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パラレルワールド日本軍、異世界へ行く  作者: プランc
戦争編
123/184

皇都封鎖と嫌がらせ

「海坊主」に関しては別話の「海坊主と2000kg」を見てください!

「よし、証拠を焼き払ってしまえ」


 ---


 帝都ココットでreaatの各分隊が狙撃を行っていた場所には帝都防衛隊の情報部隊が展開し敵を解析しようとしていた・・・が、問題が起きていた


 まず、第3分隊が布陣した冒険者ギルドなのだが、これは冒険者ギルドが独立組織で帝都の介入は受けないと突っぱね、「もし軍属が依頼以外で建物に入るなら総本山にいる、ザ・ギルマスに許可を取ってくれ」と拒否しているのだった


 まぁ多分許可取るどころか、返り討ち、いや下手をしたら冒険者ギルド直轄の凄腕仕事人が国自体を滅ぼしてしまいかねない


 次に外壁、人光教、宿、時計塔に向かった情報部隊は何も問題もなく到着し調査を開始していた、むしろreaatに宿を破壊されたり、カスエラ聖王国の人光教本部を木っ端みじんにされたりして協力的だった


 と言っても証拠らしい証拠は残しておらず問題はなかった


 「うむ・・・ここからどうやって攻撃を仕掛けたんだ?」

 「人がいた形跡すらないぞ?」

 「いや、形跡はあるが・・・これと言った物はないな・・・」

 

 ぴ・・・・ぴ・・・ぴ・・


 「なんの音だ?」


 そう首を傾げながら部屋のベッドの下や、人光教の黄金の鐘の中、外壁の上に積まれた火薬入り木箱の中、時計塔の廃材の山の中、音の発信源を探すと


 爆発ドカン


 仕掛けられた焼夷爆薬と高性能爆薬が無線起爆装置の指令で爆発


 瞬時に数千度の熱と圧縮された空気の弾丸が周囲にたたきつけられ証拠どころか建物ごと隠滅させてしまう


 ・・・

 ・・

 ・


 皇城 大会議室


 「・・・で?被害は?事実を報告せよ、憶測も希望も誇りもいらぬ、事実だぞ」


 「防衛軍陸戦部隊は半数が行動不可能です、残り半数も相手の戦力の噂で士気が下がっております」

 「防衛軍空戦部隊は1/3が墜落、行動不可能です、現在残りの部隊で再編制中でございます」

 

 報告を聞いたアルザール皇帝は重厚な執務椅子に深く座り込み、顎髭をなでつつ


 「ふむ・・・今回は我々の負けだな」


 嘆いていると、会議室の扉が勢いよく開けられ


 「緊急伝令です!」


 「ここをどこだと思っておるか!」

 「皇帝の御前であるぞ!無礼だ!」


 「だまらんか!緊急伝令であれは何時でも儀礼は無視してよいと法律で決まっている!それよりも話せ!」


 「ッハ!軍港都市エクファエラ消滅!リ―デレ公国へ向かった海軍攻撃艦隊は連絡不能!エクファエラ近海に日本軍と思われる戦艦が現れた事を考えると艦隊は壊滅したと思われます」


 「「「ざわざわざわ」」」


 「沈まれ!良いか?海軍、空軍がダメだとしてもまだ陸軍が居るではないか?大陸最強の陸軍がな」


 するとまたも扉が勢いよく開けられ


 「伝令!」


 「今度はなんだ!?」


 「皇都に紙がかれてます!」


 1枚の紙を見せると皇帝がひったくる


 ーーー


 拝啓、親愛なる隣人、皇都ココットの住民諸君


 私は軍団クラン日本軍司令官 山本と申します


 今回、皇帝アルザール様よりリ―デレ公国に宣戦布告を受けました


 そこで、我々はアルザール様から降伏宣言が出されるまで皇都から物流および人脈を停止させてもらいます


 降伏宣言は外壁と皇城に白旗を掲げる事とします、もしくは皇帝の死体を外壁北門に吊るすこととします


 それではお元気で


 日本軍総司令官 山本


 ーーー


 このような内容で書かれた紙が上空を低空飛行で飛んできたオスプレイ4機によって撒かれたのだった


 それを持ってきた伝令兵は聞いたのだった


 ブチ!


