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パラレルワールド日本軍、異世界へ行く  作者: プランc
人形遣い編
135/184

宿での一幕と聖地(まだ)


 朝方目を覚ますと周りにはゴーレム達と交代で休んでたのかスリーピングドックの面々が朝ご飯の準備と武器などの整備をしていた


 「おはようございます」


 「お、起きたか、お~いミサキが起きたぞ~」


 すると、みんなが集まってくる


 「ミサキ、昨日はありがとう、おかげで皆ケガもなく解放された」


 代表してお礼を言うヘルビーさんの後ろからスリーピングドッグの面々が後ろから手を振ったり頷いたりしている


 「俺たちはこれから近くの都市「リュナーク」の冒険者ギルドに行って依頼の成功報告と襲撃報告をしてから拠点の街に帰るけどミサキはどうする?」


 「当ては無いわ・・・正直お金もないし途方に暮れてる所・・・」


 「やっぱり・・・そこで仲間と話し合ったんだが良ければ我々の拠点にしてる街に来ないか?」


 「いいの?」


 正直ミサキにとってこの話はありがたい事だった・・・この世界の常識などは何も知らず、誰かに教えてもらう必要があったのだ


 「あぁ、むしろ歓迎する!」


 そして、ミサキは地方都市「リュナーク」へ向かい冒険者ギルドに登録、しばらくリュナークに滞在してミサキの体調が全快するのを待ち、旅に必要な物を購入、そしてシープドッグがギルドに預けていた馬車に乗り込み出発、馬車を引くのは2頭の地竜と呼ばれる馬ぐらいの大きさぐらいの大きさのトカゲだった


 のんびり走らせること10日、クリレイル竜聖王国はリュッカス辺境爵領、都市レイルートについていた


 ちなみにミサキもただ世話になっていただけではない、馬車の中では冒険者の基礎知識、地図の見方や食べられる野草の見分け方、簡単な魔法薬の生成方法を学び、夜は野営の仕方や魔法の使い方(属性魔法は才能がないのかしょぼい物だった)、簡単な剣術や槍の使い方を教えてもらい、メキメキと実力を付けていた


 そして、ヘルビーさん曰く、「今日はこの都市に一泊して明日俺たちの拠点に出発する」らしいので宿を取りのんびりするが、夕食を取ろうとすると盗賊シーフが居ない


 「あれ?どこ行ったの?」


 「ん?情報収集でスラムに行ってるぞ」


 「どうせスラムの娼館でしっぽりしてんじゃないの?」

 「やー、不潔です~」

 女性メンバーから不満があがると、後ろから


 「だれが不潔だ、俺はちゃんと仕事してる」


 「しってるよ、で?」

 

 彼はこの前の奴隷商人の捕縛部隊の事を探りにいったのだ


 「結論から言えば「きな臭い」って所だな、違法奴隷の商店は開店していない、だが憲兵に捕まった人物がいない」


 「・・・なるほどね・・・と言うことは闇に潜ったのか」


 「それなんだがな、レイルートの代官がどうも違法奴隷商人から多額の賄賂を貰ってるらしい(・・・)」


 「らしい?」


 「闇ギルドの構成員から丁寧な注意を受けたよ、「これ以上は詮索するな」だとよ」


 「金をケチったんじゃないのか?」


 「「いらん」とさ」


 「「「「・・・・」」」」


 スリーピングドッグの面々が黙りこくってしまう・・・が、まだそこまでの知識のないミサキには理解が追いついてなかった


 「なになに?なんで皆だまっちゃってるの?」


 「・・・・まず前提として闇ギルドの情報は金を出せば基本的に情報自体があれば買えるんだが今回「いらん」と拒否された、考えられるのは「情報がない」「何かの作戦が進行中」「上の立場から緘口令がでている」だ、一番嬉しいのは最初の「情報がない」だな」

 「そうそう、闇ギルドは金にガメツいから売れるものは何でも売るんだよ」

 「ちなみに最悪なのは「緘口令」だな」


 「?なんで?」


 「闇ギルドは基本的に独立組織で他の組織からの横やりは原則として受け付けないんだが、それが緘口令を敷くってことは余程の上の立場じゃなければできない、しかも緘口令を敷く依頼料を出せる金持ちって事になる」


 「なるほど・・・」


 「そして、これは一番最悪で最低の予想だが、同時期に姿を消した違法奴隷商店の捕縛部隊・・・」


 「・・・・」


 「さらに違法奴隷商人の顧客には変態貴族どもが・・・「おい」・・すまん」


 「気を付けて、どこに黒幕の子飼いの犬が居るかわかんないんだから」


 「・・・・宿の部屋割りを変えるぞ」


 何か考えてかリーダーのヘルビーが仕事モードの真剣な顔で指示をだす


 「警戒態勢で就寝するぞ、必ず少なくとも2人は起きてる状況にしとけ」


 「「「「はい」」」」


 現在ミサキを含めスリーピングドッグは8名で男4女4の編成で2人づつの交代なら順番に眠る事ができた


 ・・・

 ・・

 ・


 目覚めて朝食を取るため一階の食堂に降りると既に男性組がテーブルを確保していたので椅子に座ると、何も言わずに爬虫類の尻尾を付けた若いリザードマンの男性が朝食を運んでくる、どうやら朝食は決まってるらしく麦粥(オートミ―ル)(らしきもの)とベーコン、サラダだった・・・


 「夜どうだった?」


 「聞き耳をたてに来たのが2名だ、まぁ素人だったからほかっておいた」


 「こっちも来たわよ」


 え?全然気づいてなかった・・・


 まぁそんなこんなで、とりあえず気を付けて進むことになる


 そして出発して3時間ほどすると、ある森の入り口に差し掛かる


 「ここは羊耳族の聖地、我々はこの森で生まれてこの森で死ぬんだ、死んでもここの土地に還元され、次の世代の血と肉になるんだ」


 そういつつ森の奥に続く道を進む・・・しばらくすると前方で偵察役をしてた狩人レンジャーの人が「止まれ!」と号令を出すので慌てて地竜の綱を引っ張って止めると周りの森から


 「ヘルビー、なぜ人族を連れてきている?ここは羊耳族以外は立ち入り禁止の掟を忘れたか?」  


 と、声がかけられてくる


 「忘れたわけではない、ただ俺たちの命を救ってくれた恩人なんだ、その彼女が今困っている、少しの間でいいから住まわしてくれ」


 「・・・厄介ごとが起きたらたたき出すからな」


 すると木の上や茂みの中から十数人の羊耳族が姿を現す


 「どうも、中谷美咲です・・・」


 大丈夫かな?

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