中谷美鈴と神様
「ミルフィーユ食べに行こうよ!」
私、中谷美鈴は工業高専、プログラミングの授業を終え女友達のナツキと一緒に駅前のカフェで最近お気に入りのミルフィーユとミルクティを食べに行き、ついでに中年の男性数学教師の愚痴を吐いてストレス発散するのだ!
最近セクハラとまでは行かないけど、ねちっこい視線や机の間を歩くふりをして胸を上から覗いてくるのだ、これは愚痴でも吐かなきゃやってられないってもんよ
「ごめ~ん、職員室に呼び出されてるんだ、先に行って席でも取っておいて!」
と、煙草を吸うしぐさをしてくる、最近どうも煙草がバレたらしい・・・
まぁ初犯だし、学校のトイレ掃除4日ってトコだろうなぁ
と、思いつつ学校から出て住宅街を通っていると急に頭に重い衝撃を受け意識がなくなっていく
・・・
・・
・
「ミルフィーユ!!」
ん?ここは?
周りは白い雲、その上に畳が敷いてあり、私はちゃぶ台の上に突っ伏して寝てたようだ
「こんにちは、初めまして僕は神様です」
「神様?」
目の前には禿げたオッサン、しかも痴漢で捕まりそうなオッサンだ・・・
「痴漢で捕まるとかひどいね・・・」
「え?声でてた!?」
「出てないけど神様だからね・・・心の声ぐらいわかるよ」
「だったら神様って証拠を見せてよ」
「いいよ」
するとオッサンは「ぺかー」と後光をだす
なんだ!この光は・・・
気が付いたら土下座してた・・・・
このオッサン確かに神様だ・・・
「信じてくれたかな?」
「オッサン凄いね・・・で?ここは何処なの?」
「ここは神界、神様の住まう所だよ、君は死んだんだけど肉体ごと呼んでね・・・今は僕の力で一時的に生き返らせてるんだよ、ほら」
と鏡をどこからか出してきて私を写すと
「グロイ!!」
頭頂部が割れていて脳みそがこんにちわ!している
「まぁいいわ・・・所で死んだ私をどうするつもり?天使にでもしてくれるの?」
「いやいや、君には剣と魔法の世界に行ってほしいんだ、天使は別にいるからいらないよ」
残念・・・でも、剣と魔法の世界って危なくないのかな?
「危ないよ、今の君が行ったら数時間でまた死んじゃうから基本な能力とは別に規格外能力をあげるよ」
「へー・・・規格外能力ねぇ・・・どんなの?」
「無茶じゃなければどんなのでもいいよ、前の人は「自分じゃ決めれないから勝手に決めてくれ」とか言われたから規格外能力はあげなかったけど直感を高めておいたし、他にも全属性魔法使いたい放題とか剣術を極めたりしたよ」
う~ん、とりあえず死にたくないなぁ・・・
「じゃあ死にたくないから不死!!」
「無理無理、それはもう人間じゃないから」
と、この神様手をヒラヒラしながらお茶をすすって答えてくる・・・だめなのか・・・
落胆した顔をしてると
「不死は無理だけど不老は可能だ「じゃぁそれで!」よ・・・他には?」
「うーん・・・」
「アドバイスだけど昔から得意な事とか、成りたかったものだといいよ」
?
「なんで?」
「基本的に能力は心や経験に大きく影響されるからねぇ、望んでもない事を選ぶと成長し難くなるよ」
なるほどねぇ
「・・・今までの話を聞いたのとSF漫画の知識を合わせて・・・ゴーレムとか作れたり操れる能力が欲しい!」
「いいよー、じゃあ基本的な知識は脳内に書き込んでおくね、あと転移と転生どっちがいい?」
「転移でおねがい!」
「了解、ちなみに死んだ理由ってなに?」
「偶然にもトラックが小石を踏んで石が飛んだんだ、それが鳥にあたって、落ちた先に猫が居てね・・・それが驚いて近くにあったプランターを落としてそれが直撃してね・・・今に至るって感じだよ」
「へ?だいぶ偶然に偶然が重なったようだけど・・・もしかして・・・」
「・・・神のみぞ知るってやつだね」
この糞禿殺しやがった・・・
と、睨むと
「ま、まぁ異世界生活楽しんできな」
すると、急に浮遊感に包まれ、「あぁ頭修復するの忘れてた・・・」との不吉な言葉を聞きつつ次の瞬間には草原に寝転がっていた、そして次に襲って来たのは頭に感じる激痛だった
そして痛みを感じつつ意識をなくす瞬間聞こえてきたのは
「人が倒れてるぞ!」
「クリス!早く!」
「ポーションぶっかけろ
「ジョンとジャックは周辺警戒をしろ!」
との声とウェーブの綺麗な髪と耳の上から生えた角だった・・・