エピローグとあの内務局局長
戦争終結から1か月、初めは混乱したものの日本軍による炊き出しや速やかな封鎖解除による一般住民の反乱は殆どなかったのだが冒険者や貴族、軍関係者の反発や混乱はあったが冒険者に対しては冒険者ギルドの頑張りが仲介役になり比較的速やかに混乱が収まった
そして、貴族だがこいつ等は私兵を集結させ貴族街にある集会所に立て籠もったのだが、冒険者ギルドや盗賊ギルドの情報網を使い立て籠もった貴族たちを割り出し、オスプレイで主犯格の領地へ飛び、妻や息子、場合によっては母親などを銃による可及的速やかな説得の上黒い布袋を被ってもらった上連行、集会所の目の前で優しく丁寧に「降伏しない場合、大切な人がどうなってもいいのか?」と説得した所、1時間何もなかったので頭を吹き飛ばした所、泣いて喜んで降伏、投降してくれた
で、私兵は全員戦争奴隷、貴族は明らかな犯罪者(違法奴隷の所持や誘拐、横領など)がない限り財産没収の上に平民に格下げで町に放り出した、まぁ元々平民に横柄な態度をとっていたのでどんな目に合うかは知ったことは無い
そして、アルザール帝王はと言うと、王族制度は撤廃となり議員制度を採用、5年の任期でガスパチョ帝国の議長という立場になっていた、まぁ議員の半数以上は他民族国家連合の人間や獣人、亜人が占めてるので今までのようにはならないだろう、そして奴隷制度だが、制度自体は存続させた法律的には誘拐や侵略による違法奴隷は禁止されていたので問題は無かった、しかし賄賂による違法奴隷は蔓延っていたので今後違法奴隷を扱った商人は重犯罪奴隷に落ち、鉱山で働くことになるのだった
そして領土だが帝国に侵略された属国に慰謝料として譲渡され、当初の1/10ほどになっていた、もちろん日本軍もある森を交渉の上に取得していた、そこにはゴムの木が群生しており、前々から問題になっていた絶縁体やシリコンの代用品として喉から手か出るほど欲しかったものでエンジニアたちは安堵していた
ちなみに、ゴムの木の農園では戦争奴隷や元々森に棲んでいたボブゴブリン(ゴブリンより大きく知性も人間並みにある)などが従事してくれた
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デジグラ冒険者王国 執務室 元日本人 ジャスティスウッド国王
「ほう、日本軍がガスパチョ帝国を落としたか?」
「はい、カスパチョ帝国のギルドマスターから連絡がありました」
「ふむ・・・、今リ―デレ公国の担当ギルド職員はだれだ?」
報告してた冒険者ギルド職員の男が資料をめくりながら
「えー・・・と、現在ギルドマスタークラスは不在ですね、現在はパエリア王国のサブマスターのマック氏が実質的なギルドマスターをやってる状態です」
「なるほど・・・そのマックを昇格させてギルドマスターにさせろ、あと本部からA級職員も数人派遣させろ、あと転移の魔法陣と連絡の魔道具を設置しとけ、あと予算もパエリア王国程度まで増額しておけ」
「かしこまりました、しかしどこの予算を削りますか?」
「ガスパチョ帝国の予算を削れ、もうリ―デレ公国の領地だから帝国ギルドマスターはサブマスターに降格だ、冒険者ギルドも地方ギルド支部扱いだからな、予算は1/3に減らしとけ」
「了解しました」
「あ、あと一度リ―デレ公国に表敬訪問しとかないとな・・・」
すると職員の隣にいる小学生ぐらいの身長の長耳族がメモを取りながら
「国王としてですか?ギルマスとしてですか?」
「両方だ、それと個人としてもだ」
「わかりました、スケジュールを開けときます」
「おう」
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内務局 秘密の部屋
執務机の上にはある宗教の紋章の付いた蜜蝋で封印された手紙が散らばっている
「おかしい・・・会議城でペストをバラ撒いてから数か月になるのに病人すら出てない・・・偽物だったのか?いや・・・ベリガ外交官も偽物を掴まされていた?・・・考えてもしかたがない・・・次の手を考えなければ」
内務局局長であるズーは自分の立場を利用しある計画を実行するため、行動を起こしたのだ
まぁ彼も日本軍によって密かに特効薬が飲み水に混入され、念のために空中から中和剤が散布されていたのだ
そしてズーは手紙をもち、冒険者ギルドに向うのであった
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「すまんが依頼を頼みたいのだが?」
ズーはパエリア王国冒険者ギルドで手紙のお届け依頼を出していた、彼は記入済みの依頼願い書、身分証明書である国家政務カードを提示すると、国家政務カードを確認すると職員が政務カードに書いてある「内務局局長」と書いてあるのを確認すると慌てて
「では、応接室へ」
奥にある個室へ案内すると、しばらくして受付業務、責任者の一人である犬耳の女の子があらわれる
「初めまして、私はパエリア王国受付業務課、B級職員、子犬耳族のマキュリエスです」
と、深くお辞儀をし、ズーの顔を見上げる・・・彼女は身長130cmほどで小学生ぐらいの体系だ
(だいじょうぶか?)
首を傾げるが、彼女は慣れてるのか
「私はこれでも22歳で結婚もしてます!子犬族は大きくなってもこれくらいなのです!」
「お、おぅ・・・それよりも依頼を申し込みたいのだが?」
「あ、すみません、依頼願い書は確認しました、お手紙の配達ですね、え~「ランク12の元冒険者、中谷美咲様」ですね」
「あぁなるべく急ぎでお願いしたい」
「大丈夫ですよ、1週間ほど前に人光教と獣人の戦争が終結したので早くて10日で届きますよ」
「わかった、それで頼む、いくらだ?」
「そうですね・・・20万でどうでしょうか?」
「うむ、では後で使用人に届けさせる」
「あ、そうそう、これはギルドの規定で聞かなければならないのですが「なにか嘘偽り、やましい事はありませんか?」」
「?ないが?それがどうかしたのか?」
「気にしないでください、規定どおりの質問なので」
と、応接室を出ていく
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ギルドマスター執務室
「で、どうだった?」
マキュリエスはソファーに座り、ココアを「ふーふー」しながら飲みながら答える
「そうですね、虚偽看破の魔道具は光らなかったので白ですね・・・」
「ほう、魔道具ではな・・・お前の目はどう見るかね?」
と高位長耳族のバジルは長い耳をピクピクさせながら、日本軍からズーに関する報告書を見ながら尋ねる
「う~ん、そうですね・・・まぁ黒ですね、悪いことはしてないと認識してると思いますが、目の動きや、口の乾き方、指の細かい動き、語尾のニュアンス・・・これら全てが、なにか「良心に反する事をする」と告げてますよ」
その報告を聞いてバジルは頭を抱えていた、冒険者ギルドは基本的には依頼者側にも冒険者側にも不介入であるのだが、一応依頼者は虚偽看破の魔道具により審査にかけられ、虚偽があった場合のみ冒険者ギルドは依頼を拒否することができる、だが今回虚偽看破の魔道具は白、だが職員の目は黒、どっちかを選ばなければならなかった、まぁバジルは長年の感と言うか職員の目の方が信頼度が高いとわかっているのだ、しかも日本軍からズーの所業が証拠付きで上がっている上に、魔王様直々の署名付きでだ・・・無視できるわけがない
だが、規定で魔道具のみが証拠となり、職員のカンと言うのは断る理由にはならなかったのだ・・・・
そこでバジルは依頼を受けることにし、上司であるザ・ギルマスこと、林正義と手紙の送り先である中谷美咲様に手紙を書くことにしたのだった