処分と仲間
王都ドラメラに向かい馬車の中で揺られる事5日・・・本当は3日ほどで着くのだけれど今回ドラヨン男爵の護送と言うことで重そうな囚人輸送馬車を率いため時間がかかったらしい
ちなみに、私は闇ギルドと冒険者ギルドの連中から監視を付けるということである程度の自由をもらった、まぁ暴れるつもりはないのだけれど・・・
騎士団は700騎がレイルートにとどまり治安維持任務に就き残り300騎が護衛としてついてきている
そして、王都に着く
外観は崖をそのまま城の形にくり抜き、外壁を張った天然の要塞の様になっていて崖には無数の穴が開いていた
「あの穴は飛竜の巣穴ですよ、一つで約50匹のワイバーンが住んでます」
そして、色々手続き、騎士団や文官などからの聴取を受けその日はベエル男爵の屋敷・・・屋敷と言っても敷地内の離れだった、まぁ普通の家と変わらないぐらいなのだけど
違うのは離れの周りを騎士団の連中が50人ほど警戒というか私が勝手なことをしないように監視してる感じだ、もちろん離れの中には冒険者と闇ギルドの構成員が交代で私の監視をしている、正直トイレに行く行く時ですらついて来るとか辞めて欲しいんだけどなぁ、お風呂の中まで女性冒険者が付いてきたし・・・
で、次の日、現在いるのは王の前、謁見の間
「余はギャレット・F・ブラウン国王である」
王は40歳前後のダンディなオッサンだった、でも目が人間とは違ってなんて言うのかな?トカゲとか爬虫類の目に似ている、そして踝近くまである袴っぽいズボンの裾から尻尾が見え隠れしている
そして文官や武官の中にも数人だが尻尾を付けてる人物がいる
で、ベエル男爵が私の罪状やレイルートの現状、レイルートを襲った経緯などを読み上げていく
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「わかった、では判決を言い渡す、ドラヨン男爵は爵位はく奪の上第1級犯罪奴隷としてワイバーンの巣の拡張工事15年、騎士団は騎士の称号をはく奪、襲撃にかかわった者は5年とする、違法奴隷商は飛竜の餌として死刑」
「父であるゴートン・リュッカス伯爵には罰金刑として次の納税時通常2割の所5割とする、ちなみにしわ寄せを民に寄せることは許さん」
「そしてミサキ・ナカタニは3年間の期限付きで国外追放、3年後それまでの働きを見て再入国の審議を掛けるモノとする」
「10日後の朝の日が出るまで猶予を与える」
ちなみに王都から国境まで8日かかるので王都に居られるのは2日、今日を除けば1日猶予がある計算だ、そして元領主よりも元奴隷商の死刑の方が重くないのかな?と思ったら拡張工事は重労働の上刑期を終えるまでに9割以上が死ぬのですぐに死ねる死刑の方が軽いとベエル男爵が教えてくれた
「最後に何か言いたいことはあるか?余に発言を許そう」
「今回の事件においてシープフォレストを不可侵領域にできませんか?」
「できなくは無いが防衛はどうする?不可侵領域と言うことは羊耳族以外は入れない羊耳族の自警団だけでは戦力不足だと思うのだが?」
「そこは私の魔法で・・・」
「ミサキの力は把握しておる、しかしミサキは国外追放の身どうしようもあるまい」
「うぐぅ・・・」
「話はそれまでとする、そして羊耳族の居住地シープフォレストは今この時点を持って余の直領とし警備は冒険者ギルドと闇ギルドが行え、これは勅命である」
「立ち入れるのは羊耳族と羊耳族に許可を得られた者、余から許可を得た者だけとする」
すると文官の並んでる列から2人前に出て
「「御意のままに」」
と、恭しくお辞儀をしていく、ベエル男爵いわく王都冒険者ギルドマスターと闇ギルドマスターらしい
まぁ結果はどうあれ直領・・・王様の直轄領と言うことは不可侵領域と言っても過言ではない、なにせ不可侵を犯したら王様直轄の騎士団や軍が出撃する事になるのだがら
そして、少しだけ竜の角をベエル男爵に買い取ってもらい(すごく喜ばれた)それを元手に旅の支度を整え外壁の門を越えた、国境までは騎士団が監視するらしく10騎の土竜が付いて来る
歩くこと8日なんとか期限内に国境にたどり着いたのだけれど、国境ライン付近に数人の陰か見える・・・盗賊かなにかか?
そう思ってると、そいつらは呑気にたき火をしつつ狩ったであろう動物の肉を焼きつつ喧嘩をしながら飯を食べていた、そうスリーピングドッグの面々だ
「なにしてるの?」
「何してるって・・・ひどいな、国外追放処分だって?俺たちもついていくぞ」
へ、ヘルビーさん・・・
そして私たちは3年をかけ冒険者をしダンジョンを攻略、他にもいろんな依頼を受け最終的にヘルビーさんはランク9他のメンバーもランク8まで上り詰め、ギャロット国王お抱えの冒険者になった
私は3年後国王の命で国外追放処分を解除され、シープフォレスト自治区の責任者となった
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