守るべき戦いと騎動兵団とドワーフ
銃声!銃声!
357マグナム弾と12ゲージの6粒弾を撃ちまくる
357マグナム弾は、9mm弾をはじき返した大楯をやすやすと貫通、そして鎧に着弾、しかし流石に重装甲歩兵の特別性の鎧を貫通すことは出来ず、鎧装甲の半分程度で止まってしまう・・・が衝撃までは防ぐことが出来ずに頭に当たれば脳挫傷、おなかに当たれば内臓破裂・・・良くてもプロボクサーの全力のボディーブロー数十発に近い衝撃が襲い、気持ちよく自分の出したゲロの中で眠りにつくことになってしまう
そしてショットガンだが6粒弾は盾に当たると貫通することは無いが衝撃はマグナム弾に劣らなく大楯を弾き飛ばし、2発目、3発目で重装甲歩兵を仕留めていく
粗方敵兵を撃ち殺すと、暗視装置を頼りに慎重に前に出ると剣で襲い掛かる敵指揮官を銃のグリップの穴の部分で殴り順番に捕縛していく、もちろん、ガスパチョ帝国や、実家の方に身代金を要求するのだ
しかし捕縛した所で敵本陣の方向から急いで走ってくる音がする
「1班と2班は捕虜を担いで撤退!残りは迎撃準備!!」
そう指示がでると木の陰に隠れ、迎撃準備を整えると敵陣の方向から魔法部隊と思われる魔法金属製の鎖帷子を着こんだ集団に向け発砲
着弾!
敵兵の楔帷子や装甲兵の鎧に当たり、火花をだすが貫通し深い眠りに付かせてやる
しかし敵兵も負けじと火弾や爆発(エクスプロ―ジョン)魔法で反撃してくる
「魔法兵を優先で倒せ!」
「敵が多い!弾を節約しろ!」
「火炎弾だ!対魔障壁展開!」
ボフン!
「抑えきれん!」
そんなことをしてると、また別の軍勢が集まってくるのが聞こえてくる・・・
「クソ!新手か!撤退!!」
「ケツをまくれ!」
ドン!パー!
何事かと上空を見ると太陽の様に明るい光が周辺を照らしている
「「「「「「「「「わぉぉぉおおおお!!!!!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「にゃぁぁぁぁああ!!!!!」」」」」」」」」」
「何事だ!?」
「新手の鎧にリ―デレ公国軍の紋章!味方です!」
漆黒の夜の空に打ち出されたのは、リ―デレ公国軍で日本軍の照明弾を元に新たに開発された魔石式照明弾であった、それは日本軍の照明弾に負けづ劣らずの性能を発揮しつつ、ゆっくりと降りてくるのであった
しかも途中で消えそうになると、光源を絶やしてなる物か!と言わんばかりに次々に打ち出されてくる
そして、こちらに駆けつけて来るのはリ―デレ公国軍、「騎動兵団」獣人の中でも機動力に特化した部隊で主に猫耳族や犬耳族を中心とした部隊だった
彼ら彼女らは接敵するとアイアンクロウや持ち前の牙で敵急所、特に首に攻撃を加えて行く
騎士団の指揮官が唖然としていると猫耳族の男が近づいて来て
「騎動兵団!隊長の猫耳族、ミャンダー男爵だにゃん!爆発音や銃声が聞こえてきたにょで急いで部隊を率いてきた!助太刀は必要だったかにゃ?」
「正直助かった!もう少し遅かったら多勢に無勢でやられてた!後で酒でも奢らせてくれ!」
「酒はいらんにゃ!俺たちにはミルクで!犬耳族の連中には焼肉でも奢ってやってくれにゃ!」
「今月の給料は既に撤退戦だな・・・」
「まだまだいるにゃ!こっちにドワーフ戦斧部隊がむかっているにゃ!」
騎士団の給料は撤退戦どころか、すでに無条件降伏寸前になっていた・・・ドワーフは酒が好きな部族で正式採用品の中に酒が入ってるぐらいで酒豪で有名だった・・・量と質、両方の意味で・・・
「こうなったらヤケ糞だ!野郎ども!ドワーフ部隊が到着する前に敵を殲滅するぞ!主に俺たちの給料を守る意味で!」
「おぉおおおお!」
彼らは銃を背中に回し、胸に付けたコンバットナイフを抜き。負けられない戦いに挑んだのだ、主に財布の中身を守る感じで
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数時間後
彼らは負けた・・・財布の中身的な意味合いで
「どうしよう?」
「来月は黒パンだな・・・」
「俺の肉のスープ・・・」
「俺来月デートなのに」
「「「「ざまぁ!」」」
との、騎士団の声に対して
「ワシは日本軍のういすきーってのを飲むぞ!」
「いやいや、にほんしゅってのが美味いらしい!そっちにしないか?」
「ビールだろ?あの冷たくシュワシュワはどれだけ飲んでも癖になるわい!」
「樽で頼むぞ!!」
彼らの財布は敗北を決したのだった
敵兵はと言うと、3/4は死亡または重軽症で行動不可能、残りも降伏し戦争奴隷になり、リ―デレ公国内で奴隷として生きる事になった、もし解放されても制約の魔法でリ―デレ公国の中で起きた事は喋れないようになってからの解放と言うことになる
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日本軍、情報分析センター
「ほう、彼らは勝ったみたいだな」
「はい、現在敵陣を捜索中、負傷者の回収及び、敵兵器を回収作業中です」
「ふむ、首都ヤマト郊外に展開中の日本軍を引き上げさせろ」
「了解」
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「撤退命令が出た、総員撤退だ帰ったら飲み屋で一杯ひっかけるぞ」
そう命令を部下に伝えると草むらの中から迷彩色の服を着た日本陸軍の普通科連隊の面々が現れ基地に帰っていく
流石に敵の陸戦部隊をワザと見逃したとは言え、流石に一般市民に戦争の被害に巻き込むわけにもいかず、公国側に何も言わず最終防衛ラインに展開していたのだ
「さー、飲むぞー」