 そう、なにかが切れる音を、隣で手紙を読んでる皇帝から


 「今すぐに陸軍を招集してリ―デレ公国に攻め込め!総戦力だ!これは勅命だ!」


 「「「ハッ」」」


 そして、各主要都市や砦に伝令が走るのだが、異変が皇都外壁門で起きていた


 門の町側で都の住民が渋滞を起こしていたのであった、まぁ渋滞自体は珍しい事ではないのだが渋滞の規模がいつもの数十倍だったのだ


 「おい!伝令部隊だ!道を開けろ!」


 そう叫びながら門付近に近づくと門番が近づいて来て


 「お疲れ様です、現在門は封鎖されております」


 「どういうことだ?これは皇帝様の勅命の伝令を授かっている!すぐに門を開けろ!」


 「あ、開けることは可能なのですが・・・」


 「えぇい!早く話せ!」


 「は、はい!実は15分前から外に出る商人や住民が門から出た瞬間上空から光が落ちてきて爆発していまうんです」


 「爆発?そんなことがあるものか!?いいから門を開けろ!」


 「どうなっても知らないですよ?」


 そう言いながらも勅命と言われてしぶしぶと門を開けるのだった、彼も軍属であり、勅命に反すれば国家反逆罪で有無を言わさず、物理的に首になってしまうのだった


 そして伝令は外に出て全力で馬や小型ティラノを走らせるが・・・


 着弾ドパパパパン


 上空から光が何十個も降ってきて伝令兵を木っ端みじん、何も知らない帝国の住民からしたら爆発したようにしてしまう


 ---


 上空6000mm


 『・・・・命中』


 彼らは対地攻撃型オスプレイで各担当の門を封鎖していた、封鎖と言っても門を物理的に閉めるのではなく、門の外側に現れた者を30mm電動式機関砲チェーンガンで吹き飛ばしてるだけなのだが、効果は抜群だった


 予定では3週間ほど続け物流や人脈をストップし、それでも抵抗する気なら直接兵を送り込み、制圧するプランだ


 ---


 「皇帝陛下・・・門の外に伝令や斥候役の冒険者が出ると光が降ってきて爆発してしまいます・・・地面に穴が開いてる所を見ると我々の魔法銃の弾と同系統の物か土と風の炎の上位混成魔法のメテオストライク、何方かが落ちてきてると思われます」


 「ふむ・・・現在物資の備蓄状況は?」


 「はい、現在軍の物資的には全部隊に行きわたらせて10日ほど、町の住民の事を考えると最短で4日・・・最長・・・最低限都に落としても6日ほどです」


 要するに、軍だけを考えれば10日は飢えさせることは無いのだが、軍事独裁国家としては住民に食料を渡さなければならなかった、もちろん住民個人で備蓄はあるだろうし、商店や商会にも在庫はある、だが外から物資の供給がなければ食料は底をつき。値段は高騰、暴動になりかねない・・・そこで皇帝陛下は


 「商店から食料を徴収しろ!少量は配給制にして軍が管理しろ!今この時点から戦時非常事態令を発動する!」


 「「「ハッ!」」」


 「そういえば下水道から出ることは出来ないのか?」


 「無理です、魔法研究所からの廃液やなんやらで魔物であふれ返っております、抜けるのに全滅を覚悟しなければなりません」


 運がいいのは水の確保だ、この皇都は近くの川からの地下水が豊富で飲み水の確保は容易であったことだ、しかも下水道の整備は十分してあり、下水は地下道を通り川の下流の近くの溜池に流れ、沈殿ろ過された後川に流されていた


 普段、下水道の整備や魔法生物などの駆除は戦闘奴隷や犯罪奴隷、冒険者ギルドの依頼として処理されるのだが、担当してた貴族や文官などが依頼金を着服していたため、下水道には巨大化したネズミやミミズ、スライムやゾンビ、スケルトンなどが徘徊していた・・・下水道はある意味一種のダンジョン化していた


 そして今回の戦争で下水道の整備を担当してた貴族や文官は全員、首になったのだった・・・もちろん、物理的にだ


 ・・・

 ・・

 ・


 異変が起きたのは次の日の朝だった、場所は皇帝の寝室で朝目覚めるとベットの脇の小机の上に寝る前にメイドが置いた飲み水とコップしか無かったはずなのに、水瓶の横に一本のナイフが突き刺さっていたのだった


 「・・!!衛兵!!」


 呼ぶと寝室のドアの外に居た衛兵が現れ何事かと聞いて来るのだが


 「深夜何者かが来なかったか?」


 もちろん、誰も通しておらず、首を傾げるだけだった


 「もうよい、戻れ」


 「ハッ!」


 「暗部の者はどうだ?」


 天井に向かって話しかけると天井裏から


 「目覚めるまでナイフ事態に気付いておりませんでした」


 「そうか・・・よい」


 「ハッ」


 そして、朝食の時間、今回はこの前のティーカップの事件の教訓もあり室内で取ることになったのだが


 パリーン!


 ティーカップを持ち上げ口に付けようとした瞬間またしても割れてしまったのだった


 「・・・・!、も、もうよい!」


 その言葉で朝食は終了したのだった


 ほかにも次の日にはバスローブの袖口が縫われていたり、執務椅子の足が座ると折れるように切り込みが入れてあったり、別の日には執務用のハンコが芋ハンコになっていたり、皇族専用の風呂に入ろうとすると、真っ赤なお湯が出てきたりと嫌がらせが続いたのだった


 ちなみにこれの犯人は日本軍、しかも本来暗殺専門で海軍最強部隊、「海坊主」の仕業だったのだ、なぜ暗殺専門の海坊主に声が罹ったと言うと、無音潜入や無音行動に精通している、と言う事と光学迷彩を使用することで嫌がらせがやり易いとの事だった・・・まぁ嫌がらせと言うのも「いつでも命を刈り取ることができるでー」とのメッセージだ


評価、感想お待ちしております!

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