跳びをしながら進んでいく
そして7分隊と合流すると、取り敢えず水筒の水を飲み、頭からかぶる、まだ黄が戦闘を頑張ってるがこれくらいいよね?
さて・・・落ち着いたら車のボンネット部分にC4を設置し遠隔起爆装置をぶっさす、
後ろから「おい!それは俺たちの車両だぞ!」とか聞こえてくるが無視をしてエンジンをかける、うん、音は最高、いい感じに整備されてる、こんないい車を壊すのは忍びない
そして後輪をスピンさせつつ、猛スピードで黄のいる方向へ発進させる・・・が、正面から黒い点が見えた瞬間にドデカい岩が飛んでくる
こりゃ、マズイな
とか、思ってると次々に飛んで来るが、ハンドルを操作し、後輪を滑らせ砲弾をよけていく
多分、ゴーレムの野郎が発射の時に黄が腕を撃って弾道をそらしてくれているのだろう・・・待ってろよ!
・・・
・・
・
お、車のエンジン音とドリフト音が聞こえて来たな
後方から猛スピードで土煙を上げながらこっちに向かってくる車両が見える
そこでAT-4を取り出し発射
案の定、ゴーレムはアースウォールを使い対戦車弾を防御、しかしその横を蒼の運転するピックアップトラックが土の壁を目隠しにしつつ車体を横すべりさせながら通過、そのままUターンの要領でゴーレムに体当たり、形的にはゴーレムが壁と車の間に挟まれた状態になる
「あいたたた・・・」
エアバックが作動し軽い脳震盪になり世界が揺れるが、そこは気合で何とかする、そして胸のナイフホルスターからナイフを取り出し邪魔な萎んだエアーバックを切り裂き脱出、どうやらゴーレムは車と自分の作ったアースウォールに挟まれて動けないらしい、まぁ車を動かそうと努力しているが・・・装甲板が追加された車両は相当重いから簡単には動かせんぞ
しかし、実際問題そんなに時間は有りそうで無さそうなので脳震盪を気合で抑えつつ、黄のいる石の陰に隠れる
「お帰り、準備は?」
「上場!」
「よっしゃ!爆破!」
爆発!